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天国の音ってこんな感じかしらん

先週の休日に旧知のオーディオ店へ遊びに行き、常連さんとお見受けする方々や店主と楽しくオーディオ談義をしてきました。

その中で、「カオリンさんはPC音源やハイレゾはやらないの?」と聞かれました。

この度が初ではありませんのでいつも用意の答えをお返しました「聞きたいと思う演奏がダウンロードできるようになればやってみたいんですけれど・・・」
具体的には50年代~60年代の録音のハイレゾ音源の選択肢があるならばという意味です。

現状ではエソテリックさんがSACDでDECCA盤の復刻?をしましたが、あれは殆どレコードで所有しているのでまだ我が家では出番がありません。
オンラインであのような企画が成立するのでしょうか?
疑問は残りますが、技術の進歩は常に期待をしています。

当然ですが、LPレコードよりも、より聴きたいと思えるならば導入も吝かではありません。むしろ大歓迎です。

しかしながら
完全なる検討を加えていないので確定は出来ませんが、現状SACDでは我が家の装置を使ってはLPレコードの提示する音楽を凌駕できていないように捉えています。



では、LPレコードをとても手放す気になれない実例を一件挙げておきましょう。


私は自他共に許す駄耳の持ち主ですが、世の中には達者な方もいらっしゃって、「このアンプは歪っぽいね」なんてズバリ言い当てることの出来る人もおったそうな。

でも実際はどうなんでしょうか?
オシロで見てすぐに歪むような(不具合のある)アンプは別にして、常識的に考えるとアンプの歪率のオーダーはレコードの溝とカートリッジの関係や、スピーカーの歪率に比べたら「ヘ」みたいなレベルなのかも知れません。

一方、人間の耳(或いは脳)にとって実際に歪は多くてもキレイに聞きやすい音、と
本当は低歪率なのに歪っぽく聞こえがちな音の性格があるのじゃなかろうか。と考えています。

結局耳は「っぽい音」にだまされているだけのようなものでしょう。
昔の人が言ってましたね「上手くだましてくれー」って。

歪率0%のアンプの音が仮に完成したとして、妙に歪っぽく聞こえたら笑い話にしかなりません。
もう少し突っ込んで言うと、歪率0%のアンプが2機種できたときに、音質の差を指摘できてしまったら。
測定の意味を(少なくとも方法を)見つめ直さないといけません。



さて、耳に心地よく歪を感じないレコードがあります。

DSC01705.jpg
club francais du disque

J.S.BACH L'ART DE LA FUGUE Karl Ristenpart

いわゆる「フーガの技法」ですね、レコード会社はフランスレコードクラブとでも訳すのでしょうか。
このセットは背表紙が皮貼りになっている「豪華装丁版」です。

DSC01709.jpg

フランスのお国ものレーベルは小規模の社が乱立していて私のような門外漢にはチンプンカンプンです。
しかし、好事家の間では贔屓の強い分野のようで、今でも極めて高額に取引されているレコードも少なくありません。

そうした中で、リステンパルトの一連のBACHシリーズは随分昔から高い評価を得ている(つまり発売枚数がそこそこある)ようで、本盤は比較的見つけ易い物ですから、このレコードを買うかvs新しいアンプを買うべきか!を悩むことは無いでしょう(笑)


ただし、このレコードが発する静謐なる音の世界は、アンプを代えたところで到底得られるものではありません。

微粒子どころか、全く粒子の見えないウルトラシルキーなヴァイオリンのユニゾンは天井を楽々通り抜けて遥か天空へと登って行きます。

ヒンヤリとした空気感の中に驚くほど空間を空けて楽器群は間違いなく存在しているのです。

あらゆるオーディオ機器を押さえて、音を良くする秘訣のNo1ですね。
まさに天国の音がここにあります。(天使の音ではないですよ。あれは膨大な努力とホンの僅かな気まぐれが必要です)


こんなレコードのマスターテープから 24bit 192kHzのような音源が大量に入手できるならば、それは素敵かなーと思いますが・・・
何分、希少品でお高いものですから。



