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初物とメンテナンス完了 季節の移り変わり

今年は(まだ予断は許さないが)残暑を忘れてしまったような涼しさでありがたい事です。

さて、8月の始めに使い物の際には間に合わず、「25日過ぎからね」と果物屋さんに言われていた桃を頂きました。

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フラッシュを炊いて撮ったので美味しそうでなくて農家の方、すみません。実物はとても大玉でみずみずしいっす。

これは「川中島白桃」という品種だそうで、横浜育ち(笑)の僕はしりませんでしたが、当節有名なブランドなのだそうです。
長野県はくだものの産地で秋になると知り合いの方が沢山届けて下さるので、田舎暮らしは色々不便な面もあるけれどこれからの季節ばかりはありがたさを実感します。


さて、涼しくなるとオーディオの季節なんだそうです。
例年頼まれ事が忙しくなるので、今のうちに自分仕事のピッチを上げています。

Garrardのメンテは一応の区切りが付いたのでランニングに入りました。
PICT2554.jpg

Garrard 301をいじってみると、EMTやThorensとの大きな違いに気づきます。
EMTはとりあえず全てのネジを一杯に締めておけば組み立てが間違いでない限り求める性能を発揮します。誰が組み立てても大差ありません。

でもGarrardは組上げた段階では5合目で、廻し始めてからが「勝負」といった面があります。
モーターや各部の回転音・操作音・操作感覚など五感を目一杯使って機械が発する内なる声を聞き、その声に応じた箇所を微調整することで、「これが60年前に作られたプレーヤーか!?」と思える驚愕のパフォーマンスを示してくれます。

逆に、部品同士で共鳴し合うと特定の条件下だけでノイズを発するなど対策に苦慮する事態を招きますので注意が必要になるでしょう。

PICT2562.jpg

これらが交換した部品の一部です。
ちょっとヤリ過ぎたかも知れませんが今回は太っ腹にいきました。

次も全く不思議で理由は分からないんですけれど、潤滑オイルやグリースによって僅かですが音に変化が出る、と言えなくもありません。
個人の好みと真夏に使う事を考慮して固めのものを使いました。冬になったら様子を見てですね。

そんな抵抗の大きな状態でも、1/2回転で定速度に達し、目盛り「−1」でキープします。現行のプーリーに交換したモデルとしては十分な健康状態でした。

PICT2561.jpg

少々背伸びをしてJazzCulb風に。

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いつもより余計に廻しております。

Garrard 301の技術的ハイライトの一つである、回転軸をセルフ・センタリングさせる為の軸受け(メインプラッター用)がこちらの「ストラトパッド」と呼ばれる部品です。

これは現在整備中の軸にあった部品で、右端の金属ボタンのようなものが軸を受けているのですが、ほとんど摩耗の跡が有りません。使用時間が少なかったんでしょうね。

PICT2523.jpg

真ん中の樹脂製のパーツは中心部がお椀のように凹んでいます。

一方、右端の真鍮製のパーツの裏側が上記の凹に合わせた凸形状なっています。
写真に見えている平らな面にメイン・シャフトの底部が乗り、加重が掛かるとともに回転力が働くと、回転するコマが自立できるように部材同士で回転中心を作り出すことができます。



一方、過去にメンテナンスをご依頼された個体の中には、オイル切れのままある期間を廻していた形跡が見られ、すると重いプラッターの重量を直径数ミリの金属で擦り合せて回転していますから、どうしても削れる可能性があります。

これは何年か前に整備した時に、シャフトを取り出したところを写真に撮ったものです。
PICT1663.jpg

シャフトとストラトパッドの関係です。
この個体はパッド付近にわずかオイルが残っていました。命の一滴でしたね。
しかし、シャフトの上部はドライ状態で廻っていたようで幾重にも筋が付いています。シャフト自体は硬質なので傷までは付きにくいのですが、ドライのまま長時間廻し続けると加熱→膨張→柔らかくなる→傷になるの過程が待っています。

PICT1664.jpg

回転方向に溝が付いてしまったものです。
Garrardのノイズの原因の約半分はこの状態に寄るものではないでしょうか。1枚目の写真のパッドと比較して見て下さい。


さて作業はいたって順調に進み、電源レバーや速度切り替え機構の分解整備・グリスアップも完了しました。

PICT2515.jpg

頼まれ仕事の時は、金額が嵩むので特別な必要やご要望の無い限りはゴム製品までは交換しないのですが今回は自分用のつもりなのでゴムのインシュレーターやスプリング・パーツを出来るだけ交換しました。

こうした部品は回転するモーターの振動を遮断する目的の物もありますから、部材そのものの弾性性能に寄る所が大です。
ですから、本来は定期的に交換するべき部品ですね、決して高価ではありませんし。
最終的に高S/Nのプレーヤーを組む為には是非共手をつけたい箇所ではあるんですが・・・


