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今年の最期に天使様 来訪!!!

2009年も今日が大晦日です。

今年を振り返ると我が家のオーディオにとって、激動の一年でした。
かといって機材が変わったことは何一つ無いんだけどね。(確信はありませんが)

今年は兎に角時間だけはあったので、整備や調整でこれまでに覗いたことのない世界を見せてもらえました。
安上がりで、いたって結構。


さて、昨日のことですが周りの目を気にしつつ年末向けの掃除をしていました。
本当は風邪を引いた影響で、予定の作業は山積みであちこち散らかしたままの方が都合は良いのですがそうともいかず。

実際は、散乱が目立ち難いように角度を変える程度の「保存性」を心掛けていい加減に掃除するフリをしていました。
そうだ!
接点のクリーニングなんて掃除っぽくていいぞ。と、コードの端子から真空管の足から、接点という接点を徹底的に拭いてまわりました。

確か夏ごろに拭いたのに、ビックリするくらい汚れるものですね。

昼過ぎに一段落して、一休みしながら(こればっかりだが)レコードの音を聴いてみました。


ん?ん?ん?

なんか、来るぞ!という気配がありありです。

聴き始めて10分程でキターーー

自分の頭蓋骨が横幅20mx奥行き40m(メートルですよ)くらいに肥大した感じのあと、その空間にものの見事にオーケストラが点在します。
「おおー見える、見える。人数まで数えられるぞ」
チェロの擦れがスンゴイ生々しい。ヴァイオリンの倍音が空中に消えていくように登って行く。


あまりのリアルさに気持ち悪くなり、LP片面ほどで耐え切れなくて聴くのを止めてしまった。
夕食の後、何の期待もせずに聞き直したら、天使の影も形も無かったよ。

でも、今日は朝から調子が良くて2010年の行く末に光が見えて来ました。


理由はなんだったのかな?
クリーニング?確かに常識外れの高額なクリーニングだったけど。
多分それも違うかなと思う。
心当たりはあるけど、もう少しハッキリするまで待ってください。

一つだけ確かなのは、コードを変えたり、アンプや真空管を代えたりなんて物質的な変化では「耳で聞く現象の変化しか得られない」ってことなんだなと思った。

随分ご無沙汰だったけど、天使はまだこの世の中の何処かには確実に居る。
いいぞー、何か勇気湧いてきた。

DSC02686.jpg
今年最期の蕾だった。
「寒いけど、咲くぞー」って迫力はあったけど、雪が降ってきちゃったしなー。

来年も、よろしくお願いします。




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Western 男になるのじゃ!

全く熱の出ない風邪にやられて10日ほどぐったりしていました。
まあ、年内になんとか持ち直したので良しとしましょう。

さて、作業も止まっていたので身の回りには、やるべき事が山積です。

そんな中でも頼んでいた物は律儀に到着するので、全く片付くヒマが無いどころか増殖を続けています。

今日の一品は、Westernのモノラル装置の中核を担ってもらうこちら
DSC02723.jpg
WESTERN ELECTRIC  14A LOUD SPEAKING TELEPHONE OUTFIT

WE216AのPPアンプにWE527Wマグネチックドライバー+木製ホーンの3in1といった、お買い得品です。

多分、200Ω 1vくらいの入力があれば直ぐに使えるんじゃないかしら。
エリミネーターは作らなきゃだけど。

真空管はこれ
DSC02733.jpg
キューピーの頭のようなグローヴ。
想像していたより大きかった。

底板を外して、全体の構造を見る
DSC02732.jpg
「15」って書いてあるとこが木製ホーン。
ホーンのネックを取り囲むようにして、INPUT、IST、OUTPUTのトランスと3個のソケットがあるだけって感じ。

真空管の仕様書にはそれだけしか書いていないのが普通だから、現代真空管アンプの他の部品はオプションってことですね。

くどいようだけど、最初 WE555を買った時分は、WEといえども単なるブランドの一つだった。
アンプならマランツの方が高いくらいのイメージだった。
このところ何かおかしいよね。WEに対する崇拝風潮がさ。

この14Aも直熱管のアンプとスピーカーとホーンが付いて安かったから買ったんだ。すぐに音を出せそうだし。
JensenやALTECで揃えたら、バカ高くなっちゃうから、きっと。


