Ortofonの謎 ステレオカートリッジとアーム
前回に引き続きOrtofonの謎ですが、はっきり申し上げて不明な部分が多く、仕方が無いのでいつもの通り現物に頼って、謎は深まるばかりとしておきましょう。
因みに、Ortofon社の沿革は色々な数字が出ていますが、Ortofon.JapanのHPに簡単にありましたので興味のある方は参照下さい。本国のHPの訳のようですから、これをもって正確なものとします。
さて、前回のまとめですが、
一般にコネクター形状◇が業務用で、□が民生用と言われていることに対して、SPU◇が無いのは変だ。
同社の資料には、SPUは業務用と明記されているのに??
というのが、本記事のテーマです。
資料によると1959年にSPUが発売されたとありますが、この当初から□であったように思います。
<現在、SPUの手持ちがありません。どなたかこれを裏付けるか、反証できるサンプルがありましたら教えて下さい>
しかし、これっておかしいですね。
ステレオレコードは1957年、遅くとも58年には市販されています。
Ortofonは今も、その当時もリーダーメーカーですから、メディアの発売に後塵を配したとは考え難いです。
そこで、以前入手し損ねた、「C-99」カートリッジのことを思い出しました。
SPUに先んじること僅か、2台のモノラルカートリッジを45度傾けて、ステレオ仕様としたモデルが有りました。

Ortofon C-99 カンチレバーは明らかに「B-Type」の流用です。
きっと、レコードメーカーの動きに慌てて作ったんでしょうね。構造が構造ですから針圧も高く、当初から「これじゃあ、やばいけど、発表しなきゃしょうがないねえ」という感じだったんでしょうか。
この、シェルに注目下さい!!!
なんと「□」コネクターです。
ちゅうことは、1956、7年の時点で「□」が規格され、ステレオカートリッジは例外無く「□」を採用したと見ても大きな間違いではない様な気がしてきます。
前回の資料にあったように1955年頃以前は全てのアーム、カートリッジは◇(モノラルなので平行2ピン)でしたからステレオレコードのスタートとほぼ、時を同じくして「□」が出来たようです。
また、後にユニバーサルと呼ばれていることからも、それまで、各社バラバラだったコネクターの規格を統一するメーカー間の申し合わせのような力が働いていたようにも感じます。

最初期の RF-309 のコネクター 平行2ピン
さて、もう一つ忘れてはいけないのが、EMTを始めとする業務機に関してです。
EMTに例をとると、
EMT-927のプロトタイプと見ることのできる「R-80」は当初、「NeumnnのDZT」というターンオーバータイプのカートリッジと専用アームを採用していました。
(どうやら、Neumnnの出資者である、Telefunkenへの納品と関係があるようです。)
その後、Neumannの生産完了に伴い、Ortofonへ発注することになり、当時のカタログの中から「RF」を選んだようです。
このとき、ZDTのアームの有効長が297mmであった為、トッププレートのアームの穴を変更なしで使える「RF-297」を特注でオーダーしたと考えるのが自然なようです。

その時の、EMT R-80に付いていた RF-297 平行2ピン バランスは30g カートリッジは「Type-BC」が付いていた。
後年、EMT-927にも見た目一緒のRF-297が付いていたけれど、そちらは◇4ピンで24g用。
これらを、混同している人多い、購入する時は気をつけてね。

こっちが、ステレオ用RF-297 TSDカートリッジ専用。
ただし、これはEMTの発注で作られたように言われていますが、特にEMTだけに供給されていたものではなく、Neumann製アームを使っていた他の業務用のメーカー、一例として「Lyric」の作った、正に世界最高の検聴用プレーヤーにも供給されています。
Lyricのトッププレートを録っっておいた写真が行方不明です。
見つけて貼っておきます。
モーターのメンテをスェーデンに送ったら・・・何年待たせるんだー!死んじゃうだろー。
このプレーヤーは2本アームが取り付け可能で、共に297mmの有効長です。
以上のように、現物からOrtofonのコネクターを検証すると・・・・
1955年頃まではカートリッジもアームも全て、◇(多くは平行2ピン。モノラルだから当然4ピンなんて発想なし!)
1957年以降、ステレオ時代到来&ユニバーサル規格の整備に従い・・・
この辺りから、Ortofonの自社ブランドで、販売するものは、「□」コネクター。
主に、業務関係などで、過去の設備を継続的に使わざるを得ない相手には、余計な設備投資を避けるため「◇」コネクター(と、針先までの距離もモノラル時代のを残して直ぐに差し替えが出来るように)を供給したと考えています。
最後に、では「SPU」はどうなったんだろう!と思いますが。
他社も含めて「□コネクター」のアームと組み合わせて、プロの現場で使ったこともあったでしょうが、放送局のスタジオ単位とかがせいぜいのような感じがします。
結局、プロの現場というのは変化を嫌う超々保守的な人類の集まりなので、新にユニバーサルのセットを採用するメーカーも現れず、しかし一方、一般家庭でレコード鑑賞の文化が定着してきた為に、ビジネスとしては充分採算が取れたでしょうから、無理にパイの小さな業務機へ参入する必要がなくなったんでしょうね。
私を含め、現在95件のピュアオーディオ・ブログが参加している、ブログ村オーディオカテゴリーへのリンクです。
是非覗いてみてください。ウエスタンや自作アンプ、自作スピーカーの情報が盛りだくさんです

