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ちょっと寄り道 EMT-139A 改造機のメンテナンス

実は、先般プリ=EQアンプのRIAAカーヴを揃えたり、電源を新築したのは今回の広帯域システム作戦の一貫であったのだが、その効果が余りにも目覚しく喜び勇んで先に記事にしてしまった。なんと節操の無い・・・




そこで、最近依頼されてメンテをしたEQ-アンプについて書いてみます。
此処には非常に・・・非常に深遠な日本オーディオ界の闇の部分がありますので気をつけて書きますが、予告無く削除する場合もあります。

この記事で特定の法人や組織を糾弾する心算はありませんので、読者の方に参考として頂くために書くものです。



キッカケはEMTのメンテ部品をお譲りしたAさんという方からの一通のメールでした。

先般、ヤフーオークションにEMTの真空管EQ-アンプを出品した際に、EMT以外のプレーヤーで使うならば電源製作します。と書きました。その文をみてメールを送られたのです。

概略
現在EMT-139を使っているが、1年前からノイズに悩まされている。
この業界で腕利きと言われるサービス会社に修理を依頼したが改善されず、アチコチと修理の範囲を拡大してEMT-930本体も修理された。
1年以上経過して最近手元に戻ったがノイズ自体は改善されていない。
問題は本体側だと言われ、そちらは高価になるから(今までも充分高価な金額を払ったけれど)そちら(私)で電源を作ってもらえないか?


そこで、
そんなオーソリティの会社が1年もの間検討して直らない物を私が直せるとも思わないが、まずは現物を見てから方針を決めませんか?と返信しました。

数日してアンプは宅急便で送られてきました。
早速、自宅のEMT-930に繋いで動作確認をと思い、まずはケースを開けて配線の確認ですが、ここで一つ目のサプライズ!

PICT0969.jpg
左下の入力トランスのあるべき場所に無い!
その代わり、EF804Sが一本立てられています。
トランスが断線したのか?AMがFMに変わって帯域に不満ができたのか?
兎に角も素人っぽい仕事ではなくある程度分かった人の改造です。

ではと、早速聞いてみました。
少し時間が経ってからノイズが出ると聞いていたのでそのままハイフェッツなどを・・・どうも強烈なハイ上がりというか、低音の無い特性のようです。
放送に乗せる為にそうしているのかは分かりませんが、修理が済んだらF特も見てみましょう。


とりあえず週末のあいだ通電していたがノイズが出ないのでご報告のTELをした。
たまたまA氏は県内だったので翌日に930本体を我が家に持ち込んでもらって双方を組み合わせて見る事にした。

なんと、その当日は朝からノイズを確認できたので、結局は我が家でレコード鑑賞会をして無駄足のままお帰り頂いた。申し訳なし。


まあ、無駄足だったけれどアンプが原因ならば、後は純粋に電気回路の問題だから不具合をメンテをするだけの簡単な話。

ざっと見積もって2日もあれば直るだろうと読んで翌日からオシロでノイズの発生源を特定する作業に入った。
しかし、この辺りから大きな疑念がむくむくと頭の中に持ち上がって拭い切れなくなった。

そんな簡単な問題ならば、自称日本一を名乗る(かどうかは知らないが、そんな触れ込みの)修理会社がなぜ1年以上かかって直せなかったのだろうか?



長くなるので、此処からは次回に譲ろう。





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広帯域システム発進!スピンオフ編 CDPのOUTトランス

先日の記事から、シコシコとトランスの動作状況による伝送特性を取り続けている。
その中で、今まで使い場所を見付けられなかったトランスが現役復帰できそうだ。と書いたが今日はその結果の一つを記事にしてみよう。


このブログを初めてから、昨年末で丸3年になったが、これまでに書いたCDPの記事は2,3件だったような気がする。
まあ、CDPってのは箱入りの完成品だから、自分で手を下す事が無いのが記事の少ない理由だろう。

では、その出力端子が一組付いているだけのブラックボックスたるCDPに対して、今回は何をしたのか・・・




オーディオを初めてから今日までに買ったCDPは今のEMT981で3台目になる。

初体験はStuderのA727だったかな?型名を忘れてしまった。有名な730のラックマウントタイプとして同時リリースされた機種だったと思う。

これは2ヶ月くらいで売ってしまった。悪い機械だとは思わなかったがLPと同じ音源で柔らかすぎた印象だった為。
次はEMT-981だったが、これは機械の調子が上がらずに縁が無かった。