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こりゃあ、発売禁止でしょう!という音

それなりに面倒は見てるけど、このところ全くコストをかけていないEuropaですが、然したる文句も言わずひとり黙々と成長を続けているようです。


クラシックの音楽と言うのはもともと西洋の文化ですから、私達東洋人が聞いても如何様にも理解のしがたい(ピンと来ない)表現の箇所がありますね。
以前にも、WagnerのLohengrinで「パイプオルガン」のような響きの箇所があるとお伝えしました。

逆の見方をすれば、「ずいずいずっころばし」に代表される日本音階や、これは中国っぽいなあと思えるメロディーを聞けば、西洋人もムズムズすることもあるのでしょう。

メロディーや音階でしたら明瞭に聞こえるのですが、和声、和音ともなるとこれは再生装置の力量に左右される事が多くなるのは致し方ないことでしょう。
テレビで聞いた事のある曲も、演奏会や十全に行き届いたオーディオで聴くと新たな発見があるものです。


さて、Europaの最近のご機嫌によって、幾つか興味深いレコードをディスカバーする事が出来たようです。
今日は極めて解りやすいこのレコードです。

DSC02302.jpg
NILSSON SOLTI  R/Strauss  「ELEKTRA」 DECCA

いわゆる「エレクトラ」ですね。
まあ、R・シュトラウスとホフマンシュタールの「どう考えてもオカルトチック」なサイコオペラと言っても良いでしょう。

先発の「サロメ」でのサイコ具合に飽き足らず、更なる刺激を求めて、オケのパートはあの「神々の黄昏」を上回る規模に膨れ上がっています。

DSC02304.jpg
人生には、「癒し」とか「ココロ休まる」なんてヌルイ事ばかりがあるわけじゃないと声高に叫んでいるような作品です。


では、この曲の何処が「発売禁止」相当なのでしょう。

モチロン!
冒頭のエレクトラが亡き父の名を叫びながら、裏切った母とその愛人への復習を叫んでいる場面です。

今でも、家人が家の中に居る時は聴くことが憚れます。
いつ、「どうしたんだ!」と部屋に乗り込まれるのではないかと、心配になる。

クラシックの声楽の中には、色っぽい内容や、多少エロティックな歌唱のものも沢山有りますが、このエレクトラの冒頭での叫びほど「迫真に迫る」ものはありません。

歌詞の内容は「恨み、辛み」でしょうが、音だけ聞いているとあらぬ誤解を受けかねないほどストレートな表現です。


このレコードは、随分以前に求めた物ですが、「サロメ」ほどロマンティックなオーケストレーションでもなく聞き辛い感じがしてご無沙汰していた1組です。

しかし、オーディオ(スピーカー)の成長は、なんでもない1枚のレコードを「トンでもない1枚」に化けさせる力があるようです。

これも、「オーディオにできる事」の大きな要素ですね。



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ありがたい言葉は30年かけて身に染みる

私が駆け出しのときにオーディオや音楽について、辛抱強く教えて下さった方は新潟県に住んでいました。

遊びに伺った際には、お仲間の皆さんも集まっており「どこから来たの?」と聞かれたものです。

「はい、長野から来ました」

こう答えると、羨望とも、薄い嫉妬とも取れる眼差しになって一様にこう仰いました。

「60Hzか!いいな」



ご存知の通り、戦後の復興の中で東日本はドイツSIEMENSの発電機を導入した為に50Hz。
西日本は米国GE(WH)のそれであった為、60Hzの交流電源となっています。

そして、長野県(60Hz)と新潟県(50Hz)の県境はまさにその境界線となっています。
新潟在住のオーディオ好きな皆さんは、整流効率の高い60Hz地域に住んでいる私のことを羨ましがっていたわけです。


しかし、当の本人(私)といえばEMTのプレーヤーが50Hzだったので、東日本の方が余程羨ましかったのです。
だってですよ、50HzのEMTのプラッターのピッチを合わせる為に交流変換電源機を別途購入する必要があったのです。