そんな訳で、むかーしのミニコンポの紹介でした。
DSC02730.jpg



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もんのすごい現代オーディオを聴いて思ったこと

前回の続きです。

本格的にオーディオを始めた20歳そこそこの生意気盛りだった頃、オーディオの師匠たる人(自宅のWE-728Bを譲って下さった)にこんなフザケた台詞を吐いたことを思い出します。

「ヴィンテージの装置が一番心に響くと思うから今は使っていますけど、今後、何らかの技術革新があって、更に良いと思う機械が出来たら僕は躊躇無くヴィンテージから乗り換えようと思っています」

かー!腹立つねー!
今の自分にどこかの小僧がこんなことぬかしやがったら、ど突きまわしますね。実際・・・ああ、はずかしい。
その方はずっと大人だったので
「自分もそう思っているよ」と
軽く受け流してくれて、ど突きまわされずに済みました。

                                  

さて、そちらのお宅にお邪魔している間中、僕の頭の中にずっとあったもの・・・

観念的なので、言葉にするのはチョー難問なのですが、
現代のオーディオの目指すところは、天使が降りてきた時の感覚を、何処でも何時でも「音=現象」として表現しようとしているのかなあ。 と思いました。

天使の降りてきた音というのは、耳で音(空気の粗密という現象)を聴いているのではなく、前頭葉で直接音像を感じるような気分と言えばよいのでしょうか?
これを自宅で経験した人はほんの一握りかもしれません。

現代オーディオとは、その一握りの人の中でオーディオ機器の設計をする能力のある人が、最先端の理論と部品を駆使して作り上げた世界。
そんな感じを持ちました。
ソノリティは驚異的で、どの楽器の音も全てきちんと描き分けるほど倍音を正確に再生するのかもしれません。

いつでも、天使の音を聴ける状態になる なんと魅惑的な言葉でしょう。


そんな、至福の時間の中で、一つの考えが浮かんだというのは、次のことです。
今、目の前に展開している音の世界は、若気の至りで宣言した「驚異的な技術革新」のことなのだろうか?
確かに生意気な発言だったけど、はったりや強がりではなく本心を上手く隠せなかっただけなのは、自分が一番解っています。
もし、そうならばこれまで丹精こめて成長を見守ってきた、ドイツの劇場機材を手放して買い換えなければならないのだろうか?


その時点で、直ぐにそのような結論に達しなかったのは唯一つ理由があります。

この素晴らしい音の世界は、空気の粗密としての現象の世界であり、天使の音とは根本的な違いがあるということです。

勿論、天使は来客中には来てくれませんし、わずか半日の滞在で出会うことは無いでしょう。
それは、重々解っています。
それでも、過去オーディオ機材の何であれ聴いてから購入したことの無い私は、その場の音だけでは何も決めませんが、将来的に天使の音になる可能性を感じるかだけを考えていました。

                                       

結局その日は、なにも決着を付けられないまま、美味しいお料理をご馳走になってそのお宅を辞した時には、辺りは晩夏の遅いとばりが落ちていました。


この夏から秋の間、自分の家の音から少し距離を置いてよかったと思っています。

あのハイエンドの世界と付き合って行けば、いつか天使の音になるのだろうか?
という疑問には決着は付かないでしょうが、自分のシステムとの大きな違いは解りました。

まあ、皆さんにはバカにされるかもしれませんが
古い(我が家だけかな?)システムは帯域も解像度も全く敵わなくて、時にダンゴ状態で音を出すこともあるけれど、なんか珍妙な音も出るんですね。

ハイエンドオーディオは変な音を出さないのかも知れません。
例えば、ケンペ/VPOの「ローエングリン」1幕で、弦のユニゾンの上に木管が乗ってたとき等は、まるで「パイプオルガン」のように聴こえる箇所があります。
しかし、ハイエンドオーディオではその時も、見事に楽器の音色を描き分けて聴かせてくれます。

こうなっては、どちらが良いか悪いかの問題ではないですね。
レコード再生を通じて何を求めるかだけの違いのように思いました。

現状では、もう少し古代のオーディオと付き合ってみようかな。と思っています。

少なくとも、週一くらいで天使が来るようになるまでは。 その前に手放すのは悔しいからね。


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すんごい現代(ハイエンドオーディオ)を聴いて思うこと

これまでに、我が家のシステムの目指す場所というか、聴いている音について(言葉で表すことは無理と知りながら)縷々お話してまいりました。

これほどの古典オーディオを用いて「コンサートプレゼンス」だとか「ステージの再現」だとかヌカシテいるのをお読みになって
「何をとぼけたことを!音場再生はハイエンドオーディオの世界だろ」と
思われている方もいらっしゃるのではないでしょうか?