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因みに、Ortofon社の沿革は色々な数字が出ていますが、Ortofon.JapanのHPに簡単にありましたので興味のある方は参照下さい。本国のHPの訳のようですから、これをもって正確なものとします。
さて、前回のまとめですが、
一般にコネクター形状◇が業務用で、□が民生用と言われていることに対して、SPU◇が無いのは変だ。
同社の資料には、SPUは業務用と明記されているのに??
というのが、本記事のテーマです。
資料によると1959年にSPUが発売されたとありますが、この当初から□であったように思います。
<現在、SPUの手持ちがありません。どなたかこれを裏付けるか、反証できるサンプルがありましたら教えて下さい>
しかし、これっておかしいですね。
ステレオレコードは1957年、遅くとも58年には市販されています。
Ortofonは今も、その当時もリーダーメーカーですから、メディアの発売に後塵を配したとは考え難いです。
そこで、以前入手し損ねた、「C-99」カートリッジのことを思い出しました。
SPUに先んじること僅か、2台のモノラルカートリッジを45度傾けて、ステレオ仕様としたモデルが有りました。

Ortofon C-99 カンチレバーは明らかに「B-Type」の流用です。
きっと、レコードメーカーの動きに慌てて作ったんでしょうね。構造が構造ですから針圧も高く、当初から「これじゃあ、やばいけど、発表しなきゃしょうがないねえ」という感じだったんでしょうか。
この、シェルに注目下さい!!!
なんと「□」コネクターです。
ちゅうことは、1956、7年の時点で「□」が規格され、ステレオカートリッジは例外無く「□」を採用したと見ても大きな間違いではない様な気がしてきます。
前回の資料にあったように1955年頃以前は全てのアーム、カートリッジは◇(モノラルなので平行2ピン)でしたからステレオレコードのスタートとほぼ、時を同じくして「□」が出来たようです。
また、後にユニバーサルと呼ばれていることからも、それまで、各社バラバラだったコネクターの規格を統一するメーカー間の申し合わせのような力が働いていたようにも感じます。

最初期の RF-309 のコネクター 平行2ピン
さて、もう一つ忘れてはいけないのが、EMTを始めとする業務機に関してです。
EMTに例をとると、
EMT-927のプロトタイプと見ることのできる「R-80」は当初、「NeumnnのDZT」というターンオーバータイプのカートリッジと専用アームを採用していました。
(どうやら、Neumnnの出資者である、Telefunkenへの納品と関係があるようです。)
その後、Neumannの生産完了に伴い、Ortofonへ発注することになり、当時のカタログの中から「RF」を選んだようです。
このとき、ZDTのアームの有効長が297mmであった為、トッププレートのアームの穴を変更なしで使える「RF-297」を特注でオーダーしたと考えるのが自然なようです。

その時の、EMT R-80に付いていた RF-297 平行2ピン バランスは30g カートリッジは「Type-BC」が付いていた。
後年、EMT-927にも見た目一緒のRF-297が付いていたけれど、そちらは◇4ピンで24g用。
これらを、混同している人多い、購入する時は気をつけてね。

こっちが、ステレオ用RF-297 TSDカートリッジ専用。
ただし、これはEMTの発注で作られたように言われていますが、特にEMTだけに供給されていたものではなく、Neumann製アームを使っていた他の業務用のメーカー、一例として「Lyric」の作った、正に世界最高の検聴用プレーヤーにも供給されています。
Lyricのトッププレートを録っっておいた写真が行方不明です。
見つけて貼っておきます。
モーターのメンテをスェーデンに送ったら・・・何年待たせるんだー!死んじゃうだろー。
このプレーヤーは2本アームが取り付け可能で、共に297mmの有効長です。
以上のように、現物からOrtofonのコネクターを検証すると・・・・
1955年頃まではカートリッジもアームも全て、◇(多くは平行2ピン。モノラルだから当然4ピンなんて発想なし!)
1957年以降、ステレオ時代到来&ユニバーサル規格の整備に従い・・・
この辺りから、Ortofonの自社ブランドで、販売するものは、「□」コネクター。
主に、業務関係などで、過去の設備を継続的に使わざるを得ない相手には、余計な設備投資を避けるため「◇」コネクター(と、針先までの距離もモノラル時代のを残して直ぐに差し替えが出来るように)を供給したと考えています。
最後に、では「SPU」はどうなったんだろう!と思いますが。
他社も含めて「□コネクター」のアームと組み合わせて、プロの現場で使ったこともあったでしょうが、放送局のスタジオ単位とかがせいぜいのような感じがします。
結局、プロの現場というのは変化を嫌う超々保守的な人類の集まりなので、新にユニバーサルのセットを採用するメーカーも現れず、しかし一方、一般家庭でレコード鑑賞の文化が定着してきた為に、ビジネスとしては充分採算が取れたでしょうから、無理にパイの小さな業務機へ参入する必要がなくなったんでしょうね。
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PATHE DIFFUSOR いよいよ木工へ
さすがに90年も前の製造物ともなるとあちこちにガタが来ているもので、削ったり、埋めたり、乾燥させたりしながらの作業ですから時間がかかります。
最大の障害であった虫食いを制覇した後は、天板のゆがみを直すのに時間を取られました。