次が現用のEMT-981(2代目)クンだ。
友人になったドイツのスタジオマン(多分ポーランド移民の子)が見た目は悪いけれど、EMTにフルメンテさせてるのあるから買うか?と言われて送ってもらったヤツ。

確かに、何処を動かしても前の個体とは違ってカッチリと決まる!信頼感たっぷりだ。
さすがに何十年も昔のおじいちゃん機械だから根本的なリフレッシュが必要なお年頃なんだろう。

キビキビした動きも感動的だったが、出てくる音はそれまでのCD再生の概念を超えたものだった。

今となっては手放したプレーヤとの比較は記憶に頼るしかないが、確か前の2機種は出力トランスを積んだものだった。
自称「稀代のトランス・フェチ」の自分だし、初代EMT-981は当時W.Eのブローカーをしていた知人の「981はトランス付きじゃないと・・・」という一言に揺り動かされての購入だった。

まあ何でも自分の家で聞き込んで見ないと分からんもんだ。
少なくとも自分で買って自分の装置の中で聴いた2台のEMT-981に関してはトランスの無い方の発する音楽はより心に迫って聞こえた。
その後、2台目クンには巷で流行の1:1ライントランスを合わせる実験も何度か試したが、満足の行く結果にはならなかった。

当たり前のことを吐いて恐縮だが、「帯域制限がかかり、音が丸くなることでCDの音がアナログチックに変貌する」と書くと褒め言葉になるが、「フィルター効果で微少信号が取り除かれて、余韻や収録会場の広さの情報が減少する」とも言える。

上の2つの形容は実は両方とも同じ事を語っているのだが、逆の面から見ているだけだ。
幸い?我が家はアナログプレーヤがあるので、特段CDPにアナログチックな音を出してもらう欲求はないからデジタルらしい情報量を求めたのだろう。



さて、特性を調べた入力トランスの中に、Malotki社製の調整卓に使われていたライン送り出しのトランスがあった。
これまでも色々使い道を試したのだけれど、酷いハイ落ちになってとてもまともな音にならなかったトランスだ。
しかし冷静に考えると、なんらかの用法があって規格されただろうし、どこかでは使われていたのだからこそ現実にこうして存在するのではないか?

良い機会だと思って、少し常識ハズレなインピーダンスでの周波数特性も測ってみた。そしたら・・・ビンゴ!
PICT0978.jpg
600で入れて、中途半端な昇圧をして10kΩ以下の負荷を掛けると、ご覧の通り超広帯域なバンドパス特性を見せる。

中途半端?そうなったらあれしかない。
1960年代後半からコンソール内やパワーアンプの入口までを3.5k程のZにしていた時代がある。
ならばと、CDの出力を600Ωで受けて、2kΩ弱の抵抗を持つZeissのT-Padアッテネータをこのトランスの負荷にするとピッタリとフィットするはずだ。

DSC02331.jpg
DSC02319.jpg
いかつい顔つきだけれど、しなやかな音は都会派のZeiss。

有り合せのコードの切れッ端とコネクターを付けて早速このラインでCDを聴けるようにしてみた。
PICT0976.jpg

LPと同一音源のCDでどうしても拭いきれなかった「隈取り」の強さが取れて楽器同士の距離感が分かりやすくなったように感じる。
まだ、2,3日間の印象なので余談は許さないが、我が家のCDの音も新しいステージに踏み出せたのではないかと思っている。

これは、期待大だ!





広帯域システム発進!具体策1 トランスは生き物だ

「カレーは飲み物だ」

この情感豊かな言葉は、おデブタレントの草分けと言われた故ウガンダ・トラさんの名言だ。

そして今日の本題

「トランスは生き物だ」と言ったのは確か伊藤翁だったと思う。

改めて言うことではないが、トランスとは入力側(プライマリー)のコイルからコアを介して出力側(セカンダリー)のコイルへ電磁誘導によって信号の受け渡しをする部品で、交流インピーダンスの変換や、1入力⇒3出力なんてこともできるし、電源も電流も要らないのに電圧の昇圧までしてしまうエコな働き者だ。

では、そんな電子部品を先達は何故「生き物」などといわれたのだろうか?


