フィルター回路との決別の日

始めにこれは我が家の話であることを断っておく。


故池田圭さんの著書の中に「NFBとの決別」という一文があって、今日の話題は勿論そのパクリだ。
その内容は大略、パワーアンプの実験の中でNFBを追放して久しいが、改めてPhono-EQのNF型とCR型の比較実験を経てNFBとの決別を決意した。というものだったと思う。


前回の記事に挙げたPhono-EQのPSUはテストに合格して昨日から試用に入った。
トランスを二つ使ったし、整流管だし・・・悪い訳ないじゃん。とまずはホロヴィッツなどを聞いてみる。

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まあまあ始めはこんなもんだよね。コンデンサのチャージは出来ていないし。

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それにしても酷くないか?
天上も左右も詰まりっぱなしで、ノリや伸びが皆無じゃないですか!

まあ週末だしと思って気長に1日半ほど我慢して聞いていた、でもダメだった。
最後は頭が痛くなって来たのでCDに切り替えてぼーーと原因を考えてみた。(別に音が悪くて頭が痛くなったわけではないが)



さて、この辺りが僕が研究者に向いていない由縁で、何かを変えるときには1箇所に留めなければいけないという原則を破ってしまうあわてモノなのだ。
今回も「どうせなら一緒にやれば面倒が無い」と余計な事を一つ盛ってしまっていた。

PICT0698.jpg

ここまでくればお気付きだろうが、プリアンプなんだからとヒーターをDC点火にしたのだ。

以前には、出力管のヒーター点火を時間を掛けて実験をした。
しかし、それは直熱管だから点火方法で音に変化があることは容易に想像できたし、実際に見逃しがたい変化があった。

でも今回は傍熱管だから音に変わりがあるわけは無い、少しでもノイズに手を打っておくのは当然だろうと思っての処置だった。
今日も随分遅くなってからいよいよ耐え切れなくなってAC点火に戻してみた。そして、聴いて腰を抜かした。


輝き、キレ、エネルギー、ノリ。全てが元のままだった。
私はこのときキッパリとフィルター回路との決別を決意した。・・・(無理!!)

冗談はさて置き、全ての整流素子や回路を試した訳ではないので飽くまでも感覚でしかないが・・・

AC点火をスタートの0点として、DC点火はどうやってもそこまで行かないんじゃないか?
何をしてもマイナスの変化だけなら決別も仕方が無いと思った次第。

また、新しい発見があれば元サヤってこともあるかもだし、そんな技術革新がいつでも起きて欲しいなあと思う今日この頃。



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こんなの知っていますか? またまたEQアンプのPSU

年末にPhono-EQカーヴの校正を行ってから、余りに具合が良いので調子に乗ってまた余計な事を始めてしまった。

これまで電源(以降PSU)はKlangfilmの純正品を使って来たのだけれど1台のユニットから両チャンネル2台分のアンプに供給しているのが気に食わなくて年明けからまたまた新しいPSUの製作にかかっている。

PICT0697.jpg
筐体は1ボディだけれどパワートランスから始まり、完全独立で2チャンネル分積んでいる。

これまでは1台の電源トランスとブリッジ整流だったもの、その同じスペースにしかも整流管整流で入れ込もうとしているので必然的にシャーシ内は大変な混雑状態だ。
あ、そうそうヒーターもDC点火にしたのでその部品も2セット入ってきた。

PICT0701.jpg

製作にあたっては何時もの通り、隣町(須坂市)の神戸無線という近隣に唯一残っている部品店に買出しにいった。


今日の話題はそこで頂いた物。
PICT0700.jpg
そこの看板お嬢様(むかしね)が
「これ知ってる? 良かったらあげるから使って」
と、差し出してくれたのです。

勿論知ってますよ。戦前のラジオの電源トランスの引き出し線などに多用されていた
「ネバネバ絶縁チューブ」(本名は存知ませんが)じゃあないですか!
Klangfilmのやはり戦争前後のアンプでも良く見かける類の物体だからお馴染みさんだ。
(メンテの時に引き剥がすのに難儀するけれど)

このブログを見てくれてる皆さんならご存知の方もおられるだろうが、下の世代はもう誰も知らないだろうな。
こうして文化は消えていくんだと感傷的な気分になった。


では何故お店の人がタダでくれたかと言うと・・・
実はこの部品最近まで製造されていたそうだ
無くなることより、まだ作っていたということの方がよっぽど驚愕の事実じゃ。

問屋がそう言って持ってきたけど、これが商売になるわけも無く、普段から妙な部品ばかり掘り返して買ってゆく僕に進呈しようということになったようだ。


そこで、これも今では珍しい「キャンド・ネガティブ」のブロックコンデンサーのGND側の引き出しに本来の絶縁チューブとして使ってあげましょう。

PICT0699.jpg
見た目は言うことなしの風格だ。
なぜ、わざわざシャーシの上面にコード出さなければならないような部品を作ったのだろう?なんて疑問はここでは野暮というものだ。

もちろんこんなチューブ一つを通したからって「音質」には些かの貢献もない。
でもまあ、火の消える直前の勢いの様なこんな気分を味わうのもミュージック・リプロデューサーたるアンプにおいてはいいんじゃないかな。





今年初めての記事が、昨年のまとめ(1位)から

家人の加療などの時事があって年末から少しご無沙汰で、昨年の重大?ニュースが今年1番目の記事になってしまった。
取り合えず2011年を〆なければ先に進めないので、これを片付けておきたいと思う。


あまりの音質の良さに驚愕したものがこちら
英国HMV純正の鉄針、エキストラ・ラウド、ラウド、ミディアム、ソフト。
PICT0668.jpg
これらは再生音量の違い。
なんといっても蓄音器は音量調節がツライので、針の長さ、太さで音量を決めてしまおうという荒っぽい手順を踏むのだ。


そして竹針。
PICT0669.jpg
カラッカラに乾いていて良い音がするんだなあ

調べた訳ではないので断定できないが、これらの針は普及品であり特別なモノではないと思う。もともと鉄針の音質なんて事はまったく気にしていなかった。

本体のメンテナンスを行って以来、大音量になってしまうので小さい音の出る針を探していてたどり着いたもの。

あまり、大きな声で宣伝をすると急に値段が上がってシクジッタ経験があるので今日のところはあっさりとこの辺りで撤収しよう。

本年もよろしくお願いします。