逆反りを与えながら、板に水を染込ませてなんとか元に戻そうと4日くらいテンションを掛け続けます。
また、側板は紙ヤスリで表面を整えて塗装の準備です。
今回は色の選定に苦労しました。
元の塗装があまりにも損傷が酷く、仕上げの想像が付きません。
1900年頃のフランスの家具を参考に赤みがかった明るいオークで行こうかとも思いましたが、一番ニスの残っている天板はどう見てもマホガニーのようです。
思い切って進めるしかありません。
手持ちのステインの関係で明るめのマホガニーに決めました。

今後の事も考えて両面にシェラックニスを塗布して反りを抑える作戦です。
天板の反りも、元はと言えば片面しか塗っていなかったせいです。
まったくもー、PATHE兄弟さんはフランス人なんだからあ。
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逆反りを与えながら、板に水を染込ませてなんとか元に戻そうと4日くらいテンションを掛け続けます。
また、側板は紙ヤスリで表面を整えて塗装の準備です。
今回は色の選定に苦労しました。
元の塗装があまりにも損傷が酷く、仕上げの想像が付きません。
1900年頃のフランスの家具を参考に赤みがかった明るいオークで行こうかとも思いましたが、一番ニスの残っている天板はどう見てもマホガニーのようです。
思い切って進めるしかありません。
手持ちのステインの関係で明るめのマホガニーに決めました。

今後の事も考えて両面にシェラックニスを塗布して反りを抑える作戦です。
天板の反りも、元はと言えば片面しか塗っていなかったせいです。
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帝王はお嫌いですか? 知りませんか?
Herbert von Karajan
音楽を好きと公言する人で、例えジャンルが違えども、この名を聞いたことも無いという人は極々少ないだろう。
Jazzの世界でいうと、どうでしょう、コルトレーンかベイシーか?
一時期(今でも?)余りに売れすぎて、また、尊大な振る舞いをしたとかの情報が氾濫して「アンチ・カラヤン」を標榜することがクラシック好きのある意味「深さ」を誇示するかのような風潮がありました。
だいたい、「帝王」なんて称号はゴルフのジャック・ニクラウスか北斗の拳以外ではあまり聞いたことのないくらい立派なものだから、抵抗も大きかったのでしょう。
いらんカミングアウトをすると、自身もクラシックを聞き始めた中高生の頃は、国内最大の権威である「レコ芸」の受け売りを周りに垂れ流しており、
やれ、カラヤンは表面だけキレイで中身が無い。だの、精神の高揚が無いだの・・・宇野先生、お元気ですか?
これこそ、正に「目で聞くクラシック」ですわな。いや、お恥ずかしい。
カラヤン先生(だけでなく)をやっとこ耳で聞けるようになったのは、本格的にオーディオを始めてからですし、更に古いレコードを集めるようになってからです。
いやー、オーディオって本当に素晴らしいものですね。
あのまま、オーディオと音楽をくっ付けずに、「歩くレコ芸」なんて言われていたらと思うと背筋が寒くなります。

左 英)Decca SET209-11 VERDI OTELLO
右 独)DGG SLPM139 205-7 MASCAGNI Cavalleria Rusticana 他
オテロは、カルショウによるとパイプオルガンの無かったゾフェインザールで録った為、冒頭のオルガンパートを入れるのに大変苦労したそうです。
始めて聴いたときには、Deccaお得意の盤面波打ちプレスが原因で、超低周波のノイズが出ていると勘違いした逸品。
とにかく、冒頭直ぐ~約8分間は荒れ狂うオケの背後で「ごーーーーーーーー」というオルガンの持続音がすざましい。
大きな声では言えないけれど・・・
あるオーディオ店でレコード棚にこれ(といっても国内盤)があり、「1面ノイズ」って付箋がしてあって、言うべきか、言うまいか死ぬほど迷った。
でも、そんなのはまだまだ青臭い音ですよ。この盤はそんなもんじゃあない!
終曲近く「Willow song」が終わり、遠く窓の外から大砲の音が聞こえてくる。
すると、上手奥のドアを3回強くノックする人が居る。
たまたま、我が家には右側のスピーカーの横にドアがあるものだから・・・
冗談じゃなく、そのドアをノックされたかと思い、ドアを開けに行った。
懲りずに3,4回はドアを開けに立ったよ。全く「リアリズム」にもほどがあるってもんでしょ。Deccaさん。
演奏は、録音に輪をかけて超絶。こんな演奏をナマで聴けたら凄いだろうなー、と、ただただお口あんぐり。
カラヤン先生のディスコグラフィーの中でも、最高の輝きを放つ1枚。
カヴァレリアは1曲で一番種類を多く持っているレコード。
なかでも、ここぞって言う時には真っ先に手が伸びるのがカラヤン先生のこのレコード。
スカラ座らしく、狭そうな舞台の雰囲気が良く出ていて、DGGの帝王になってからのカラヤン先生では一番のお気に入りです。

