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僕の心のやらかい場所を~♪ 訪問記2

オーディオを長く続けれるほど、人の心の不思議を感じることになる。

幸せを感じる箇所がビックリするほど人様々だなあ。と思う。



さて、前回の記事に登場頂いた愛好家の方は、気に入った機材があると何でも「予備」と「予備の予備」と「予備の予備の予備・・・」を揃えなければ気が済まないのだそうだ。

実は昨夜電話で話した方も、同様のことを仰っていたので一人だけのことではないがどうやら必要以上(笑)に経済的な余裕のある方の特徴かもしれない。
このブログで何度も宣言している通り「コレクター気質0%」+「貧乏性」の自分には全くマネの出来ないことなので出るのはため息ばかり。


では、一つのドライバーユニットを写真に収めたので、兎に角ご覧頂こう。

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まずは、Jim Lansing銘のシグネイチュア375 


PICT1377.jpg
同じ頃の製造だと思うが「AMPEX」に供給されたもの。
この写真を見て気付いたが、細かい仕様が少々異なるようだ。


PICT1378.jpg
銘盤が撮れなくて残念だが、「Westrex.co」のT-530  だったかな?これも供給品。
一回り大きい?(本を調べたが、同じものらしい?本の情報は眉唾の部分も多いので未確認)



PICT1366.jpg
では、最後に本命を!これは私も始めて触れた。
フィールド・コイルの「285」
この方のお仲間のお宅や他所で「287」は何度か見たが「285」は初だった。(と、言っても外見ではなんの違いも判らないが)


で、おまけにもう一丁!
上の写真で横に写っている箱に気付いた方は、立派な病気なので早くお医者さんに掛かりましょう(~_~)
「285」の電源とは違うものです。

PICT1370.jpg
これを使っているユニットは、DだかAかしらないけれど130系の15インチだそうだ。箱の中だったので残念ながらお顔を撮ることが出来なかった。
上述したように「287系」は時々見かけるが、ウーハーユニットは正真正銘の希少機種。

むかーしにアメリカのオークションで1本だけ写真を見たことがあったが、2本揃っている現物の近くに立つとは思わなかった。

若い頃だったら「これ、くれっ!」と、大騒ぎしていただろう。今はブレーキが掛かる。ついに大人になったのか?


室内をもう少し散策していたらこれを見かけてしまった。
PICT1376.jpg
なぜか?荷造りひもにぐるぐる巻きにされているが・・・2セットある。

前言は全て撤回しますから、これを譲ってはいただけませんか~?

コイツが「僕の心のやらかい場所」だったというオチがつきました。




さて、ひとつお願いがあります。

もちろん、通常の「ご感想」や「連絡事項」などのコメントは大歓迎ですが・・・


JBLやマッキン・マランツのような有名ブランドを記事にすると、あまり建設的でないと思われるコメントを唐突に頂くことがある。

私自身はこちらの専門ではないので、こんなものあったよ!という現物の写真の報告だけに留めます。
自分で使い込んだ訳ではないので、音に関してはなんの感想もありません。
(もとより、どんな機材でも使っていれば自分の音にしかならない。というスタンスです)

よって、詳細な系統や仕様に関しては全く返答できませんことをご了解下さい。








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オーディオの可能性~ある愛好家のお宅にて

この週末にお邪魔したオーディオ愛好家のお宅の記事を挙げておきましょう。

まずもって、りっぱなスピーカーである。
世に幾多のスピーカーあれど最も名声の高いスピーカー。加えて出てきた音が非常に立派な音だったので腹立たしいことこの上ない?(笑)

オーディオ的な評価ファクター「周波数特性」や「分解能」「抜けの良さ」「音場の広さ」等々の項目はどれをとっても驚くほど高い次元でバランスが取れている。
一言で言って「非の打ち所の無い音」と言って差し支えないほどだと思う。

その上、超高能率タイプらしいノリの良さ!や出音の軽さも充分だったし、大口径振動板をウルトラ・ショートストロークで駆動したことによる余裕綽々な表現も素晴らしかった。

PICT1372.jpg

低域は WE-4181 2個を特殊なバッフルに備え付けてある。(知人の考案で、現在実用新案出願中とのことなので写真は遠慮した)
中域は WE-594をWE-31ホーンに収めている。
高域は Jensenの古いホーンスピーカー、これにソフトに寄ってはサブウーハーを足して4Wayになっている。

