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案外と忙しい日々 やっと一段落

宮仕えは卒業できても楽隠居とうそぶく訳にもいかず、現役時代に想像していたよりなんだか忙しい日々を送っている。



今日はオーナーさんがWestrexのアンプ群を引取りにお見えになった。
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ここ1ヶ月ほどで随分追い込んでなんとか予定の日に間に合った

お盆の頃には最初の2台は直ぐに完了したのだが、1台だけがf特が揃わずに一時は心が折れそうになるほど行き詰っていたなあ。

引取りの日程が決まったあとも苦しんでいたけれど、ひょんなことから原因を発見できてやっとの思いで4チャンネルを揃えることが出来た。
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いくらトランジスタ式といえども驚く程小さなケースに2台が収まっているばかりでなく、コンストラクションに漫然とした処がなく動作には微塵の不安もない。


我ながら惚れ惚れするような仕上がりで?なんてことは無くてアンプがいいので・・・ゲイン差0.1dB、F特でも0.3dB以内の誤差に集まっている。恐らくは40年ほど前に製造された機械だろうと思うが恐ろしいものだ。

お一人様1000円か1500円か知らないが、木戸銭を頂戴するからには一瞬も途切れることなく一日十数時間、これを何年も続けて稼いできた機械はモノが違うということか。




こちらは先般報告の2053C型アンプ

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鳥かごのフロントパネルを外すと本体が見える・・・これを

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ガバーーーっと跳ね上げると内部のメンテナンスが容易に行えるように直立してくれる。

アンプの性能としては先日の記事でご覧いただいたように現代ものと比べ取り立てて誇れることも無いが、試しに音でも出しますか、といってかけたリバールの弾くヴィオッティのソナタは実にオーセンティックでアカデミックな心に染み入る演奏だった。

だとしても今日出てきた音なんてのはどうだっていいのだ。「音」なんてのはただの自然現象に過ぎないのだから。
○○の球だから。とか回路が、電圧がどうした。とか。どうでもいい事に目を奪われてはいけない。
アンプの音なんて使う人間と環境が変われば全く違う音楽を奏でるのだから。
ただただオーナーさんの家で気に入った音楽をゆっくり楽しんで欲しいと願うばかり。


それよりも、各写真を穴のあくほど見ていただきたい。いずれのアンプもその構成に全く迷いがないではないか!
「発電所」「ダム」「微小電圧取扱所」「電力増幅所」の各ブロックが明確に確立されていて気持ちが良い。

現在はあちこちで多くのアンプを見る機会があるが、作り手の迷いや自己矛盾(解決できない問題を抱えたままアンプを作っている様が手に取るように伝わる)の果てに迷路のような配置のものも見かけることがある。

是非ともこうした一流の社の成果を参考にして頂きたいと思う。
(自作アンプなど作らなくともとても多くのことを学べるはずだ)



さて、荷物を積み込んだあとVitavoxの館へ行く予定だったがこのところの重労働??がたたって腰痛が酷く見送りになってしまった。

イテテテ  






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