広帯域化作戦 再開 テープデッキ編です

前回の気が重い記事をなんとか終わらせたので、その間に随分進んでしまったシステムの広帯域化作戦の模様をアップしていこう!!

実はRIAA-EQアンプは現在も進行中なので、今日は箸休めの心算でテープデッキについて。



テープデッキもCDプレーヤーと同じく完成されたブラック・ボックスだから機械の中に手を入れるわけにはいかない。
あくまでも調整と整音をキチンと施すことで帯域を確保する事が目的だ。

今使っているデッキは、もう10年以上前に整備済みと言う触れ込みで入手したものだけれど、だからといってそれが10年間も変化無く過ごした訳でもないのは前回も書いた通りだ。

さて、テープデッキの調整で最も重要な要素は「”信用できる”テストテープ」の確保だろう。

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愛用のBASF社製テストテープ

ご覧のとおり38cm、6.3mm DIN (CCIR)専用。

19cmの調整やNABカーヴには別のテープが必要になる。
それほど厳密に品質管理されているので、ダビングは勿論出来ないし、再生回数や使用方法も制限がある。


実際に周波数特性の調整に先立って、まず「アジマス」の調整を行った。

「アジマス」は改めて書くまでも無いが、テープ走行方向とヘッドギャップの関係が正確に垂直を保っているかと言うもの。
髪の毛の何分の一ほどの狂いでも高音の出力が目に見えて劣化するので周波数を揃える前に必ずアジマス調整を済ませておかなければいけない。

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ヘッドの脇にある小さなネジを廻してヘッドの角度を調整。

オシロのリサージュ画面を使って確認するが、これは調整スタート時のズレている状態での画面表示。

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アジマス調整用信号再生中に急いで合わせるのだが、極めて繊細なのでイライラを押さえて冷静に最善点を探す。

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これで良しとしましょう。

続いて、再生アンプのEQ-カーヴの調整に移る。

PICT1122.jpg

CCIRの高音曲線に合わせた信号が入っているので順次再生アンプの半固定抵抗を可変させて再生電圧を揃えるとトータルの特性がフラットになるという寸法だ。

この部分もテープを巻き戻さなくとも出来るように3回繰り返しで録音されている。
それでも大層忙しいので集中力を要求される作業だ。


さて、このようなテープデッキの調整で常に気をつける事は、各部のクリーニングを徹底的にしてから出ないと意味がないということだ。
モーターの駆動伝達機構やガイドローラーの軸受けなんかもこの際だからとクリーニングとオイル注しをしておいた。

テープ遊びとはクリーニングの事!なんて先輩達が言っていたのを思い出すなあ。






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必要に迫られて「コンセントプレート」を作ったぞ!

このブログを始めてからアクセサリーのカテゴリーはこれで7件目。とてもオーディオやっている人のブログじゃないみたい?

さて、まずはこれまでの我が家における壁コンセントの歴史をちょっと振り返ってみたい。

最初は住宅メーカーさんが付けてくれた確か東芝の汎用品。
その後雑誌などで記事になっているのを目に留めて手軽に入手できた松下電工(当時)の医療用のメッキしてあるやつに変更。

それほどの「激変」の記憶は無いのだけれど、なんとなくギンギラギンな落ち着かない音に耐えかねて2日程で撤去。
同じ松下電工銘ながら相当長い期間売れ残っていたと思われるメッキなしのふるーい見た目のに変えて、確か・・・250円か350円だった。これはまた素直で落ち着く音。1年間くらいは使ったと思う。

その後、上大岡の京急百貨店にあるヨドバシのお兄ちゃんが熱心だったので「フルテック」というメーカーの何とかメッキのを2個買ってみた。2つで3万円くらいだった。最初で最後の高額機。

これは、ちょっとビックリ。
旋律楽器が手前に歩みだしてくるような感じ。丁度Jazzを聞いていてソロのパートで奏者が立ち上がっているような・・・高い部品の音って言うのかな。でもオーケストラでは舞台の上を手で掻き回した感じ。これも直ぐに売った。


結果的にメッキは止めよう!となって現在はハッブル(米)の1200円位のを主要な場所に使っている。
我が家では楽器の位置関係に矛盾が無く聞こえるという理由でもう長い付き合いだ。

ところが、このコンセントちょっと気に掛かることがある。まあ、UL規格の物はどれも同じだろうが、壁に押し付ける部分の金具が小さくて随分と心細い取り付け方になる。
コンセントを付けている高さの壁には腰板パネルがあるので、削れたり凹んだりはしないがそれにしても軟じゃないか?