設置環境は公共のスペースのような部屋で、面積も高さも充分以上のヴォリューム。


言葉通りに言って、非常に効果的に調整されたオーディオは生音を凌駕する「オーディオ的快感」を伴う。
生のコンサートでは到底聞くことの出来ない分解能(木管群や内声部が聞き分けられる)を有し、特に低域では全くブーミー感の無い吹き抜けるチェロ&コントラバスを聴くことができる。

装置の規模や価格に係わらず、本来オーディオにはそれだけの力があると思う。

この音の傾向なら、何もこんな古典的な(実際80年も前のものだ)スピーカーではなく最新のテクノロジーで設計されたオーディオ・セットでアプローチした方が早いのではないか?と、私などは思ってしまうのだが当のご本人はこれ式の古い励磁型スピーカーでなくては満足できないんだそうだ。

いずれにしても、こんな感度の高いシステムを「よくぞここまでまとめられましたなあ」と他人事ながら感慨深いものがあった。




こちらで特徴的なのはこれだけの成果を見せる装置のコード類や電源周り、あるいは置き方など至って無頓着であること。

この部屋にある全てのアクセサリーの金額を足してもお昼にご馳走になった味噌煮込みうどん(コースになっていて少々お高い)に満たないのじゃないだろうか?
自分など多少はコードやコンセントにも気を使ったりするのだけれど、ホームセンターで売っているテーブルタップだって何んだって出るときは出るもんだと実感させてもらった。

次回でもう少し掘り下げてみよう。








耳に残って困るメロディー  プリンス・イーゴリより「ダッタン人の踊り」

EMTのモーターメンテは一段落したので、引き続きWestrex.Londonのアンプに取り掛からなければならないけれど、脳ミソをリフレッシュする為に少しを休みを取ることにしてブログの更新もしておこう。


さて

街角で不意に聞こえた曲や、映画やドラマの中で耳に入ってきた音楽のワン・フレーズが頭から離れなくて困った(というほどでもないが)経験は何方もお有りと思う。

短いもので2,3日で頭から出て行くものや、一月以上も居つくようなツワモノまでいるようだ。
その中でも、何年にも渡って折々に顔を出す付き合いの長い曲があった。

ロシアの作曲家 ボロディンの書いた歌劇「プリンス・イーゴリ」の中にある

「ダッタン人の踊り」という曲。正確には入りの部分のコーラスのメロディ。

この「ダッタン人の踊り」自体は短いパートだし、ほとんどの方が一度はどこかで聞いたことがあると思い出せるくらいの有名曲だから、ライト・クラシックのオムニバス・アルバムに挿入されていることは多いと思う。
ただ、そのようなレコードを手にすることも無く、何年も何年もひたすら頭の中だけでリフレインされてきた。


今年に入って遂にお望みのレコードを手にすることが出来た!!

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London OSA1501 (5LP) オスカー・ダノン指揮 ベオグラード国立オペラ の全曲盤 

流石のレコード大国「英国」でも販売枚数が見込めなかったのか、SXL本国発売が無かったように思う。

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外溝のパンケーキ盤がたたき出すサウンドは驚愕の一言!

全5枚組の長大な曲ではあるがロシアのしかもボロディンらしく(「中央アジアの草原にて」を書いた人)親しみやすさすら感じることができて一気に通しで2回聴いた。


ここで、「自分あるある」をひとつ。

何年も脳内リフレインを繰り返した、憧れの曲をやっとの思いで手に入れて腰を落ち着けて聞いてみると・・・

長年に渡り頭の中で美化しすぎてしまったせいかそれほどの感慨で無い場合が多々ある。

今回のもそんな懸念を持って聴いた。しかしそれは杞憂に終わってほっとしている。
その訳は、オペラ全曲の流れの中で聴いたからだと思っている。

下手な例えだけれど
「偉人名言集」といった本がイマイチ説得力に欠けると思う事に近いのかなあ?
やはり、前後の文脈の中や発言したときの状況と共にあってこそ言葉は意味を持つような気がする。

オペラを冒頭から聴き始めて、5面目だったかな「ダッタン人の踊り」が流れてきた時には不覚にも鳥肌が立ってしまった。
初見(初聴き)だったのでタイミングが分からず、不意打ちだったのも良かったと思う。


さて、YOU TUBEからリンクを貼らせてもらうけれど、さりとて全曲を貼る訳にもいかず「ダッタン人の踊り」だけを聞いて頂けるようにしておきます。
(驚く事に全曲版のファイルもあります!? 興味のある方はどうぞ)



このファイルは少し前から編集してあるので直接聴きたい人は「1:30」過ぎから再生して下さい。