MCカートリッジのステップアップトランスを例に取ると、多くのトランスは

入力 30Ω
出力 47kΩ  で周波数 20Hz-20kHz(-1dB) といった規格・特性がプリントされていたりする。

「生き物」という表現は、実際の交流回路の中でトランスは必ずしもプリントに記載された通りに信号を通すわけではなく、挿入された前後の回路によって千差万別の特性を示す、まるで生き物の様に気まぐれだという事に起因している。



こうした事実とはかけ離れて、パーツとして販売されている「MC昇圧トランス」は様々なカートリッジの信号を受けて、同じく様々なアンプの入力Zを負荷として使われている。
そう、もうお気付きの通り組み合わせるカートリッジやアンプによってどれ一つとして同じ特性では無いのだ。

それなのに、「UTCのLS-10はこんな音」だの。良いだの。悪いだの。「ノイマンの業務用は高音が綺麗」だの。特定の機材との組み合わせで、耳だけの試聴記や評論は極めて危うい行為だと思う。
前後の回路との組み合わせで周波数特性が変わるのに、さもトランス自体に固有の音があるかのような評判がまかり通る世間の風潮を風刺されていたようだ。

中には「WEのトランスは・・・」なんてメーカーでくくっちゃう強引な人もみえてビックリするが、昔のトランスの中にはヴォイス・レンジ(600Hz-6kHzほど)のモノも沢山あるから充分に気をつけて頂きたい。


そんな、バカな! 実際トランスの音の個性は「激変」するぞって言われるとイヤだから、EMTが汎用品として(多分日米の市場のリクエストで)発売していた、一流のメーカーが真っ当に作った「商品」例をお目にかける。
一流のトランスは沢山あるがそれは飽くまでも「部品」単位の話であって、このように動作状況まで検討して作られている「製品」は皆無に近いかもしれない。
$(KGrHqZHJDIE7zJJ9I2SBO-3eWLokg+60_3_convert_20120224010416.jpg

こうして、Priの容量もSecの負荷もガッチガチに固めないと周波数特性は保証できませんよ。という例だ。
伊藤翁のアンプも使うカートリッジEMT用とSPU用に個々に合わせていたし、パワーアンプもスピーカーや部屋を見てから作る!と言っていた。

だから、トランス単体を安く買ってきてリードのケースに入れて金メッキのRCA端子にハンダ付けしたら一丁あがりって訳ではないのをお解かりいただけるだろうか?
最新式の設計のものはこの限りでは無いかもしれないが、そちらは私には不明なので各々追試頂きたい。

さて、伊藤翁亡き後、思い出も手伝って余計な前書きが長くなってしまったが、広帯域システムの構築の第一歩として手持ちの入力トランスの様々な使用状況による周波数特性の一覧を作成するところから始めた。

PICT0973.jpg
エクセルで片対数が出来ることを知り(おそいっちゅうねん)早速やってみた。膨大なデータを手で写してグラフ化・・・ハア  でも、画面を取り出す事はまだ出来ない。

始めに、巻き線ごとのDCRとLを測ってACZの当りを付けてから動作状態を変えて測定を繰り返すのだが、アナライザーがあれば作図まで一発かなあ?なんて考えながらシコシコやっている。

今回は入力トランスに絞って始めたけれど、いつの間にか大変な種類が集まっていて忙しかった。

入力、出力のシャンク抵抗を順列で変化させていったので莫大な量になったが、想像外の場所にフラットになる組み合わせの存在を確認できたりして、新たな使い道を発見した物もあり凄く得した気分だ。(実際。何十万円分も現役復帰したことになる)
この後に実際に聴いてみて、データと聴感との距離感を把握する大きな期間が必要。


まあ、何よりEMTとNeumannのカートリッジと組み合わせてよりフラット特性で且つ広帯域な出力を発生できるトランスと、初段のZを組み合わせることが出来るだろう。

カートリッジ⇔プリアンプ(EQアンプ) 
パワーアンプ⇔スピーカー

の組み合わせはセットで考えて離れ離れにするべからず。という僕の主張を繰り返しておきたい。

その実現に向けて遠い道のりの始めの一歩を踏み出したというわけだ。










広帯域システム構築 発進!

