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CD専用DAC制作  運用編

かくしてCD専用を謳ったDACは完成し音を出し始めました
初見では極々普通の音でした、EMT-981を超えているなんて到底言えない

・・・この辺りが私が自分らしいところで、いくら大枚を叩いて膨大な時間を投じて導入したのもであっても初見からフラットに評価します  自分のやった事であっても無垢な信用はしませんし、自分の過去に忖度もしません。
頑張って買ったんだからいい音であって欲しいなんて、ぬか喜びはなんの意味もありません・・・

早速本来の計画に沿って次の手を打ちました
当初の予定通りの成果を得られたと思います、この時点でEMT-981(OUTPUTトランス付)の音を明確に凌駕出来たと思いました



<しかし、この後に重大な変化がありました>
外部クロックの挿入による音の刻みの深さの変化でした

DACの購入の条件としてマスタークロック・ジェネレーターも同時に使って頂くことになりました
おかげさまでクロックも数種類揃えて、各社製品毎の音の変化を確認することもできました

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初期ロットを3台制作しました
お越し頂いた方に音を聞いて頂くとたちまち完売してしまいました、自分で使う分もありません慌ててもう4台分の部品を集めましたが
最後の1台分はヴィンテージの部品が全て揃いそうもないので未完成で終わりそうです


これは言うまでもありませんが、I/V回路やラインアンプのオペアンプの種類によって
カップリングコンデンサーの内容や容量によって
整流ダイオードの種類によって
平滑コンデンサーの種類によって音の印象は目まぐるしく変わります

変化要素は膨大にありますので、現在でも鋭意研究中です
良い変化があったら、購入いただいた方にフィードバックして行きたいと思います



さて、こうして完成したDACを持ってかなりの方のお宅でテストさせていただいた際に、一つの決定的に重要な課題に当たりました
今回のDACは我が家ではKlangfilmのシステムで、Kさんのお宅ではWE757システムで、あるいは県外まで遠征してWestrex Londonの大型システムに入れて初期盤LPにも見劣りしない音にしようと磨き上げてきました


ところが、MOMOさん宅のWE594システムで使ったときに「音が合わない」と言う感想を言われたのを機に問題が見え始めたのです

その後、Kさんのご自宅のオリジナルオートグラフや同じくシルバーinオリジナルコーナーヨークでも「音力が強すぎる」と言う感想をいただきました
そこでは前回登場したLHH2000が常用されており、オニと対峙して退治されたのです・・・気持ちいーよね!



冒頭に書きました通り、私は自分の過去に忖度したり間違ったまま自己擁護するのはあり得ないので、感想を受け止め実態の調査に乗り出しました

我が家にはKlangfikmのシステム以外にLowther2系統とWarfedaleのサンドバッフルが稼働状態であります、そこにDACを使ってみました

結論を先に申すと、DACあるなしの音の変化がよく分かりません
ことにLowtherでは、空間にふんわり浮かび上がる楽器や声の「漂う」感じが、キリリとした音像に変わりLowtherらしい天国感が後退するとも言えます。
これがKさんの言われた「音力が強すぎる」と言う印象の裏付けの様です


そこで、妄想ですが考察です
そもそも高精度なDACにしても外部クロックの投入にしてもその意義は、CDの特徴である44kと言うサンプリングによる高域での曖昧さを少しでも正確に音に戻す。ことだと思ってきました
すなわち再生側もしっかりと高域にレスポンスのあるシステムでないと、DACやクロックの恩恵を聞き取りにくいのではないかと仮説付けました


手持ちの部品やトランスを駆使して実験を繰り返しましたが、
オーディオ的な評価で聞くと最も冴えないはずのCDP直出しの音が最も音楽を感じさせてくれました

そこで一計を案じました(本当は3つくらいやってみます、そのうちの1番目)