あちこちの書き込みなんか見ましても、CDプレーヤが古いとダメだとか。真空管なんか論外だとか。果てはプレーンバフルは最悪で、今のスピーカーはユニットの幅ギリが当たり前だ。とか。
NETの書き込みなんかでは元気がいいんですが、いざ合って話をしてみると、上の機械を使ったことが無いばかりか、まともに見たこともない人ばかりが脳内熟成させて騒いでいるだけなんですね。


とは言え、自分もハイエンドをきちんと鳴らされているお宅へは行った経験も少ないので、ここは一つ、優秀なる使い手の方を訪ねてその道の奥義を覗いて見なければならないと思い立ったのは、この夏の終わり頃の事でございます。

しかし、聴かせて頂く音はどこでもという訳には行きません。オーディオをそれほど簡単なものとは思っていません。
確かにマニアの方の中には、個性豊か過ぎる音を出して音楽を忘れてしまっているようなお宅もありますが、ハイエンドを使う方の中には、金は払うが音は店が責任を持て!みたいな方も少なからず居り、そんなお宅の音を聴かせて頂いても一滴の薬にもなりません。多少個性的過ぎても血道を行くマニアの音のほうがよっぽどためになります。
そこで、以前お世話になった都内のショップの社長に事情をお話しし、聴かせて頂ける方を無理を言って紹介いただきました。お願い事は唯一つ「ご自分の音を持ってらっしゃる方」です。

                                      

普段の訪問記ですと、ここで訪ねたお宅の玄関などを写真にして報告に及ぶのですが、今回はセキュリティの面で一切の個人情報を自粛します。
なにぶん、敷地の門をくぐってから暗証番号を3箇所で解かないと玄関にもたどり着けないというお屋敷ですので、本来は中の様子をお見せしたくって仕方が無いのですが、ご容赦を願います。

場所は東京の柿の木坂辺りに程近い閑静すぎる?住宅街にあります。
オーディオの部屋は、半地下で変形の30畳以上はあろうかという広さです。

ご主人は、金持ち喧嘩せず。ではありませんが、私のように半田ごて片手にテスターとにらめっこする人ではなく。
これはと思った品を実に流麗に使いこなすというタイプです。
実際のところ、捻じり鉢巻で取組んでいるお宅では、独りよがりな浮世離れした音を聞くことも多いのですが、こちらの音は全く神経に優しく正しい音を出します。

システムはマルチを含め幾つかありましたが、最も普遍的に仕上げている、スコットランドの総合メーカーでほぼ統一した最高クラスのラインを聴きました。(かるく高級外車1台、2台分?でも、ギャレージには本物の高級外車が6台ありました)

早速1枚のCDをトレイに乗せ、曲を掛けてくださいました。メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲です。

遥か彼方の奥にピンポイントで定位する独奏ヴァイオリンから、その音は絹の糸を引くようにこちらに向かってきます。
伴奏のオケはそのまた遥か後方で、それこそ雲の糸の綾のようにユニゾンを紡いでいます。

正直、その様にはビックリしました。
さらに、フォルテの場面では地鳴りのような重低音が吹き抜ける風の如くにホールに響き渡って二度ビックリ。

おおー!これがハイエンドの世界か! 

演奏自体は聴きなれないものと思えましたが、きっと最新録音のこちらもハイエンド嗜好のものだろうと思い、CDケースを見せて頂きました。

                                

それを見たときの衝撃が、今年一番の「大ビックリ」だったのです。
ヤッシャ・ハイフェッツ(ヴァイオリン)
シャルル・ミュンシュ指揮ボストン交響楽団
1959年2月23&25日、ボストン、シンフォニー・ホール

椅子からひっくり返りそうになりました。
ステレオ最初期のRCAリビング・ステレオではないですか。
これなら拙宅にもあります。繊細さが勝ってイマイチ上手く再生できずにいるレコードですが、この手で来たかって感じです。
恐るべしルイス。(だったかな?)