このブログでも何度か取り上げているが、アナログ・オーディオを続けていく決意をした人間の大きな課題はレコード針が何時まで使えるか?になろうかと思う。
まあ、現行のカートリッジを使えばそれで事足りるとお考えの向きもあるかもしれないが、これまでの経験上現行品は長期的な展望を想定するとむしろ厳しいと思っている。

優秀なビルダーの多くはマニュファクチュアリングである。突き詰めれば個人事業主に近い。
しかも針交換の効かないMC型はシュアーのようにサードパーティーによる交換針の供給も望めない。
デジタルオーディオでも何でも、昨日の最新式は今日はもう誰にも振り返られない。
普及だ、量だ、売上だの世の中は「使い捨てる」事に抵抗の無い方向へ全力で加速している。

でも、趣味のオーディオの世界ならば愛した機械はせめて自分の命運尽きるまで伴侶としたい、もう少し長いスパンでブランドを育んで貰いたいものだ。


さて、我が家の事情も同じく切迫していて、常用のNeumannは無念にもアナログ部門は既になし。
DSTに使われているヌードチップ(無垢ダイヤ)は0.5カラットもありそうな巨大なモノなので交換も難しいよう。

そのために長い時間を掛けてEMTのTSD-15を平行して使用できるようにと試行してきた。

当たり前のことだが、違う機種なのだから音は違う。
子供じゃないので「どっちが良い音」とかはさすがに思わないけれど、同じ音響を求めて聴くと違和感がある。
これまでは、その差をどうにか縮めて違和感を感じないようにと模索を続けて来た訳だ。

しかし、年が変わる頃から違うものは違うのだ、それぞれの特徴を活かして使うべきだと少し方向転換した。

そう思い至った原因の一つは、1970年以降の比較的新しい録音のレコードも聴くようになったこと。そのトリガーに1979年のザルツブルク音楽祭でのプロダクションの一貫としてWienで収録された、カラヤンの「AIDA」がある。




長野市内のハード・オフはかつての有力オーディオ店をされていた社長さんが事業拡張で経営している店舗が多い。僕が駆け出しのセールス時代にお世話になったお店だ。

そのある店舗で、駆け出し時代から知り合いの女性店員さんに再会した懐かしさで一枚買わせてもらったCDがこのAIDAだった。言って見れば、話のネタで買ったもので演奏に特別な期待をしていた訳ではなかった。

ご存知の通りこの時代、カラヤン先生は既にDGGの帝王だがBPOは純粋なシンフォニー・オーケストラだからオペラのレパートリーはそれほど多くは無かった。
ある意味ザルツブルクは先生自身がオペラを楽しむ(やりたい事を試せる)良い機会だったと思う。そんな嬉しさが伝わってくるような演奏で、一発で参ってしまった。

それから一生賢明にLPを探したのだが、世は既にCD時代で初版のLPを探すのは結構骨が折れた。
それが年末にやっと手元へと届いたのだった。
PICT0945.jpg
左の白いのがCD。
リリックのフレーニをあえて起用した事を当時は疑問に思う声もあったろう。
しかし、ここで聴く事のできる「おお、私の故郷よ」におけるホールを包むリリカルな清清しさはどうだろう。

カラヤン先生のセンシティヴなアプローチと新しい録音のもたらす音響によって始めて達成させる類の成功だと思う。
そして少し前なら、初期ステレオが一番良い(実際にカラヤン先生は60年初頭にDeccaに絶品のAIDAを入れている)からとこのような素晴らしい演奏でさえ耳を貸さなかったかもしれない。

今なら、そんな狭い心は人生の損失以外の何者でもないと理解できる。
自分の懐が深くなったとも言えるが、素敵な女性店員さんの威力も大したものなのだ

PICT0947.jpg

前に記事にしたホロヴィッツの1985年前後の新録なども順次購入し、広い帯域のレコードを沢山聴くようになった日常を鑑み、TSD-15の広い帯域を活かしたシステムを作ろうと思い立った。

そうなれば、1960年代までのレコードをDSTに任せる事でそれぞれの使用時間を短くできるし、お互いの個性に特化したシステムの微調整=カートリッジの特性とプリアンプとをインテグレートでフィットできる=が可能になる。そう考えを変えたらワクワクして俄然やる気が湧いて来た。


さて、そんな訳で70年代以降のソフトを対象としたできるだけ広帯域なシステムを組むことにした。
目標はただ一つ、手持ちの機材だけで50Hz-18kHz(-1dB)のレスポンスを有すること。この辺りでどうだろう。





妄想の理想システム 完結編

妄想の初夢もスピーカーとアンプを

QUAD ESL-2905
First watt SIT-1ってことにして。

許されるならPX-25ppアンプをパートリッジのインプットトランスで反転するダブル・プッシュアンプを造りたい。アウトトランスもパートリッジで。でも恐らくPP:PPのイントラ要るだろうねゲイン欲しいので。