Lowtherやシルバーに合いそうなCDPを購入しました

_DSF0891_convert_20200129160553.jpg

この時代のプレーヤーはEMTなどに比べてかなり弱っちいのでドイツでメンテナンスしてもらってから輸入しました
物凄いスピードでTOCを読むのでちょっとビックリしました
将来的には人手に渡すことも考えて、レーザーを変えてre-capしてあるので少し使ってから使い方を検討してみようと思います



オーディオ界では、どのアンプがすごいとか、あのスピーカーは良い、特定の機種に何か優劣でもあるかのごときセリフが横行していますが「わかっちゃないねえ!」と思います

あるパーツが、特定のラインの中に入ってどんな振る舞いをするか?が勝負の分かれ道であって
その時々に、音楽的にどの様な価値があるかを評価するのは人間の感性に頼るしかありません

使い手に機械が先んずる事は決してない
忘れない様にしたいと思います










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CD専用DACを制作してみよう

世の識者(笑)の言葉を借りれば、もうじき円盤ソフトは姿を消し回転系のオーディオは私たちの目の前から消滅するんだそうな

神はいつの世にも存在するもので、1925年も1947年も1957年も1978年も新しいメディアが産まれる度に旧時代の遺物は消滅するから早く新しい宇宙船に乗ってここを脱出するのだ!と迷える仔羊達を煽り続けてきた

かの故菅野沖彦先生だって晩年こそは文化遺産を保護せよ。と唱えておられたが、若かりし頃「これからはLPの時代が来ると思って、手持ちのSPを全て処分」された経験があり。激しく後悔していることを雑誌「アナログ」の中の手記で告白されていた



このブログでもいくつか書いたようにハイレゾなるフォーマットもかじってみたが、如何にもこうにも新しい録音は長く聞き続けるのが少ないし、名盤のDSD化ファイルなどもいくつか所望してみたり法律が変わる前にリッピングしてあったある種のデータをLINN クライマックスDSで聞いたりしていた

結果   「本当にCDより優れているか?」に明確な答えはなかった
そこでですよ、実際のところCDってなんぼのもんよ?  ってことになって自分自身で納得するまで研究してみることにした、今回はその顛末です



私の家ではもう15年くらい EMT-981と言う骨董品の CDプレーヤを使っとります
これが音がいいのかどうかは知りませんが、他のどちらのCDプレーヤを聞かせて頂いてもこれと入れ替えてまでも・・・と言う気持ちにはならずに今日までズルズルときてしまった

そんな折、最近PHILIPSのLHH2000型を聞かせていただく機会があり、その飄々とした音の風景に心を奪われた
なんのことはなし、EMTよりもっと古い機種

スクリーンショット

もう、腹は決まりましたよ
PHILIPSの初期型スイングアームとTDA1540 または1541のセットで自分の思いの丈をぶつけた物を作ってみようじゃないか

ところが、ご存知の通り私はデジタル回路はカラキシです

まずは無明なりに自分が何を欲しているのか? 書き出してみると

・デジタル入力  AES & S/P-DIF
・アナログ出力   バランス   &   アンバランス
・クロック入力

たったこれだけの要件なのですが、市販の単体DACではどれかが欠けている
もっとも、業務用の物なら古くても新しくてもみんな付いてる
なるほど、考え方が違うんだなと分かる

幸いに数年前に企画物で上記の要件を満たした基盤が、本家PHILIPSの屋号を使える(恐らくはOEMの供給元)会社から出ていたので早速問い合わせたら、まだ入手可能という事   
内容も分からないまま・・・どの道聞いても能力不足で分からない・・・数枚発注した



それから、その基盤に指定された部品を探すのだが、石業界のすざましさを目の当たりにする
オリジナルのPHILIPS TDA1541A-S1なんてみんな偽物じゃん!   一眼見てみんなバッタモンかタイに製造が移った後の物

やっと4つ探した 、 けど、 値段が高くて目眩がした

次はDAIがありません
欧州時代に製造された7220B/Pなんて・・・根性で見つけた

さらにオペアンプですが、ここはモノラル構成なのでI/V変換に2個、ラインアンプに4個で合計6個必要です
全世界に向け、1980年代に作られたオリジナルPHILIPSのチップを探す旅に出る