CD化されているとはいえ、古い録音は古い機材の方が、帯域も空気感もマッチングがピッタリ。という浅はかな固定概念を打ち破られた瞬間でした。

その後、CDを幾つか聴かせていただきましたが、私の頭に中には、一つのことが浮かんでそれを解決できずに時間は過ぎて行きました。

                               

活字ばっかりで、長くなりそうなので続きは次回とします。読んでいただきありがとう御座いました。
気が向いたら、またお付き合い下さい。



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あるよーっ

フジTV系列の人気ドラマ「ヒーロー」:木村拓哉、松たか子他出演 で、ドラマの終わり頃に二人がショットバーへ行って番組を締めるシーンはご存知でしょうか。

その、店員さん(オーナー?)は、どんな無茶な注文に対しても「あるよー」の一言で望みの品を出してくれます。
その役の俳優さんは、田中要次さんといって長野県木曽のご出身で、なんとなく親しみを覚えています。

で、今日の話題は、家の近所にある無線のお店「長野ハムセンター」さんです。

私が若い頃からあるお店で、所謂老舗ってやつですかねー。
カメラを持っていなかったのが残念でなりませんが、一歩店の中に入ると倉庫のさらに上を行く感じです。

いたるところに(統一感なく)部品やら、昔の木枠のラジオやらが山積みになっていて、まあ間違いなくデートコースからは外れる風景です。

幾ら部品好きの私でも、この中だけは手も足も出ません。


そこでこの会話が成立します。

僕  「社長、ハチマルある?」
社長 「あるよー

DSC02681.jpg
で、出てきたのがこれ。

GT管だったけど、新品の元箱入りで・・・何年前から在庫してるか知らないけれど、時が止まったままのお値段じゃ無かろうかと思いつつお支払いして帰りました。

倉庫のような店舗のその隣には、倉庫のような倉庫が。

今度行ったら、「WE-300A」ある? って聞いてみようかしら。

きっと「あるよー」と返ってくるね。



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ジャーン、決着!? 直熱三極管のヒーター回路 (直流VS交流)

7日のエントリーで、AD-1アンプのフィラメントの印加方法を定電圧整流から簡易整流に戻し、やったーやったーと騒いでいたその舌の根も乾かないうちに、クニタンさんからご進言のあったAC点火を試してしまいました。

このアンプを組み上げた最初はAC点火からスタートし、当時はひどいハムに悩まされた苦い思い出があり、ずーと15年以上触らずにきた方式です。

で、出てきた音をまとめてみます。
繰り返しますが、これは我が家での場合のみ有効な戯言ですから、くれぐれも良い子のみなさんは鵜呑みにしないで下さい。

定電圧整流 (6.3v+1v→WEブリッジ+三端子レギュレーター基盤+4700μFx2個+固定抵抗27Ωx2個でセンター)
○音が落ち着いて聴こえる。全体的に寒色系の音質。
×イマイチ伸び切らず、詰まった印象。特に高域で顕著

簡易整流  (6.3v→ドイツ製ブリッジ+4700μFx1個+固定抵抗2.2Ωx2個でドロップ+固定抵抗27Ωx2個でセンター)
○音がノビノビする。スピーカーの振動板が抵抗無く動く感じ。
○音像が小さく、ステージの距離感がはっきり解る。音場が下方に定位して、膝頭越しにステージを見下ろすイメージは最高!
○低域のレンジが伸びたように聴こえる。


AC点火   (6.3v→1.2Ωx2個でドロップ+固定抵抗27Ωx2個でセンター)
○更に振動板が開放された感じ。スピーカー自身が自由闊達に歌いだす感じは、聴いていて気持ちいい!
○低域のレンジ感は簡易型に比べ狭いが、分解能は明らかに高い。チェロバスの弓と弦の衝撃音がはっきり解る。
×音場が平面的(目線の高さに横x奥)に現れるので慣れるまで違和感。