最後に今日の教訓です!(笑)

昨年、Garrardのこのような交換部品について依頼主とお話ししていた時の事です。

上記した通り、ゴムの部品や軸受けパッドを交換しますから◯◯円ほどのお金になりますけれど、お願いします。と申し上げました。

するとその方は、Garrardだから要るのか?お前のEMTなら業務用だから強いから必要ないのか?と聞きました。

私は、いいえ、EMTも毎年メンテナンスをして、2個のベアリング・ボールは無条件に交換していますよ。と答えます。

するとその方は、こんなことを言い出したのです。

パットにしても、ボールにしても、柔らかい材質で作るからいけないんじゃないのか?
それは設計ミスだろ!
最初から材料の選定を間違えなければ、そんなに頻繁に交換の必要もなくコストも掛からないじゃないか!



自分が当たり前だと考えていた事に対し、真っ向から矛盾する意見を目の当たりにした時に、どう反応したかは記憶にありませんが・・・こう答えるしかありません。

交換部品が、クロム鋼や真鍮と言った比較的柔らかい材質なのは何故か?
答えは明確です。

金属同士を擦り合せて動く箇所は、黙っていても少しずつ削れます。まして、あなたのように何年もオイルを足さない人がいた場合、相当量削れる事もあります。

削れる事を前提に設計するならば、片方を削れ易い材質にしておく事は、何を守って、何を犠牲にして交換するかを私たちは選択しマネジメントすることができます。
つまり、パッドやボールといった交換し易い小物部品を削るように設計する事で、交換するにしても2000円とかせいぜい数千円という低コストでしかも特別な調整も無いから修理工場まで送る手間も時間も無く、素人が家庭でも簡単に交換する事が出来る恩恵を受けられます。

しかし、もし、軸受け側(パッドやボール)に、軸本体より硬い部品を使うと本体の方が削れてしまいます。
そうなると、EMTなら数十万の出費になり、またGarrardならその度に買い替えになります。

変な言い方ですが、交換部品というのは自分の身を削って人柱になることで、主要な構造部品の摩耗を防ぎ、多大な損失を回避してくれているんですよ。

これは私見ですが、硬いもの同士の軸受けよりも、S/Nや音質で有利かなあ?とも思います。この際は関係ないですが



これは機械屋ならば、改めて考えたことすらない普通の事ではないでしょうか?

もし、アスファルトより硬質な自動車タイヤの方が運動性能がいい!なんて新説がでてタイヤメーカーがみんなそっちに振られたら・・・恐ろしいでしょ?
ま、そんなことになったらタイヤが減らない=全く売れなくなるのでメーカーはそんなバカなことはしないですけれどね。

真夏の怖い話し でした。





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Garrard 301 メンテナンス頑張ってます

301に関しては、定期的にメンテナンスを行う機会をお陰さまで頂きまして、もう随分な数の整備をしてきました。
流石にヒット商品ですね、生産台数も多いし期間も長かったので細かな変更点は沢山あります。

そんな中で自分的に惚れている部品が一つあるんです。

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これは「エデイカレント・ブレーキデイスク」という部品なんですが、この時代のものは真っ平らなんですね。
だからって何がどうした訳では無いのですが、見るからにカチッとした風情に惚れてしまったのです。

今回無理をして購入に至った理由の一つがこの部品の時代だったからです。


もう一つ特徴的な形状の部品を紹介しますと
PICT2517.jpg

モーターの軸(写真右)に印象的な放熱のフィンが付いています。
6枚バネの扇風機です。実際これで何れ程の放熱効果があったかは不明ですが、考えて作らはったなあ。と。

事実、最後期にはフィンは無くなっています。

PICT1705.jpg

これは昨年メンテした後期型の個体ですが、10年近く手をかけずに使用しており、慣れた人なら直ぐに分かるほどノイジーなものでした。
ただ、オーナーは全く気がついておらず「このままじゃヤバいから」と半ば強引にメンテナンスをさせてもらった時のものです。

モーターの下部軸受けへの挿入部分が、オイル切れのまま長期間回し続けた為にダメージを受けています。
あと僅かで金属同士が食いついて焼き切れたかもしれません。

遠い昔に生産完了となったものは絶命したらそれっきり、次に買おうにも無くなってしまうのです。
是非文化遺産の保存に(笑)なんてのは冗談ですが、ノイジーな音を出さないように整備する事が結局は機械を長持ちさせ、良い音に繋がりますので不要なグレードアップを抑制しエコにも繋がろうかと思います。