並行して、ゲルマニウム・ダイオード、電源トランス、ヴィンテージのコンデンサー、同じく古い抵抗、パルス・トランス、適当な大きさで人前に出せる良質なシャーシなども探し回り

ただの気合と、ここまで来ちゃったらもう引き返せないという強迫観念に突き動かされて手当たり次第に買っていたら、この時点で予想していた部品予算を大きく超えてしまった(汗)

やばいなあ
3セットは作れそうだから、自分のを1個残して2個は買っていただければいいなあ・・・と

そのためにはしかし
EMT-981を超えて、明らかに必要とされる音を出さなければいけません


そんなこと出来るんかいな 









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我が家のFMチューナーが決まった話

このブログの過去記事を振り返ってみると、2015年の2月にFM放送の受信を目指して行動を始めたとの記事を書いていた

長いブランク明けであって昨今のFM放送や受信の事情が全くわからなく、まるっきりの初心者がヨチヨチ歩きを始めたという状態のスタートだった

オークションとハードオフで3000円程度のチューナーを買い
FM中継局のアンテナは自宅から目視できる場所なので、すぐに入るだろうと4素子のアンテナを買って置いてみたがノイズが多く実用にならない。

参ったなあ、
スタートした時点ではアマく考えてましたが、何事も始める前に考えるほどには簡単にいかないものです



次に打った手は・・・忘れもしません。ちょうど今頃の時期でした、午前中には時ならぬ雪が降った午後のこと
心ばかりの命綱を腹に巻いて、緊褌一番 決死の覚悟で屋根の上に8素子アンテナの設置を完了しました
これで問題なく受かるだろうと聴き始めましたが、なんとなく入力の弱さを感じて、ブースターを買ってみました

おやや・・・まだ足りないか? と高額だったけれど40dBのブースターをさらに奮発した!!!
どうやらここで、アンテナ入力の確保はできたようだがアンテナ1本とブースター1台は無駄になって空き部屋の隅に寂しそうに転がっている

オーディオをやっていると時々「俺は一切の無駄なく一直線で最高の音を出す!」なんて力んでいる人に出会いますが、まずそんな結果にはお目にかかっていませんしそれどころか無駄のない趣味なんてなんの喜びもないのだから長続きするわけもないです



所詮FMなんてメインの音源じゃないし可能な限り出費を抑えて。との目論見で始めたFM受信騒動ですが

その後
Kenwood 1台 アキュフェーズ 2台 SANSUIの同じ機種ををもう2台と買いました
台数が増えた大きな理由は「音質」なんかのためではなく、故障して使用不能になったからでした

そこで「基準信号発信器=ステレオ対応」や「周波数カウンター」まで買い込んでメンテを行うようになりましたが
国産民生機の脆弱さに呆れて、国産機に見切りをつけたかった

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海外製FMチューナーを使用する場合、アンテナコネクターもわけのわからない形になる
その上、大陸と英国ではオスメスが異なるようだ、安くもない変換器をいくつも買う必要がある

しかし、欧州で生産されたFMチューナーはバンド帯が異なるため日本では使用できません
昔のバリコン式の時代は共振点を変更して使えたようですが、シンセサイザー式ではどうにもならないと言われていました

その頃にネット上ではデジタル処理して出力できるPGFチューナーなるものが評判になり、どのみち録音はデジタルなのだからいっそのことこのチューナーを導入してはどうかと、開発者の林さんに連絡を取り教えを請いました

しかし丁度新設計の基盤を準備中のタイミングなのでもう少し待てますか?とのことでしたがその後の進展はなく話は立ち消えになっておりました


本当にもうこうなったら崖っぷちです
一から勉強をして自分で「周波数シフター=放送される電波の周波数をずらして欧州のチューナーで受信できるようにするもの」を作るしか、我がFM受信システムを完成させる道がありません