DSC02434.jpgブーっと開始のブザーが鳴って、緞帳が上がってゆく瞬間。がいいね。

続いて、音楽を聴いた比較をすると

AC点火
演奏者と同じ室内、或いは同じ床面にいて聴いている感覚が強く、より生っぽさを感じます。
ホールに例えて言うと、1階のメインフロアの比較的前方の席にいる感じ。
私も村冶佳織さんのコンサートの時だけは、この席を取ります。視覚も大事なので。

簡易整流
2階のバルコニー席から、ステージを俯瞰するイメージ。
距離感があり、ピットのオケは溶け合った響きで聴こえます。
歌手は角度的にも手前のオケと分離されるので、全体の見通しは格段に向上し音楽の構造をより容易に把握できることになります。

定電圧整流
4階のバルコニーと言いたいところですが、更に上方の天窓から覗き込んでいる感じです。
特に高域にふくよかさが不足するので時に刺激的に聴こえるのが難点です。


で、で、で、
現状の結論ですが。

もし、Jazzも聴くならAC点火で文句無し決まり!でしょう。
抵抗の配置や配線の取り回しで、整流時と遜色ないハムレベルまで抑えれましたから純粋に発音を比較してです。

ただし、簡易整流の時に感じた足元のはるか遠方のステージ上で、歌手達がうごめく(失礼)様は「見ているようで」実に捨てがたいものがあります。

アンプの回路に例えると、直熱三極管=AC点火  NF付き5極管(PP)=簡易整流 という違いに言い換えると他の人にも伝わり易いかもしれません。
Zeissのアンプの懐の深さに感心する私ですが、折角1台しかない三極管のシングルアンプなので当座はAC点火で行ってみて、今後の成長を楽しみにしたいと思います。

クニタンさん、ありがとうございました。



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AD-1アンプ 若干の手直し

この週末は随分アンプと遊びました。

Zeissのアンプがご機嫌なのに気を良くしてこれを繋ぎ、返す刀でAD-1にも着手しました。

課題はAD-1のフィラメントの直流回路です。
以前に大騒ぎをして、定電圧回路を組み入れましたが、何とも引っかかるものがありその回路の検討に入ります。

引っかかるところ
全体に落ち着いた色調になったのは好ましいが、ピアノを聴いていると高い方がなんだか木琴を叩くようなピチン!という感じに聴こえます。
あの響板の薄い板が共鳴している様子が出にくいように感じます。
それに、音場全体の見通しが今一歩のような・・・
何よりも、落ち着き過ぎていて、ノビノビと歌う気持ちよさが感じられません。

もう、えいやーと回路ごと撤去してしまいました。
DSC02566.jpg

多少の不安は残ります。
確か「管球王国」だったか、定電圧回路の優位性を声高らかに唱えていた記憶もあり、本当に撤去しただけで良いのだろうかと。

早速、音出し。

ありゃりゃ。
高域が突出=低域が聴こえないぞ??
ただ、スピーカーは随分と自由に、気持ち良さそうにしているなあ。

それに、音が小さく聴こえる。
我が家のRIAA-EQは基準出力を+4dB(600Ω)にしてあり、通常、レコードを聴くときにFaderは-20dBの減推量で過不足無い音量になっています。
(よって、普段はFaderを動かすことがありません。針の上げ下げでもです)

あれあれと、-15dB付近でこれまでと同等の音量感になりました。
DSC02571.jpg
あまりの嬉しさに記念写真を、パチリ

この時、確信しましたね。
始め低域が聴こえないのは、化ける可能性大と。

30分ほど我慢して、怪鳥の叫びを聴いていました。


                    オメデトウございます。オレ

ステージをかなり上空から俯瞰している視線で見えるようになりました。
楽器や、歌手の発音箇所は、以前の何分の一かに小さくなって、広々とした空間を演者が動くのが見えます。
まあ、今日は偶々下っ端の妖精が気まぐれで訪ねてくれただけかも知れないので、明日はわかりませんが。とりあえず

第4段階の入口に到着しました   パチパチ

いつもの通り付け加えますね。
直熱三極管のフィラメントを点火する手段として定電圧回路が悪いって言っているわけではないんですよ。
我が家の部屋で、家のソースとスピーカーで、そして私の愚耳で聞いてみた感じ、今回は抵抗とコンデンサだけで整流した方が、心地よく聴こえた。ってことです。