そこでと、思い立ってコンセント・プレートを取り合えず自分で作ってみた。



そうなると流石は森林王国長野県、実家の周りに「木工団地」などという地域があったりして、銘木の端切れが手軽に入手できる。

最初に作ったのが「栗の木」約20mmをメイン・アンプ(L+Rのペア2個)に使ってみた。
PICT1092.jpg
これは四隅を構造体に直接ネジ止めできるようにしてみた。コンセントはハッブル製 詳細は忘れた。

さて、期待して聞いてみた。

こりゃ、ダメだ。
兎に角、尻が重い。高音は詰まっているし。細かい余韻の信号がバッサリ切り落とされて、我が家の一番自慢?「残響の長い大きな空間」に居るぞっていう印象が無くなってしまった。


これは一体どうしたことか? クリがいけないのか?
そんなこともあろうかと、買った材木は全部で3種類。

続いて「一位の木」を試してみる
PICT1091.jpg
こちらはコンセントを取り付ける長いボルト2本でプレートも一緒に挟みつける取り付け法。
この写真はレビトンのコンセントに付けたときの写真。

うーーん。
これもハッキリしないなあ。
クリよりも軟らかいからか締まりもイマイチのような気がした。

最後に付けたのが「やまざくら」
おおーっと。かなりいいぞ! 響きが戻ってきた。
ただし、板の軽さそのままなのか、下(低域)が軽く、ハイ上がりに聞こえる。

*****  結局、一月近くかかってなんとか宜しそうな局面にたどり着いたように思う。  *****

そこで、この経験から気付いたことをメモしておきたい。

1.木の板を叩いた音の印象は比較的素直に再生音に反映すると思う(昔からの言い伝えは正しいってことかな)

2.これも言われることだけれど、ネジの締め付けトルクを変えても聞いた印象はかなり変わる。
しかし、我が家では中途半端な締め付けを残したくない(時間の経過と共にネジが緩くなる⇒音が変わるのはまずい)のでしっかりと締め付けた状態のみで検討した。

3.プレートの固定方法
家の構造体に直接付けるという方法は響きを殺してしまったのだろうか?
上記2)の結果も合わせると、やはりあまりにも強く固定してしまうといけないのかもしれない。

ただ、響きが無い方がハッキリした音。とか、分解能の高い音は強固に固定した方が顕著に表れるようだ。
オーナーが何を求めるかによって固定方法の評価が変わるのもまた当然の結果だろう。


以上の音の差は結局のところ周波数分布の微妙な変化で説明の付く範囲の気がする。
人は、0.数dBの微妙な凸や凹を「明るい音」とか「重い音」と感じ取るのだと思う。

そう考えてから改めて聞きなおすと何か重要な事を見落としているような気がした。

実はクリの板には着色ニスを塗ってあり、「一位」と「やまざくら」は透明ニスを塗っていた。
上の2枚の写真でその違いが判るだろう。

もしや、と思って紙やすりでクリの着色ニスをあらたか削り落としてから再度聞いてみて、何とか行けそうな感触を掴めた。

          

あくまでも我が家での結果だけれど、コンセント・プレートの音色の差(?そんなものがあるなら)は

ニスの素材   厚塗りや高分子系の塗料なんかは木の音がしなくなっちゃうのかしら?
板の固定方法  やっぱり響きは大切なのだと再確認した
材質      叩いた音は信用できそうだ。

の順に影響力が大きかった事になる。


全体の成果に気を良くして、45mm厚の「みづき」のブロックと「一位」の底板でコンセントBOXも作った
PICT1095.jpg
底板の先がでこぼこしてるなんて言わないで。木の皮を活かしたデザイン(のつもり)なんです。
もちろん透明ニス使用。
でもスタンドアローンのコンセントBOXは壁コンセントほど音の変化は無かった事も報告しておこう。

そして、今回の実験でのコストはプレート3種6枚とBOXを2つ作って総額1900円ほどで出来た。

(コンセント設置には電気工事士免許が必要です)