かく云う私はよく電波とか言われますが(笑)電波関係の工学は全くのど素人
右も左も分からない、イロハから勉強してなんとか実用となる周波数シフターを作ることができました
それを使ってやっと念願だったREVOXのチューナーを使える環境を手にしたのです

これまで痛い目にあった中古品チューナー使用時の不具合に対応して
・できるだけ後期に、つまり最近に作られたもの
・業務用のSTUDERブランドで発売された実績のあるもの
この2点を目指して新しいチューナーを導入しました

PICT4754.jpg


早速、音を聞いてみました
全く まったくもってお話になりませんでした
これまでのチューナーが受信機の機械の音だとすると、これはもっと生々しい血の通った音楽が創生されるようです
何が違うのでしょう?
上述した通り私は受信機に関してはズブのど素人なので理屈は想像もつきませんしそんなことには何の興味もありませんが、何から何までこれまで使っていたチューナーとは次元の違う音楽再生であることは明確でした

これで随分と楽しみましたが、一つだけ困っていることがあります

CDーRはメディアの入手やすさ、コスト、圧倒的な互換性を鑑みると理想的な録音方式ではありますが
唯一、録音時間が短いのが弱点です  78分しか持ちませんのでオペラをはじめとする長手の楽曲では途切れた録音になります

昨年のバイロイトのリングはヤノフスキーの熱演だっただけに惜しいことをしました

そこで、システムの再構築の検討を始めた頃、とある小さな会社からPGFデジタルチューナーの完成セットが販売されていると云う情報が入りました


また一方では
QUAD Lowtherシステムの構築に伴い(必要に応じてではなく多分に調子に乗って)QUADのモノラル時代のFMチューナーまで買ってしまいました

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巨大なブースターのパワーでチューナーは何台繋げても余裕綽々です
そして、この1台でまた新たな衝撃を受けたのです

Klangfilmの大きなシステムに入れて「いい音だな」とはならないのかもしれません
しかし、QUAD&Lowtherの世界観の範疇でこれほど鮮烈なFMを聴けるとは想像もできませんでした
夜中にひっそりとした音量で聞く
ラジオ深夜便から流れるJAZZや懐メロが静かに壁に染み込まれていくようです

大音量だ、抜けだ、鮮度だと云う旗印だけではない、本質の根っこの部分でオーディオに何ができるのか?何を求めるのか?を考え直させられたと云う意味での衝撃でした

そして、これら2つの衝撃がその後の方向付けをよりはっきりさせていくのですが、長くなりましたので
次回に続きます








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Garrard301 について雑感

続編を書き始める前に、まず一つ重要なことを先に書いておかなければいけません

今回はたまたま301が2台同時期に我が家へ来ました、そして、偶々が重なって初期型の軸受けのものでした
・・・ただそれだけの事なんです

オカルト話が盛り沢山なオーディオ趣味の世界ですから、301の色が違うと音が良いだの軸受けが違うと音楽の聞こえ方が違う・・・・こんな霞のような話が多くてたまりません

私も初期の301は好きですよ、
それは前回お話しした通り機械としてみれば材料や加工がより丁寧であるからですが、もしも縁あって買うのなら後期型であっても一向に構いません
その程度の「好き」です

ただし、これは断言しときますけど
ハンマートーンだから音がいい、グリス軸受けだから良い音楽が聞こえるなんて、金輪際一度だって思ったことはありません


ということで皆さんも騙されちゃいけません

そのお宅の音がいいかどうかは、アンプやスピーカーから部屋までのすべて含めたその末の話なんです

とどのつまりその家の音の良し悪しは、決してパーツの色なんかじゃなくて使う人間の能力次第なのです



もしあなたが、301でも401でもEMTでもようございますが、1台お求めになるのなら毛先ほどの仕様の違いで天地が変わるような言い方をする人からは決して買ってはいけません