今日は続いてフロントエンドを妄想してみたい。やはりカートリッジはプリアンプ(Phono-EQ)とセットで考えるべきものと「考える」

まずカートリッジは、マイソニックのエリミネントシリーズにずっとリスペクトを抱いていた。
製品の持つ世界感に平伏していたのだけれど、先のマジコのスピーカーと同じ理由で二の足を踏むのだが、経済的に余裕があれば、今でも使ってみたいという気持ちは変わらない。

ではと改めて考えてみたが、どうも障害がある、それは現用のNeumann DSTになんの不満も無いばかりかこれに変わるカートリッジがあるのか?という純粋な気持ちだ。

DSTの跡継ぎといえる幾つかのものを拾い出してみると
Victor L1からL1000
FR FR-7のシリーズ
同じ池田さんの IKEDA
もう一点、DECCAのMark-1からジュビリー・リファレンスに至るものの中から選ぶのが常道と思えてきた。

結果は別としてIKEDAさんのを使うってのはどうでしょう?
種類が多すぎて分からないので拾った画像を勝手に掲載(ごめんなさい)
20101009111250ikeda9empl.jpg

で、以前に紹介したVIVオーディオのフロート型トーンアームを組み合わせることで、カンチレバーレスのカートリッジを理論理想状態で使えるのではないかという期待大で使いたい。
Rigid20Float.jpg

重力によるセルフセンタリング機能は恐らく上に挙げた幾つかのカートリッジに対しては福音で無いかと思う。もちろんDSTにも同様だが、コネクターが違うので使えないのが悔しいところだ。


そして問題はPhono-EQだが、妖怪レーダー頼みでこれ
10c06adcef7.jpg

オクターヴのHP-500SEという機種。限定販売だったと思うけど、入手は出来そうな気がする。


これで一通り揃った
ただし「凄く綺麗な音だけれど、どこか食い足りない」って結果に成るかもしれない。
これは、誤解して欲しくないのだが、機械が良い、悪いの問題ではない。

私という人間の大脳の認識の問題でこれまでに聴いてきた音の蓄積によるもの。だから同じ音を聴いても異なる人生を歩んできた人ならば目の前の音に対する捉え方が違うのは道理だということ。
突き詰めてしまうと、オーディオって機械の音を色々語っても全く仕方がないのだと思う。

で、そんな食い足りなさを感じた時にはフロントエンドを考えることで対応したい。

Deccaの新しいカートリッジにQUADの#44辺りまでの中古品を探せば問題は解決すると思う。(僕の脳にフィットするという意味)
アナログオーディオの扇の要はプリアンプ=Phono-EQだと考えているのでこの所は一番気を使うべき箇所だと思う。

現実にこんな機会が訪れたら、Deccaの針とQUADのプリにするかな。
ターンテーブルは機械モノなので中古市場で容易に入手可能だ。S/N比を期待してトーレンスにしましょう。

DSC02937.jpg
これは以前の写真です。アームは違うけれど失礼。

以上で妄想は終了

カートリッジ  Decca リファレンス
アーム     ViV  リジット・フロート
ターンテーブル Thorens TD-124Ⅱ(渋くⅡで、中古品)
プリアンプ   QUAD  #44 (中古品)
パワー     First Watt  SIT-1
スピーカー   QUAD  ESL-2905

最初はこれでスタートしましょうね。
その後の展開として、真空管アンプを作る、(PX-25とトランスを探すのに時間が掛かるので後回し)
IKEDAのカートリッジとオクターブのプリは余裕があったら使う。というお楽しみで。

デジタル関係が無いって?
そうですね、ソフトも再度買い直すとして、CDやデジタルのソフトをどれ程買うかに寄りますね。
今すぐにはその必要がなさそうなので今回は除外。

また必要に迫られてEMT-986なんかを買うかもしれません。
迫られたらその時に考えようと思います。





遅い初夢 理想のオーディオシステムを組んでみる

年末年始はバタバタして気がつくともう2月も中旬だけど、妄想全開の「初夢」を見てみようと思う。
お題は「もしこれから新しくシステムを組むとしたら?」ってことで。

もし、どんな無理難題でも自由に妄想できるなら、僕は19世紀のザクセン選帝候になるよ。州立歌劇場の運営に口を出せて全公演をロイヤルシートで見れるのだったら2億だって5億円のだってオーディオなんか一つも要らない。
時には邸のサロンに主席奏者を集めてカルテットをやらせたりしてね。