左 英)COLUMBIA SAX2404 Philharmonia Promenade Concerto
右 英)COLUMBIA 33CX1327 Operatic Ballet Music
僕がカラヤン先生を見直し始めたきっかけは、実は先生、若い頃は地方の小劇場で大変ご苦労された苦労人と分かった時。
その時の、鍛錬の成果が後年実を結び、複雑な構成のオペラでも自由自在にコントロールできるようになったそうです。
そんな優秀な地方青年が、ナチ問題でくすぶっていた時に声を掛けてくれたのが、EMIのレッグ翁。
なんと自費で(本当らしい)オーケストラを編成し青年カラヤンに世に出るチャンスを与えたそうな。
その当時のカラヤン青年のレコードは、のべつ素晴らしい。
何よりも、成功したいという、意欲に駆り立てられたかのように疾走する強靭な意志と、極上のエレガンスが同時に存在するという類稀な芸術的成果を感じます。
その中でも、小曲をやらせたら天下一品だったという具体的な証明例を2枚。
プロムナード・コンサートの1曲目なんか「スケーターズ・ワルツ」ですぜ。だんな!
しかも、凡百の指揮者が振る、××交響曲なぞよりも、とんでもないものを聴いたなあ。という充実感たっぷりの演奏。
また、バレエ音楽も、アタマの「GIOCONDA」で泣いて、「Tannhauser」で腰を抜かすこと請け合い。
ああ、オーケストラの指揮ってこうゆう風にやるんだ。
と、目から鱗が何百枚も落ちます。
ざっと、カラヤン先生のレコードを紹介しました、先生は大変な権力と財力を手にしましたが、実際にはどれだけの人がその演奏そのものに心を動かされての帝王即位だったのでしょうか?
他に例の無いほどの強い光を放った故に、下からは眩しすぎてその実像がハッキリと見えず、羨望と嫉妬と誤解の中にあったような気がしてなりません。
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Jazzの世界でいうと、どうでしょう、コルトレーンかベイシーか?
一時期(今でも?)余りに売れすぎて、また、尊大な振る舞いをしたとかの情報が氾濫して「アンチ・カラヤン」を標榜することがクラシック好きのある意味「深さ」を誇示するかのような風潮がありました。
だいたい、「帝王」なんて称号はゴルフのジャック・ニクラウスか北斗の拳以外ではあまり聞いたことのないくらい立派なものだから、抵抗も大きかったのでしょう。
いらんカミングアウトをすると、自身もクラシックを聞き始めた中高生の頃は、国内最大の権威である「レコ芸」の受け売りを周りに垂れ流しており、
やれ、カラヤンは表面だけキレイで中身が無い。だの、精神の高揚が無いだの・・・宇野先生、お元気ですか?
これこそ、正に「目で聞くクラシック」ですわな。いや、お恥ずかしい。
カラヤン先生(だけでなく)をやっとこ耳で聞けるようになったのは、本格的にオーディオを始めてからですし、更に古いレコードを集めるようになってからです。
いやー、オーディオって本当に素晴らしいものですね。
あのまま、オーディオと音楽をくっ付けずに、「歩くレコ芸」なんて言われていたらと思うと背筋が寒くなります。

左 英)Decca SET209-11 VERDI OTELLO
右 独)DGG SLPM139 205-7 MASCAGNI Cavalleria Rusticana 他
オテロは、カルショウによるとパイプオルガンの無かったゾフェインザールで録った為、冒頭のオルガンパートを入れるのに大変苦労したそうです。
始めて聴いたときには、Deccaお得意の盤面波打ちプレスが原因で、超低周波のノイズが出ていると勘違いした逸品。
とにかく、冒頭直ぐ~約8分間は荒れ狂うオケの背後で「ごーーーーーーーー」というオルガンの持続音がすざましい。
大きな声では言えないけれど・・・
あるオーディオ店でレコード棚にこれ(といっても国内盤)があり、「1面ノイズ」って付箋がしてあって、言うべきか、言うまいか死ぬほど迷った。
でも、そんなのはまだまだ青臭い音ですよ。この盤はそんなもんじゃあない!
終曲近く「Willow song」が終わり、遠く窓の外から大砲の音が聞こえてくる。
すると、上手奥のドアを3回強くノックする人が居る。
たまたま、我が家には右側のスピーカーの横にドアがあるものだから・・・
冗談じゃなく、そのドアをノックされたかと思い、ドアを開けに行った。
懲りずに3,4回はドアを開けに立ったよ。全く「リアリズム」にもほどがあるってもんでしょ。Deccaさん。
演奏は、録音に輪をかけて超絶。こんな演奏をナマで聴けたら凄いだろうなー、と、ただただお口あんぐり。
カラヤン先生のディスコグラフィーの中でも、最高の輝きを放つ1枚。
カヴァレリアは1曲で一番種類を多く持っているレコード。
なかでも、ここぞって言う時には真っ先に手が伸びるのがカラヤン先生のこのレコード。
スカラ座らしく、狭そうな舞台の雰囲気が良く出ていて、DGGの帝王になってからのカラヤン先生では一番のお気に入りです。