オーディオの世界では「安定化電源」ですね。
こちらとしては、音質の向上なんてことには全く興味が無くて、只ひたすらにモーターのスピードを合わせる為に決して安くはない「例のあれを買ったのです」

ここでは、商品名を申し上げることは止します。

負荷に対して脆弱なことで酷く煩らわされた上に、モデルチェンジが早く、旧型の修理に応じないという、私が最も嫌う日本型の企業姿勢に悩ませられ続けたからです。
(私と同様な問題が少なからず発生したのでしょう、その後「ACモーターには使わないで下さい」という注意書きが加わったようです)



上記の通り「オーディオ用安定化電源」に失望した私は、仕事上でお付き合いのあった近所にある会社から「工業用の安定化電源」をお譲り頂きました。工場の検査室で被検体や試験機の電源として使用していたものです。

これはファンを清音型に変える手間がありましたが
値段は「オーディオ用」の半分で買え、かつ性能的には大変な優れものです。
しかも20年以上全く不具合無く黙々と動作を続けています。

オーディオ専用の肩書き恐るべしですね。
それだけオーディオマニアは舐められているってことですよ。気をつけましょうね。



話が横道に逸れてしまいましたので戻しますが

此処からはつい先日のことです。

現在我が家のCDP(EMT-981)は220vで動作させていますが、この電源は上述した工業用電源から取っています。
これも、特に音質を考えての事ではなく、たまたまレコードプレーヤーの近くにあったのでタップが共用できた為です。

通常はレコードプレーヤー用に50Hzで動作させていますが、ある日何気なく、本当に何気なく60HzにしてからCDPを鳴らしてみました。

DSC03255.jpg周波数は999Hzまで 最小0.1Hzステップで設定可能。
出力電圧は240Vまで無段階で微調も可能。
300VAまで流せて、突入電流や過負荷にもめっちゃ強い!


実際の処、これまで電源周波数の違いをありがたく思ったことは一度もありませんでした。

しかしながら、60Hz-220Vで動作するEMT-981の発っする溢れんばかりのエネルギー感は50Hzのそれを大きく凌駕していました。

我が家では如何様にもレコードと同列には楽しめなかったCDですが、少し差が縮まったように思います。

そう考えると、CDP以外のアンプの整流においても恩恵があるのかもしれませんね。
比較する物ではないのでどちらでもいいのですが・・・

ただ、我が家のように整流時にフィルターをあまり付けていない状況では、ハム音が60Hz、120Hzと僅かながら高めに出ますので不利な面も有ります。


いづれにしても、30年近くにもなって先人の言葉を理解するなんて、オーディオってなんと優雅な趣味でしょう。



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随分と音が鈍っているなあ (T_T)

この2ヶ月というものは、まあレコードは聴いていましたがどちらかと申すとBGM的な癒されの時間といっても過言ではありませんでした。
時にはレコードを聴きながらついウトウトとしてしまったこともあり、「私としたことが・・・」と猛省して直ぐに電源を落としてしまいました。




日本橋にある大棚の旦那さんが、若い噺家になにやら小言を言っております。

「おまぃさんの高座はなんだな、いいもんだよ。
           噺が始まると途端にぐっすり眠れる」

とどのつまりは、「おまぃさんの芸はまだまだだよ。早く上手くなって、あたし達常連が襟を正して聞き入る様な噺家にお成りよ」
とエールを送ってくれているのです。

これと同じ意味で、レコードを聴いている時に居眠りをしてしまう原因は、ひとえに「音がよろしくない」ためです。

レコードの音も若手の噺家さんの高座もツマラナイから「寝れる」訳で、大看板の務める渾身の高座を前にしては、とても居眠りをするどころではありません。

一言一句、目線さえも見逃してはならじ。と集中して聞かざるを得ません。
オーディオで言うならば、天使が来ているときなどは演者一人ひとりの動きに目が行くので、レコード片面を聴き終わる頃には疲れが押し寄せ、手のひらにじっとりと汗ばんでいるほどです。