これが究極の理想。(時々オーディオ好きの人たちに、この一世一代のネタをかますと決まって”ポカン”とされる)でも「究極」なんて、何の世界だってちっとも楽しくない。不自由だからこそ悩んだり工夫したりが楽しい。
さて、19世紀に生きる事も当時のドイツで大名になることも叶いそうにないから本題に戻ろう。

まずは、

1.今の部屋を使うこと。(部屋から替えると上の話に戻ってしまう)
2.今の装置より高額にならないこと。(オーディオ替える前に仕事を変えなきゃ)
3.現行品や少なくとも中古市場に潤沢にあって容易に入手できるもの(幻の・・・明日から聞けないじゃん)
4.唯一で最大の救いは、現状の経験値は維持していること(これが実は最も重要だ)

以上の条件を踏まえてあとは自由に脳ミソを飛翔させよう!!どうせ、聞いたことどころか見たことも無い機械ばっかりなんだしね。


全体のビジョンとしてはやっぱりオペラのような複雑な構成の楽曲で、誰が何処で何をしているのかが詳らかになるような装置にしたい。それに、せめて60年代のLPも大きな違和感無く聴きたいね。

このブログでは以前に書いたけれどスピーカーにマジコのQ5を使うのも良いかなって時期があった。
でも、説明不可能の妖怪レーダーが止めとけって言ってるんだ。小口径ロングストローク(に見える、本当は知らん)ウーハー搭載の機種は自宅では長い付き合いにならない気がする。

そこで
パッと思いついたのがQUADのESLの新型を使う手段。
ESL2905-front234.jpg
これならば吹き抜ける低音が聴けそうだというのが理由。

2,3年前のこと、欧州の有名なHi-ENDメーカーのスピーカーをあるお宅で聞かせて頂いてチェロバスが「粘る」音に聞こえてしまった。それも2機種で同様な印象。
これは平面バッフルを使って30年の歪んだ僕の耳だからこその問題だと思うけど、それ以来、ロングストローク&ソフトエッジのスピーカーには警戒してきたが、最新のやつはどうなのだろうという興味ももちろん有る。

その中で一つ気になるのがHarbethの中型機で HLコンパクト7のES3という機種。
hlcompact7es-3.jpg
もうこれは万人が知るところのヒット商品らしい。
これも聞いたことがないので妖怪レーダー頼みだけど、これはスッキリとした低音でるかも!と思わせる雰囲気があったからの選考理由。
中には、こんな薄板のポコポコの箱じゃあ締まった低音が出るはず無い!っていう意見があるかも、剛性が低いってね。
でも、楽音の粘性と響きを混同してはイケナイ。響きはむしろ歓迎だ。このスピーカーは楽器の音自体はスッパリと出そうな気がしているんだ。



まあ実はスピーカーにはあまり拘りはない、例えば50年代までの古いALTECやJENSENならどれを使ってもいい。現行品というルールがあるからチェロバスの件で話が難しくなっているだけ。でも、だからこそ選考が楽しい

しかし、組み合わせるパワーアンプはスピーカーとセットで考えるのが自分の流儀だから、アンプ選びは厳しい。
QUADのESLタイプなら同じQUADの50Eを合わせたいけれど、中古しかないしそれも直ぐに買える機種ではないだろう。
掟破りになるかもしれないが「PX-25」辺りの球でプッシュプルアンプを作るのが良いと思っている。

一方、Harbethは少し前に真面目に手持ちのAD-1シングルアンプでやってみようかと考えた時期があるくらい。
こんなスピーカーは能率が低いからアンプのパワーが居るなんて声が聞こえて来そうだけれど、パワーはなくてもゲインで動かせる範囲でミュージックパワーは十二分に確保できると思っている。

少し前の雑誌の記事でHarbethにファーストワットのアンプを組み合わせている事例があって素敵だなと思った。
SIT1_convert_20120211181900.jpg
これはモノ2台で120万円くらいの同社では一番高い(といっても今の業界では大した高額とも言えない)機種。
ステレオ機で30万円くらいからラインナップがあってどれも同一の世界観で作られているようなので、どれでもいいだろう。

しかし、このアンプの解説を読んでいると・・・
「真空管のような・・・」
「三極管のごとき・・・」というフレーズが乱れ飛んでいる。
ネルソン・パスさんという有名なビルダーの会社だそうだが、自社のアンプを勧めているはずなのに真空管アンプの良さを賛美しているかのような文面が印象的。


ということで、今日の結論はQUADの新しいESLタイプに、パスさんの推薦もあって?真空管の「PX-25pp」アンプにしたいなあ。
現行アンプならばファーストワットということで。

重要なことは、もしかしたら本当に買う状況になるかもしれないが、100%試聴しないで買うよね。やっぱり。
だって、自作アンプはまだこの世に誕生してないのだから物理的にできない。




一時反射の対策 結局どうなったのか?