何事もやってみなければ判りません。
他の要素に変更があったときには、また必要になる場合も考えられますので、勿論残しておきます。
タンタルCとか、高かったしね。



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メンテナンス Zeiss Dominal アンプ

AD-1アンプの調整を続けている間は、久しぶりにZeissのアンプを繋ぎました。

さて、これが何とも色気と風格(あるいは古格)のある音で、確かにシングル三極管の爽やかさや切れの良さも捨てがたいものはありますが、長年現場で評価を得てきた名器の色香にすっかり酔わされてしまいました。


このアンプは1950年頃の製造と思われますが、使われている部品は当時の最高級のモノがフンダンに投入されており、半世紀を過ぎた今でも交換すべき部品はカソードのバイパスCが5個(2台で)だけでした。

夏頃に、前段のカソードから取り出すところのコンデンサが抜けているようでしたので、間に合わせの部品を取り付けつつ、純正の部品を取り寄せておりました。

今日は音の良さに気を良くしてこのコンデンサの交換に及びます。
DSC02559.jpg
本来の規格は4μFですが、同じものが無く、2μFのキャンタイプに2.2μFのチューブラーを足して使っていました。
なんだか、もっさりとした音で、Zeissらしい都会的な感じが出なかった。

そして・・
DSC02561.jpg
こちらがBoschの4μF MPコンデンサ。やっぱりスッキリと収まりがいい。
アンプ好きは、こんな肢体を見ただけで感動したり、素晴らしい音を想像できる類稀な(おめでたいとも言う)人種ですね

もう1枚、あまり見ることの無い、プリアンプの写真を載せておきます。
DSC02565.jpg
これもカッコいいなあ。
RIAAも取れるそうなんですが、怖くて(ノイズが)触れたことがありません。老後の楽しみに取っておきましょう。

さて、いいことだらけのZeissアンプですが、個人的に一点難点があります。

私は、金属アレルギーは全くないのですが、このZeissのアンプに触ると必ず、手が痛痒くなります。
同様の感覚は、マイクアンプ(Telefunnken V-86やV-72など)でもありました。
もしかしたらシールドのミューメタルに含まれる成分がやばいかも・・・

でもこれはパワーアンプなのに。 
あっ、そうかプリも付いてるからシールドの必要ありだな。

んーーーー?理由は定かではありませんが、贅沢に作ってあるだろうことだけは良く解ります。



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メンテナンス EMT-927 & AD-1

昨日 ボールベアリングが届いてEMT-927を組み上げました。

お決まりの進相コンデンサの容量をチェックしています。
DSC02546.jpg
前回は2007年11月17日にメンテをして2.44μFだったことがわかります。
今回の測定では2.45μFでした。まあ誤差ってやつでしょう。容量抜けはないのでそのまま進めます。

全体の結果としては大正解でした。
ブログで伝わらないのは残念ですが。サインペンを耳の穴に入れて、トップボードやモーター本体に押し当てて振動を聴き取るという手荒なテストをしても、かなりの静寂性で満足のゆく状態になりました。



さて、長年温めてきたWesternのモノシステムを作る計画を少しづつ進めようと思っています。
さしあたり、古いアンプを入手できそうなんですが、電源を作らないといけません。

でも、WEのパーツはどれも高くなってしまい、中々手に入れられません。
無い頭を捻ったところ 「そうだ、AD-1には幾つかWEのパーツを使ってたっけ」と思い当り。
これもかねてから計画していた、AD-1ドイツ化作戦の一環としてアメリカ製パーツの置き換えを始めました。

これが外したパーツ
DSC02557.jpg
WEのDナンバーのチョーク
SANGAMOの古い4μFのオイルコン (例のあれが入ってるかな?今では入手できないかも。入ってるとしたら本当は持ってちゃいけないんだよね)
WEのブリッジ

これだけあれば、電源が組めそうです。


そして、こちらが新に付けたチョーク
DSC02551.jpg
おおー、随分と貧弱になってしまった。

1940年代のTelefunkenのアンプについてたやつ。
WEの「L」が16Hだったのに対して、2.5Hしかありません。
外見も裸で小さくなってしまった。

で、音は?
ここでは言えません。決して言えません。



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