左 英)COLUMBIA SAX2404 Philharmonia Promenade Concerto
右 英)COLUMBIA 33CX1327 Operatic Ballet Music
僕がカラヤン先生を見直し始めたきっかけは、実は先生、若い頃は地方の小劇場で大変ご苦労された苦労人と分かった時。
その時の、鍛錬の成果が後年実を結び、複雑な構成のオペラでも自由自在にコントロールできるようになったそうです。
そんな優秀な地方青年が、ナチ問題でくすぶっていた時に声を掛けてくれたのが、EMIのレッグ翁。
なんと自費で(本当らしい)オーケストラを編成し青年カラヤンに世に出るチャンスを与えたそうな。
その当時のカラヤン青年のレコードは、のべつ素晴らしい。
何よりも、成功したいという、意欲に駆り立てられたかのように疾走する強靭な意志と、極上のエレガンスが同時に存在するという類稀な芸術的成果を感じます。
その中でも、小曲をやらせたら天下一品だったという具体的な証明例を2枚。
プロムナード・コンサートの1曲目なんか「スケーターズ・ワルツ」ですぜ。だんな!
しかも、凡百の指揮者が振る、××交響曲なぞよりも、とんでもないものを聴いたなあ。という充実感たっぷりの演奏。
また、バレエ音楽も、アタマの「GIOCONDA」で泣いて、「Tannhauser」で腰を抜かすこと請け合い。
ああ、オーケストラの指揮ってこうゆう風にやるんだ。
と、目から鱗が何百枚も落ちます。
ざっと、カラヤン先生のレコードを紹介しました、先生は大変な権力と財力を手にしましたが、実際にはどれだけの人がその演奏そのものに心を動かされての帝王即位だったのでしょうか?
他に例の無いほどの強い光を放った故に、下からは眩しすぎてその実像がハッキリと見えず、羨望と嫉妬と誤解の中にあったような気がしてなりません。
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大企業?専門家? 謎のOrtofon カートリッジ編だあ
皆さんはOrtofonという会社についてどのようなイメージをお持ちでしょうか?
最近の方は、恰幅の良い豪快そうな社長さん(既に辞された)がオーディオ好きで、コード等の行き届いたアクセサリーやカートリッジを作っている会社と思うでしょう。
ちょっとベテランの方は何と言ってもSPUを作っている会社。これが無くては自分のオーディオも成り立たないと思われている方も少なくないと思います。
私も同様の世代ですが、この会社。手広くしているのか、専門的なのかちょっと掴みづらい面を持っていることは確かなようです。
今日の話は、全く薄い根拠しかありませんが、目にしたものだけでOrtofonの過去を探ってみます。
スタートは、Fonofilmという社名で業務用のカートリッジを作っていたようですが・・・

FONOFILM INDUSTRI A/S C-12,5A #24456 for DENMARKS RADIO
これは、Denmarks Radioの特注品のようです。古いボディに、規格にない小さなチップを付け替えたのでしょう。
シェルは改造時に新調したらしく、しっかりと「12,5μ」と掘り込んでありますが、1960年頃と思われます。
当時の資料や製品にも(筆記体の)Ortofonのロゴがありますから、社名「FONOFILM」、ブランド名「Ortofon」であったようです。
後に、社名もOrtofonに統一されたと考えるのが自然ではないかと思います。

Ortofon Type A #102067
シリアルが一桁上がって、社名もOrtofonになりました。
これら2機種のコネクターはいづれも「Aタイプ」で所謂◇コネクターです。
上のC-12,5Aはデンマークス・ラジオへの納入品ですから、当然業務用の範疇ですが、Type-Aも◇です。
一部雑誌などでは、Type-Aは民生用でType-Cは業務用などと書かれているものもありましたが、これらの現役当時のOrtofonの資料を見るとそのような言い回しでは無いことがわかります。

意訳すると
強靭な構造で作ってあるから、オートストッププレーヤーなどで使用してもいいよ。って書いてあります。
対する「Type-C」も for special purposes. とあり、特に業務用とは明記してありません。
(marcoさんからのコメントの通り、Type-Cはラッカー盤の再生に使える。と記載があります。まあ、ラッカー盤を所有するアマチュアは例外もいいところですから、それはプロユースと考えても良いでしょうね)
実際、「A」はLPでの針圧7g、「C」は3g!!の指定になっています。
針先の等価重量はそれぞれ、4mgと1.5mgですから、かなり構造が異なることがわかります。
上の資料は、恐らく1950年代前期~中期と思われますが、後期の資料には興味深い記述が見られます。

ここで、始めてType-Cについて Professional use という表記が現れています。
以上の通り、一般に言われる、業務用=◇。民生用=□という区別は、ちょっと早計というか、乱暴な分け方のような気がします。
その根拠として、同じく後期の資料にはいよいよSPUが登場するのですが・・・