ウソだと思うなら一度、そうだなあ
柏木の師匠(六代目 円生) 「双蝶々」
五代目の志ん生さんの    「淀五郎」  なぞをお聞きになってごらんなさいな。
     これで寝れたら、ある意味強力ですよ。
DSC03240.jpg

さて、再生音があまりに生気の無い音を出しているのが原因で寝てしまうのは間違いありません。

問題を探して解決しなければなりませんが、これと言って心当たりがあるわけでもありません。

電気的には変化が無いハズですから、機械的な振動の問題と当りを付けました。


うちのスピーカーはその構造上、50本程のボルトやネジを使って組み立てられています。(1台当り)

DSC02177.jpg
たしか、購入して直ぐの頃に一度ネジ増し締めをしていますが、あれから5年ほど経って緩くなっているのかなあ?
と、犯人の仮説を立てました。

早速トルクレンチを引っ張り出して増し締めしたり、木ネジの場合は緩んでいる穴の目止めをしたり・・・
まる一日かけてネジ締め大作戦を決行しました。

結果は、ビンゴ!!


特に木と金属の組み合わされるレコードプレーヤーやスピーカーにはこのメンテは欠かせませんね。
スピーカーともなれば、発音元を抱いているので聴いているうちに必ず緩んできます。

音は見違えるように生き返って
1、集中力が出てきた
2、遠い配置の歌手は遥か彼方から聞こえる
3、低音の音階がハッキリした

などなど、当たり前の結果が当たり前に得られました。

現代の製品では接着剤の多用によってボルトやネジは減っているでしょうが、ヴィンテージを使っていてネジのトルクマネージメントをしていないだろう人を、軽く10人は挙げることができる。

その状態のまま、音に対して上記した様な不満を持っていたとしたら。
ケーブルや電源コード、インシュ等など、外的手段で解決を図ろうと考えたとしたら・・・・

割れ鍋に閉じ蓋って事になっちゃうよね。
恐ろしいことです。

でも、余計な事を言って怒られちゃいそうな人もいるから黙っていよう。



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今年の業務終了!? 温泉気分は早すぎ!?

去る11月25日をもって、担当していた今年の講座が全て終了しました。
(説明、基金訓練という再就職支援の講座で「マネジメント、マーケティング」の講座を担当していました)

週末はお誘いもあって信州の山深い温泉でリフレッシュをしてきました。

首都圏に近い箱根や湯河原の宿と違い、随分素朴なサービスです。
その分ゆっくり出来ますね。
お楽しみが終わると、また、時間は有るが金は無い!という生活に逆戻りです。


わさび園や美術館で賑やかな安曇野地区は、地域興しに熱心で冬の間もイベント事の実施に余念がありません。

そのうちの一つである 「森の光物語」というイルミネーションを見学に寄ってみました。
今年は3箇所開催だそうですが、国営アルプスあずみの公園の様子です。

PICT0017y.jpg

公園のアプローチはこんな感じ。
これが続くのかなあ?
入場料280円にしては・・・と思って人の流れについていったら

PICT0023.jpg目の前に広がる電飾の海!!
少しして、日本語カバーのホルストのジュピターが流れてきて電飾が合わせて点滅しました。

PICT0024.jpg反対側から
1秒のシャッタースピードゆえ、押し付けながら撮ったけれどほぼブレていましたので、内容はご勘弁を。



自治体の人たち(と指定管理の人たち?)が一生懸命考えて作ったんでしょうけれど・・・

横浜に住んでいたときのご近所さんでは、
若い夫婦のお宅などで毎年クリスマスの電飾を豪勢に飾っていたのを思い出しました。

アイディア=想像力と各々のクオリティでは、若夫婦の圧勝  

入場料を取るならば、もう二捻りくらい必要ですね。
大量の電飾だけでは、会場を一周歩く間に飽きてしまいます。

地元の有名な民話を再現するとか (ストーリー性ですね)
隠しヒントで探し物をさせるとか (ゲーム性ですか)

講座が続いていたので、ちょこっとマーケティング的におせっかいなことを考えてしまいました。




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