まあ、先に結論だけ申し上げると、大した対策はしないことになりそうだ。

僕はやはり楽器にしても人の声にしても一点から発音して欲しい派だから拡散するよりも集中して欲しい。
だから、右側に設置した「スカイライン風拡散板」は撤去した。

左側のガラス面に反射するだろう音に関しては、スピーカーの角度を上手に調整することで多少の改善が認められるようになった。
そこで、現状は

PICT0820.jpg
ガラスにfo.Qを少し貼って自由振動を抑えようと試みた。が、これしきでは変化は認められないので、気休め。

そこで先日購入したフェルトをガラス面を覆うように垂らしてみる。
PICT0860.jpg

これは明らかに変化がある。(見た目はもう少しなんとかしたいが・・・)
ヴァイオリンやソプラノの定位は明らかに落ち着く。
ただし、前回記事にしたように音自体は少々「角が取れて」大人しくなる傾向にあった。
どちらの要素を高いプライオリティにするのか、あるいは別の対策を講じて中和させるのか・・・長い時間をかけて見極めて行こうと思っている。



はい、物理現象のお話はここまで。

ここまでの実験を踏まえて、みたび確信した。

アンプやスピーカーには、増してコードやインシュレーターにだって「音や音楽」は一音も存在しない。
布一枚の有る無しだって出てくる音は評価を逆転するほど変わるのだ。

結局、使う人間の脳がどのように認識して、どんな判断を下すのか?オーディオとは他にやり様のない遊びだ。
もう一点足すならば、QRD拡散板が大変に良い結果であったとしても、これを部屋中に張り巡らせたような機能的な内装はあまり好まない。
これも個人的な大脳の判断=趣味の範疇になる。(つまりそういったイメージの内装が好きという人もいるだろう)


どれ程良い音を聴いてもそれを良しとしなければその音を手にする事は出来ないし、悪い音を良しとしたのではいよいよ悲惨な結果を招く。
販売店が納品した時点の音がその家のレコード・ハイで、日が経つほどに悪化するなんて事例も少なからず見受ける由縁である。

だからこその「音は人也」であって、機械のチューニングなんかほって置いても、益々脳のチューニングに注力しなければ我が家の音(音楽)も立派にならないだろうなと、ふんどしを締めなおした次第。






一時反射音の処理実験 その2

左右のスピーカーからそれぞれの側壁までの距離が不均衡であり、特に高域にて定位が定まらない(様な気がする)という懸念に対して吸音・拡散の実験を始めたというのが前回の記事。で、今日はその続き。



僕がオーディオ(再生音)で気を配ることは幾つかあるが
スピーカーユニットから、直接音を聴いているような印象を受ける事は何としても避けたい。
音像は常にスピーカーとは無関係に数10メートル彼方にあって、悠々と音楽を奏でてもらいたいと願っている。




さて、仮の設置であるが対策をして一通りSymfonieやOperaを聴いて、なるほど音離れが増してソロ楽器も全体に溶け込むように感じられた。

その状態の音を聴きながら以前にお伺いしたお宅で、壁という壁にQRD拡散板のような(ただし桟のピッチが同一なので効果は異なるのかもしれないが)板が所狭しと張り巡らされた部屋で聞かせて頂いた時の音を思い出した。
もちろん、板は斜めに組まれて定在波も考慮してあった。

POPS系の音楽が中心だったが、さすがに響きの廻りが良く歌手がそこに立っていると言うよりも、歌声自体が室内中に放出される感じがしてこのような音の世界もあるのだと感心した経験が甦った。
前項でamberさんが音像の存在を感じにくくなった。と仰った感覚に近いのだろうか?