ここには、バシッと for PROFESSIONAL use と記載されています。
でも、◇シェルに入ったSPUを見たことがありません。勿論、私が見たことが無いだけで実際には有るのかも知れません。
お持ちの方がいらっしゃいましたら、是非写真をおねがいします。
実は、上の「C-12,5A」のシェルは、4ピン◇のステレオ配線がされており、SPU-Aのボディ(出力ピンが90度に曲がっているもの)を付けると、◇のSPUーAが完成します。
一時期それをEMTに付けて聴いていた事があります。ですから、あるかも知れないと思っているのです。
この謎は、まだ深まるばかりでアーム編に続きます。(予定です)
また、この時代の資料には、始めて周波数特性も記載されています。
Type-A 20-14,000 cycles
Type-C 20-20,000 cycles
今日紹介した2機種は特性を実測しており、そのグラフを見ても、Ortofonの発表した数値を裏付けるものとなっています。

長くなってしまったので、トーンアーム、トランスは別の機会にまわします。
結構、あちこちの資料で確認したり大変なので、気合に左右されますが、いつかへ続く。
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最近の方は、恰幅の良い豪快そうな社長さん(既に辞された)がオーディオ好きで、コード等の行き届いたアクセサリーやカートリッジを作っている会社と思うでしょう。
ちょっとベテランの方は何と言ってもSPUを作っている会社。これが無くては自分のオーディオも成り立たないと思われている方も少なくないと思います。
私も同様の世代ですが、この会社。手広くしているのか、専門的なのかちょっと掴みづらい面を持っていることは確かなようです。
今日の話は、全く薄い根拠しかありませんが、目にしたものだけでOrtofonの過去を探ってみます。
スタートは、Fonofilmという社名で業務用のカートリッジを作っていたようですが・・・

FONOFILM INDUSTRI A/S C-12,5A #24456 for DENMARKS RADIO
これは、Denmarks Radioの特注品のようです。古いボディに、規格にない小さなチップを付け替えたのでしょう。
シェルは改造時に新調したらしく、しっかりと「12,5μ」と掘り込んでありますが、1960年頃と思われます。
当時の資料や製品にも(筆記体の)Ortofonのロゴがありますから、社名「FONOFILM」、ブランド名「Ortofon」であったようです。
後に、社名もOrtofonに統一されたと考えるのが自然ではないかと思います。

Ortofon Type A #102067
シリアルが一桁上がって、社名もOrtofonになりました。
これら2機種のコネクターはいづれも「Aタイプ」で所謂◇コネクターです。
上のC-12,5Aはデンマークス・ラジオへの納入品ですから、当然業務用の範疇ですが、Type-Aも◇です。
一部雑誌などでは、Type-Aは民生用でType-Cは業務用などと書かれているものもありましたが、これらの現役当時のOrtofonの資料を見るとそのような言い回しでは無いことがわかります。

意訳すると
強靭な構造で作ってあるから、オートストッププレーヤーなどで使用してもいいよ。って書いてあります。
対する「Type-C」も for special purposes. とあり、特に業務用とは明記してありません。
(marcoさんからのコメントの通り、Type-Cはラッカー盤の再生に使える。と記載があります。まあ、ラッカー盤を所有するアマチュアは例外もいいところですから、それはプロユースと考えても良いでしょうね)
実際、「A」はLPでの針圧7g、「C」は3g!!の指定になっています。
針先の等価重量はそれぞれ、4mgと1.5mgですから、かなり構造が異なることがわかります。
上の資料は、恐らく1950年代前期~中期と思われますが、後期の資料には興味深い記述が見られます。

ここで、始めてType-Cについて Professional use という表記が現れています。
以上の通り、一般に言われる、業務用=◇。民生用=□という区別は、ちょっと早計というか、乱暴な分け方のような気がします。
その根拠として、同じく後期の資料にはいよいよSPUが登場するのですが・・・

ここには、バシッと for PROFESSIONAL use と記載されています。
でも、◇シェルに入ったSPUを見たことがありません。勿論、私が見たことが無いだけで実際には有るのかも知れません。
お持ちの方がいらっしゃいましたら、是非写真をおねがいします。

実は、上の「C-12,5A」のシェルは、4ピン◇のステレオ配線がされており、SPU-Aのボディ(出力ピンが90度に曲がっているもの)を付けると、◇のSPUーAが完成します。
一時期それをEMTに付けて聴いていた事があります。ですから、あるかも知れないと思っているのです。
この謎は、まだ深まるばかりでアーム編に続きます。(予定です)
また、この時代の資料には、始めて周波数特性も記載されています。
Type-A 20-14,000 cycles
Type-C 20-20,000 cycles
今日紹介した2機種は特性を実測しており、そのグラフを見ても、Ortofonの発表した数値を裏付けるものとなっています。

長くなってしまったので、トーンアーム、トランスは別の機会にまわします。
結構、あちこちの資料で確認したり大変なので、気合に左右されますが、いつかへ続く。
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メンテナンス Telefunken M-15a 出力アンプ
昨年末くらいから、Telefunken M-15aの出力片側が、ノイズ+ゲインダウンの症状が出始めており、何とかしなきゃナーと思案していました。