キチンとした整備をしてあることは絶対条件ですが、それは外見がピカピカしているということでは決してありません



結局はですね
一番大切なのは、買う人ひとり一人が「良い整備状態とはどんな物なのか」を知っていること。これに尽きるんです
沢山見てね、たくさん触って、良いものも悪い状態のものも知らなきゃいかんのです

今現在の見た目が悪いからって、それ自体が悪いとは限らないんですよ
ある千葉のお店なんか、隅から隅までネジの頭1本までピカピカにしますけれど、それは「キレイ」なだけで「美しい」ではないんです
中身の美しさは必ず外に出ますから、買い手はそこをしっかりと見極める必要があるんです


ヴィンテージに限らず、新品で買えるオーディオ製品だって買い手が舐められたら、作り手や売り手はどんどん手を抜きます
それを止められるのは、買い手の厳しい目でしかないんです。変な言い方ですけれど、買い手には分別ってのが必要なんです


PICT4379.jpg

後期型ではこの羽根は付いていないんですよ、だからと言ってこんなもの音には何の関係もないですけれどね



さて、
2台目の301を組み立てて、試運転の段になって困ったことが起きた

モーター軸を指で回して回転の不具合がないか調べると実に滑らかに回るのだが、スイッチを入れて電源を与えトルクをかけると、かすかに擦れるようなノイズを発してどうも上手くない

散々考えたが理由がわからない
まるまる2日考えたがわからない、仕方ないのでもう一度全部バラして隅々まで目を凝らして見た

するとある部品が、ほんのわずか、それこそ目視しても気付かないくらい僅な角度の差があった

差し金を当てながら慎重に手直しして再び組み直した
惚れ惚れとするような滑らかな回転が戻ってきた
そうそう、こうでなきゃ

初めてのパターンだったけどまた一つ経験できて次につながる、ありがたいこと

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これが301のマニュアルにあるモーターの組立図です、これでも下半分です



このブログでは何度も書いているが、EMT930 927は工具さえあれば猿が組み立てても同じものができる
それほどまでに部品設計が良くできていて、点数は少ないし順番や向きを間違えることはほぼない
930や927のモーターの部品点数は20個くらいじゃなかったかしら

それに比べて301はこの騒ぎだ、一つ一つの部品も軽量、肉薄で頼りない

それだけに組み方で性能が左右されやすく、扱う人間の特徴が表に出やすい機械だと思う


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ピカピカにしてはいないが、整備後はなんとなく「パリッと」見える・・・この「見える」が重要だと思う



商売柄、ダイレクトドライブのモーターは随分と聞かされてきたが
音楽を聞く上でのS/N比(僕の造語で、音がなりやんだ時のホールの静けさ)の表現は明らかに良質なアイドラードライブがDDのそれを凌駕している、浅学の私には理由はわからない、またアイドラーなら全ての機種が良いというわけでもない

一方、整備されていないアイドラードライブはザワつきがあるだけでなく、微細音がマスクされてホール感を感じられない



繰り返し言うが
オーディオの音はターンテーブルの色やバージョンで決まらない

どんな立派なコンポーネント(部分品)を買ってきても、それが本来の性能を発揮できなければ成果は期待できない

機械を立派に整備し使い尽くして音楽を享受できるまで進むか?
性能には目を向けず、購入したブランドに喜びを感じてそこで歩みを止めるか?

何れにしても購入者が選択することだ

・・・・その人の家の音は、そこの主人の見識でのみ決まるのだ






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Grrard 301 二題 (2台)

「言葉のいらない」というのは最上級の賛辞だろう
その気品あるデザイン、取り回しに絶妙な大きさ、回転の精度、静かに回ること...etc ...etc....