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自分用になるか? Garrard 301 の整備は続く

このターンテーブルは購入してからかれこれ10ヶ月になろうとしています。部品単位で不具合を調べたり、発注したりグズグズと過ごして来ました。
何方かに頼まれた整備であれば今か今かと首を長くして待ってられるであろうし、長々と時間をかけたからといって何十万円も頂ける訳でもありません。

その点自家用のモノならば際限なく時間をかけられるし、むしろ区切る必要も無いので一生かけてでも満足するまで面倒を見てあげられるのでこうした緩やかな整備の時間を楽しく過ごしています。


お題は「Garrard 301」になります。

実際のところ、301を買うのは多分4台目くらいになると思います。
最初はハンマー時代のBBC仕様でクイックスタートのための大きなアルミ製シートが乗っているものでした。
私自身のステレオ再生の黎明期を一緒に過ごした旧知の戦友といった気持ちがあります。

次がオルトフォンのRF−297が付いた白の個体でこれは直ぐに人手に渡ったので思い出は少ないです。
最近はこのブログにも記事を挙げましたが、Vitavoxの可搬モニターを買った際に用立てたもので、英国アンティーク家具に仕込まれたQUADアンプ群とセットされたものでしたが、状態もすこぶる良く今でも手放したことを時々後悔する時があります。

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ちょっと角度が悪くてGarrardが見えにくいですね。(汗)


そんな心に開いた穴を抱えたまま生きて来ましたが、ESLを購入した頃の絶妙なタイミングだったし、その上どう見ても(写真だけれど)素性の良い個体が出ましたので「よし、人生の最後にもう一度」と思って勢い余って買ってしまっていたのです。

PICT2512.jpg


シリアルは2000番代の比較的古い個体です。
ご覧の通りほとんどの部品を撤去しました。このシャーシを見ただけでも状態の良いのが分かりますね。

自分の物と言う事もあるんですけれど、やっぱりキレイな機械は触っていても気持ちいいものです。
久々に心躍る気分で作業をさせてもらいました。

続きます。




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片肺飛行でも飛び続けるから勘違いされやすいヴィンテージ

随分前から、何かおかしいと思っていた。

QUADのESLを買ってきてCDのラインを作って以来、平面波らしい浅い奥行の違和感を除けば音色に関しては流石にノーブルな良さを発揮していたと思う。
また、その間に訪問して下さった方々からも不相応なお褒めの言葉を頂いていた。
ただ、音がどうこうではなく、ずっと定位が右寄りだったのを気にしていたのです。


同じくずっと気になっていたのが、整流管の発生電流値をモニターする小窓の豆電球が、左チャンネルの方だけとっても暗いんです。

右はこれくらい
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対して左は
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カメラの露出は全く同じです。どう見ても変ですよね。
ところが、豆電球の規格を揃えていなかったから、輝度が違うのは当然と勘違いしていたのです。実は不揃いでは本来のモニターとしての役目を果たさないから、ある時豆電球は4個とも同一規格品に揃えていたのです。

やっぱり機械の不具合ではなく人間の不具合でした。


今日は思い立って電圧計を当てて動作を確認してみました。

PICT2355.jpg

さすがに一流の会社(ZeissIkon)の製品には手抜かりはありません。
出力管のIaとカソード抵抗の不具合を容易に測定でき、且つ一発で調整可能になっています。

結果的には左チャンネルに使っている出力感の1本が絶命寸前でIaが流れていない状態でした。
従って、モニターの豆電球には1本分の電流しか通過していなかったので輝度も半分になっていたわけです。

それでも真空管アンプは何食わぬ顔をして音を出し続けていましたし、それどころではなく音の素晴らしさを自分だけでなく何人もの人が認めていたのです。

人生は一生勉強と言われますが、本当に教師はどこにでもいます。
日頃から手抜きをせずに整備しておけば、自分を信じて・機械を信じる事が出来たはずで今回のような恥ずかしい事態を回避できたかも知れません。

整備が不十分であれば、そんな自分を信じる事は出来ないし、音が悪ければ直ぐに機械のせいにしてしまいます。
そうなると、なんの罪もない機械が断罪され、交換だグレードアップだとピント外れな愚行の犠牲になる訳です。

特に自分の様に古い機械を使う人間は肝に命じないといけませんね。

8気筒エンジンを乗せていながら5本は死んでいて3気筒で走っている可哀想なヴィンテージカーのごときアンプがこの世の中には案外多く存在すると思います。

「さすが、ヴィンテージのアンプはまろやかで味のある音がする」なんて言っている場合ではないかも知れません。

8気筒に戻ったZeissIkonのアンプで駆動されたESLは、
静電型らしい繊細な音に加えて骨格の確かな腰の座った相当に迫力のある音がします。1957年の開発とは信じられないくらい「今」を感じさせる表現を見せています。





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