Telefunken M-15a
とその出力アンプ

この手の症状は、コンデンサの容量抜けか、トランジスタだろうと当たりをつけ、とりあえず規格の分かるコンデンサから手を付けました。

外したコンデンサ、電解(茶色)とフィルムタイプ(緑色)。共に ERO製。
フィルムは今だに同等品が入手可能でしたが、電解はあまりEROで種類が揃わず後学のためと思って所謂オーディオ部品で付け替えてみることにしました。

対策品で武装が成った状態。 いざ、音出しへ。
EQはCCIRに設定して、音出しをしてみました。
?????????????????????????????????????????????????????????????????
なんじゃあ!この音は。
M-15aを聴いて感じる、深さ、滋味が全く飛んで行ってしまった。
僕は好みがないけれど、「キムチ」をキレイに水洗いした後の味のようじゃないですか。
長いことオーディオなんかやってると、コンデンサはチャージが満々になってくると音が変わるとか、こりゃ、エージングくらいじゃどうしようもないな。と、感覚的に読めるようになります。
今回はどう考えても後者でしたが、すべからく公正を期すために、半月ほど通電を続け、そして撤去しました。
直ぐにドイツのスタジオへ連絡して交換のアンプを送ってもらったことは言うまでもありません。(2枚目の写真)
これが、現代に好まれるモノなのかなあ。
これをHi-Fiと呼びたいことには反対はしないけれど、これがHi-Fi(部品)というのであれば自分ではとても納得のいかないHi-Fiでした。
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Telefunken M-15a
とその出力アンプ

この手の症状は、コンデンサの容量抜けか、トランジスタだろうと当たりをつけ、とりあえず規格の分かるコンデンサから手を付けました。

外したコンデンサ、電解(茶色)とフィルムタイプ(緑色)。共に ERO製。
フィルムは今だに同等品が入手可能でしたが、電解はあまりEROで種類が揃わず後学のためと思って所謂オーディオ部品で付け替えてみることにしました。

対策品で武装が成った状態。 いざ、音出しへ。
EQはCCIRに設定して、音出しをしてみました。
?????????????????????????????????????????????????????????????????
なんじゃあ!この音は。
M-15aを聴いて感じる、深さ、滋味が全く飛んで行ってしまった。
僕は好みがないけれど、「キムチ」をキレイに水洗いした後の味のようじゃないですか。
長いことオーディオなんかやってると、コンデンサはチャージが満々になってくると音が変わるとか、こりゃ、エージングくらいじゃどうしようもないな。と、感覚的に読めるようになります。
今回はどう考えても後者でしたが、すべからく公正を期すために、半月ほど通電を続け、そして撤去しました。
直ぐにドイツのスタジオへ連絡して交換のアンプを送ってもらったことは言うまでもありません。(2枚目の写真)
これが、現代に好まれるモノなのかなあ。
これをHi-Fiと呼びたいことには反対はしないけれど、これがHi-Fi(部品)というのであれば自分ではとても納得のいかないHi-Fiでした。
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PATHE Diffusor GRAMOPHONE ため息の出るボロさ
NHKの人気番組(だった)「プロジェクトX」や映画「日はまた昇る」で一企業人である、高野鎮雄氏をご存知の方も多いと思います。
高野さんの会社は昭和9年にアメリカの蓄音器製造会社の日本法人として、横浜は子安に誕生しました。
Victor Talking Machine JAPAN.LTD. 数年前までの日本ビクター株式会社です。
上の番組や映画で取り上げられた内容は、所謂ビデオ戦争を背景にしています。
すっかり過去のモノとなった「VNS vs ベータ」戦争ですね。
消費者の立場からすると同一カテゴリーに異なる企画のものがあることは大変煩わしいことですが、企業にとってはまさに命がけの問題で、その後も「MDとDCC」などなど。まだまだこれからも競争は続くことでしょう。
さて、時代を溯ること約1世紀。
兄弟で居酒屋を営んでいた、シャルルとエミールの2人はとっても好奇心旺盛で、機械好き。
その2人が1894年に作った蓄音器製造会社が 「PATHE Frers Co.」 パテ兄弟社です。
世はエジソンの発明したシリンダーレコードの時代。しかし、ほどなくディスクレコードが開発されパテも1906年にディスクレコードを発売した。
このレコードはシリンダーの技術を応用したもので、俗に言う「縦振動レコード」
勿論、その後レコードは「横振動」→「45度ステレオ」と移り、哀れ縦振動レコードは役目を終えて仕舞ったという次第。
しかし、趣味の世界とは難儀なもので、殆ど旧家の物置に眠っている縦振動レコードを引っ張り出し、
「うーん、横振動に無い味わいがある」と大見得を切って使い出す阿呆もいるものです。
しかし、その為には、なんとか聴く機械を用意しなければいけない。

PATHE Freres CO. Diffusor GRAMOPHONE (1921)
直径36cmの傘の中心、下向きにサファイアボールの針が付いており、基本的に針の振動をそのまま傘に伝えて音量を得る。
技術。というか、構造は糸電話ですね。
これがまた、ボロイ!!
長く使われなかったのでしょう。木材は虫害で穴だらけだし。金属はサビだらけ。