おそらく、唇がマイクに触れるような近接した録音方法に寄る処、大であったろう。
マイクから音源まで距離のあるクラシックの録音では、畢竟、音源は小さくなり、方向感や音像の定位をより強く感じるのは道理だろう。

仮設とはいえ、一時反射の対策をした音は、何となく上記のお宅の雰囲気に近い印象になる。
そんなことを考えながらもう一度ホロヴィッツをかけて見た。

PICT0816.jpg
最近の自分トレンドで、80年代のデジタル時代のLPも買い始めた。その辺りの事情はまた別の機会に。



結論から申し上げると、
表現は難しいのだが「角を矯めた・・・」というのだろうか、僅かな変化だけれど優等生の音になったように感じるのだ。

では、「優等生の音」とはなんだろう、
少し古い話でしかも別のピアニストのエピソードで分かりづらく恐縮だが、名ピアニストのA・コルトーさんがショパンコンクールの審査員をしていたときのこと。
同年ブッチギリで優勝したのはテクニックで鳴るM・ポルリーニくんだった。

コルトーさん曰く、
「僕が一晩ピアノを弾けば、弾き逃した音を集めて1曲できるだろう。
その点ポルリーニ氏は1音たりともミスタッチをしなかった。だけどねえ、僕の音楽にはポエムがあるんだよ」
(薄い記憶で、意味だけをお伝えします)

コルトーさんやホロヴィッツは現代のコンクールに出たら驚かれ、尊敬されるかもしれないが優勝は出来ないのじゃないかな。
優等生の音はその反対で、ソツが無くて踏み外さないって感じ。


これを確認したくて、左右の対策を入れ替えたり、外したり。
この他のそれっぽい材料を見繕って貼り付けたりして、また音楽を聴いてみた。
おかげで、およその原因と結果の因果は把握できたように思う。その話はまた次回に譲ろう。






吸音か拡散か? 一時反射地点の処理の実験

まずはこの写真をご覧いただきたい。

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右側のスピーカーと側壁との関係。


そしてこちらが左側。

PICT0786_convert_20120204171632.jpg
このようにユニットから構造物までの距離が異なる。

普段音楽を聴いていて、例えばヴァイオリンコンチェルトのソロヴァイオリンがffで頑張った時に左側に引っ張られるきらいがあるように感じてしまう。(視覚情報による思い込みかもしれないが・・・)

この「気がする」の原因を左側の一時反射音が右より若干早く到達するからじゃないかと疑い始めたら居てもたっても居られなくなった。
丁度外出する機会があったので、すっかりお得意様になった「Tokai」(大手の手芸洋品店)に寄ってみた。
とりあえず反射音のレベルを下げる為に厚手の生地を手配しようという魂胆である。

ちょっと予定より高かったけれど、これぞ「ブリティッシュ・グリーン」「モス・グリーン」といった見事な風合いのフェルトがあったので勢いで買ってしまった。

PICT0802_convert_20120204171749.jpg
写真ではどうしようもないけれど、幾色も折り重なった見事な霜降り。

しかし、買っては見たけれど、充分な効果を得るには「何処」に貼ればよいのだ?
背中に冷たいものが走る頃、忽然と救世主は現れた。いつも読ませて頂いているamberさんのブログに反射位置の見つけ方がアップされていた。ああ、ありがたい。

そちらの記事に添って鏡+レーザービーム方式で調べた処、上の写真の丁度飾り棚のガラス面とピッタリだと判った。
ガラスで反射なんて、ついていない。そりゃ高音の音圧が上がりそうだ。と早速フェルトを掛けて見た。

おおお、何となく(元々何となくでスタートしたから結果も何となくで充分だ)ヴァイオリンやソプラノがオーケストラの中に溶け込んだような気がするぞ。

これに気を良くして、amberさんの御指示にさらに従い、右側は吸音せずに拡散を狙って以前に試作した「スカイライン風拡散板」を貼ってみた。

PICT0806_convert_20120204171822.jpg
左右の条件の違いを気にしたが、元より違う条件を是正する為なのだからと、半分期待で聴いてみた。

おおおおお!またまた、スピーカーから音離れが良くなってモノラル的に(僕は左右へ広がるのはダメで奥行き優先なのでモノラル的ステレオは大歓迎)中央への集中力が高まったように感じた。
amberさんは「スピーカーや音像の存在が消えるよう。」と書いておられるけれど、感じ方の表現が異なるにせよ同じような変化を感じ取ったのではないかと思っている。



と、ここまでの処は上々の滑り出しであった。
その後もう少し聴いていると少々変化が出てくるのだが、それはまた次回の記事で。





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