1950年代の発売だと記憶しているが、これほど長い期間にわたり名器と称えられている物は、その称えられる長さの分だけ時代を何年も先取りしているのです
価格を含めて考えると60年以上経た今でも伍するものはほんのわずかでしょう、もしかしたらまだ無いのかもしれません


そんな、大好きな301(特段401でも構わないのですが、過去に1台も使ったことがないので妄想発言を控えているだけ)ですが、仕事として取り組む対象としては中々骨の折れる頑固者の一面も持ち合わせています

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営業の外出先で「なんだか今日は疲れたから一つお饅頭でも買って帰るか」などと決断をした日に限って、会社に帰ると本社から来客があってチョコレートの差し入れが机の上に置いてあったり。
家に帰ると「親戚が訪ねてきて手土産にケーキをいただきましたよ、今日中に食べてください」

おやおやと思っていたら、翌日には実家から彼岸だからとおはぎが送られてくる。なんて経験したことありませんか?
我が家では常にあるあるの上位に位置する「甘味は甘味を呼ぶ」の法則です


そうして、名器も名器を呼んでGarrard 301が二つ並んでいるの図です

この2台とも一見普通のGarrardのように見えますが目利きの方にはなかなかの珍しいものとわかるでしょう

左のは軸受けのフランジの形状からグリス・ベアリングの前期型とわかります
そして、右のは同じくグリス・ベアリングなのですが、最初期のハンマートーン仕上げとの端境期にごく少数作られた
ハイブリット型(シャーシがアイボリーでプラッターだけがハンマートーン)なのです

こちらは昨年Lockwoodモニターを採用された横浜のTさんに頼まれた分なのです、これを見つけた瞬間本人に確認する間もなく買い込んでいました

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背中を押してくれたのは、こちらのマニュアル・ハンドブック(取説)です

PICT4029.jpg

何と言っても1960年頃のフォノモーターは高級品ですからね
出荷検査票は、当然サイン入りの手書きのものが添付されています

重要なのは、
・検査票
・マニュアルの1ページ目
・本体の銘板
この3箇所のシリアルナンバーが揃いであることです
そして、購入した際の納品書まで揃っていましたからこれは、履歴の個人を特定できるワンオーナーに近いものと言えます

何より、一も二もなく私が飛びついたのは
あまり長時間使われていないもので、過去に修理歴が無い様子であったから

以上の点を、英国のサルベージの業者が掲載する小さな写真から読み取るのですから、少々「掛け」でもあるのです


PICT4463.jpg

現物が着いて仔細に見渡して確信しました、これはいいぞ

まず、汚れを拭いた後が無い。次にマイナスネジの頭が舐めていない。まちがい無いです

汚れは、なんとか落とせます
(千葉県のトーレンスやガラードを100万円で売るような業者のように、ピッカピカに光らせる事を主な仕事にはしません、時代を全て落としてしまうのは日本的な趣味でイケてません。あれは趣味どころでなく悪趣味です)

しかし、削れた部品は元に戻らないですし、まずい方法で直しがある個体も再生するのにはいじっていない個体の倍も手間がかかります、完全には戻らない場合もあります

外見は汚れていても、機械的に元気な個体は実は、塗装の色なんかよりずっと貴重品なのです

それと、Garrardのアイボリー塗料は、ヴィンテージ自転車の塗装に近く粉っぽい塗料が使われており、不用意に汚れを拭き取ると、表面の塗料をごっそり剥ぎ取ることになりツヤを失うばかりかひどい時には下地が出てしまいます
特に日本人は綺麗好きで掃除好きですから、日本にある301はツヤのないものが非常に多く悩みの種です

実際に分解を行っても、素性の良さがわかります、ばっちい外見に反して表に出ていないパーツは極上のものばかりでした

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モータの軸はお約束通り、冷却フィンの付いた初期型です
後期型になると、コストダウンのためにフィン無しになります、機械物を見る機会が増えると初期のものほど立派に作られているものばかりで人間不信になりそうです

軸受けに挿入される先端部分も引き抜く際に付着したオイルの筋が見えるだけで横縞がありません、見込み通り稼働時間の少ない良品でした



さてここから組立に移るのですが、見えない敵に苦労させられるのはもう少し後のことでした


続く





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