ご覧の通りの徹底したトンネル工事の跡。
キャビだけ作り直そうかと思ったけど、そこは「鳴ればいいじゃん」が大嫌いな性分が邪魔をして結局再生への道を選んだ。
パラロイドという美術品の補修に使うらしい強化材を使って木部の補強をしつつ組み立てることに決定。
幸い、本当に不幸中の幸いで、モーターは到って元気

小さいなりをして、静寂性とトルクは中々のモノ。
おおー、こんなところにも

ル・コックがしっかりと刻まれている。
外注なんかに出さずに、一つひとつ手作りで全て自社製造していた時代の品だ。
作る人も、売る人も全て自分達の責任だから、これで半端なものは作れっこ無いよねえ。
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Victor Talking Machine JAPAN.LTD. 数年前までの日本ビクター株式会社です。
上の番組や映画で取り上げられた内容は、所謂ビデオ戦争を背景にしています。
すっかり過去のモノとなった「VNS vs ベータ」戦争ですね。
消費者の立場からすると同一カテゴリーに異なる企画のものがあることは大変煩わしいことですが、企業にとってはまさに命がけの問題で、その後も「MDとDCC」などなど。まだまだこれからも競争は続くことでしょう。
さて、時代を溯ること約1世紀。
兄弟で居酒屋を営んでいた、シャルルとエミールの2人はとっても好奇心旺盛で、機械好き。
その2人が1894年に作った蓄音器製造会社が 「PATHE Frers Co.」 パテ兄弟社です。
世はエジソンの発明したシリンダーレコードの時代。しかし、ほどなくディスクレコードが開発されパテも1906年にディスクレコードを発売した。
このレコードはシリンダーの技術を応用したもので、俗に言う「縦振動レコード」
勿論、その後レコードは「横振動」→「45度ステレオ」と移り、哀れ縦振動レコードは役目を終えて仕舞ったという次第。
しかし、趣味の世界とは難儀なもので、殆ど旧家の物置に眠っている縦振動レコードを引っ張り出し、
「うーん、横振動に無い味わいがある」と大見得を切って使い出す阿呆もいるものです。
しかし、その為には、なんとか聴く機械を用意しなければいけない。

PATHE Freres CO. Diffusor GRAMOPHONE (1921)
直径36cmの傘の中心、下向きにサファイアボールの針が付いており、基本的に針の振動をそのまま傘に伝えて音量を得る。
技術。というか、構造は糸電話ですね。
これがまた、ボロイ!!
長く使われなかったのでしょう。木材は虫害で穴だらけだし。金属はサビだらけ。

ご覧の通りの徹底したトンネル工事の跡。
キャビだけ作り直そうかと思ったけど、そこは「鳴ればいいじゃん」が大嫌いな性分が邪魔をして結局再生への道を選んだ。
パラロイドという美術品の補修に使うらしい強化材を使って木部の補強をしつつ組み立てることに決定。
幸い、本当に不幸中の幸いで、モーターは到って元気

小さいなりをして、静寂性とトルクは中々のモノ。
おおー、こんなところにも

ル・コックがしっかりと刻まれている。
外注なんかに出さずに、一つひとつ手作りで全て自社製造していた時代の品だ。
作る人も、売る人も全て自分達の責任だから、これで半端なものは作れっこ無いよねえ。
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英国の音 プリアンプ Decca Decola
ドイツ物のネタが枯渇してきた(実際はメンドクサイので最新情報に偏ってる)ゆえ、続けざまに英国物で失礼します。
自分で「英国の音シリーズ」の記事を書いていて、自己中毒にかかって買ってしまったプリアンプです。

Decca Stereo Decola プリアンプ
横浜時代に聞いていたDecolaを懐かしんでの再導入です。
でも、このアンプは(多分)単体として発売されたもののように思います。
入出力がピンで使えるのでとっても便利です。
DecolaのCircuit Diagramsのコピーを頼み、一緒に送ってもらいました。
英国のプリアンプというと、小さなシャシにギッチリという印象ですが、これは事の他ゆったりコンストラクションでビックリしました。

板コンデンサが泣かせますね。
プラグ&プレイということで専用に電源も作ってくれたのですが・・・
アンプもスピーカーも今は無し。
今に見てろよー。と天井に向かって英国の音復活を誓ったのでした。
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Decca Stereo Decola プリアンプ
横浜時代に聞いていたDecolaを懐かしんでの再導入です。
でも、このアンプは(多分)単体として発売されたもののように思います。
入出力がピンで使えるのでとっても便利です。
DecolaのCircuit Diagramsのコピーを頼み、一緒に送ってもらいました。
英国のプリアンプというと、小さなシャシにギッチリという印象ですが、これは事の他ゆったりコンストラクションでビックリしました。

板コンデンサが泣かせますね。
プラグ&プレイということで専用に電源も作ってくれたのですが・・・
アンプもスピーカーも今は無し。
今に見てろよー。と天井に向かって英国の音復活を誓ったのでした。
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