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素晴らしいアンプをご紹介します

前回の舌の根も乾かぬ間に(笑)
あまり見たことの無いアンプが手元に来ましたので紹介しましょう!

それも1台だけですね
前回の記事とは正反対の内容ですよ

しかし、最後まで読んで頂くとどんでん返しが待っていますので、お楽しみに



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1962年に英国で製造されたKT-66ppの素晴らしいアンプです
どこからどう見ても100%文句無しの業務用の設計と製造で「非の打ちどころがない」を具象化した様なコンストラクションです


製造は英国大手のトランスメーカーである PARMEKO社


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この威風堂々たるパワートランスをはじめ全て自社のトランスを採用しています



アンプの銘板には

FOR A.C. OPERATION と謳ってあります

本体右側の1/3はP.S.U.のユニットが装着されており、これは劇場など建物の内における使用(オペレーション)に対応した仕様であります・・・つまりACコンセントが使える場所って事ですね

一方、船舶や列車=豪華客船やブルートレイン?=の様にACが使えない、または低圧の場合には

FOR D.C. OPERATION  の銘板と共に異なる電源インターフェイスが搭載されたと推測されます

まさに、働く増幅器です、カッチョいいー


ではいよいよ本機のハイライトである内部構造を見てみましょう

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セラミック碍子のターミナル・ポストに整然と配置されたCR素子

全てのパーツには番号が振られ、スケマチックを参照する際に迷うことはありません
全盛期のTelefunken SIEMENSに匹敵する徹底ぶりです

太いアース母線を最近は嫌う人が多い様ですが、実務の際にはこれ程頼れる方式はありません
私も迷うことなく母線を採用しますが、その方法論は星の数ほどあって一朝一夕で身につく物ではありませんから、長い時間をかけた経験が物を言います

本機も実に手慣れた風格のある配線になっています


さて、こんなにも他人様の功績を私が成り代わって「ドヤ顔」で紹介したのにはちゃんとした理由があります


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電車通勤の方には分かっていただけると思いますが

「車掌さんって、なんでみんな同じ声なんだろう?」って思った事 ありませんか?

それは満員電車の騒音の中でアナウンスがより聞き取りやすい様にする為、周波数のトリミングを行なっているので、個々人の声の個性を聞き分けるのに必要な帯域の音を変化させているからなんですね


こちらのアンプも同じ用途で作られた「スピーチ・アンプリファイヤー」なのです

だから、どの歌手でもみんな同じ声に聞こえる?
流石にそんなことはありませんが、音楽鑑賞にはこのままでは全く使用に耐えません


そこで回路図もないので現物調査をしながら「MISIC アンプリファイヤー」へと改修しました
最初は簡単に考えていたのですが、数箇所もの手直し、と言うより設計変更が必要でした

これがまた、当然意図があって決まった仕様と思いますが、何でここまで複雑怪奇に出来るんだ!ってな感じで
英国製の業務用アンプのクセに精通していなければ理解不能なことばかりの様な気がしました


まあ、現状でも普通に「音」は出るのでね、おかしいと思わなければそれまでの事なのですが

ただ、球の構成もとんでもラインナップだし、入出力も変わり者だし、一筋縄どころか二筋縄でいかない頑固者でした

最終的には、そんな苦労も報われる素晴らしい音になったと思います









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オーディオマニアに送る温かい言葉 その2  自己顕示欲の強い人ほど何故か人任せ

先日NHK-BSで伊賀の里で陶芸をしている方の番組がありました

この世の全てのクリエイターの共通した悩み・・・自分とは何者で、自分らしさとは何か?・・・について語っていました

若い頃は自分らしさに捉われていて、気を衒った物を作っては何か新しいことをやったつもりになっていた

しかし、歳を重ね
自分を捨てて、捨てて、捨て切った先に、ようやく「自分の形」が見えてきた様に思う



オーディオについて私が40年言い続けてきた事を全て代弁してくださった気がして溜飲を下げる思いでした

結局のところ、「俺の好きな・・・」「俺の理想の・・・」こんな心情の間は然るべき場所には辿り着けないのは森羅万象どの分野でも同じことですね

今日は、人生で最大の邪魔者と思っている「自己顕示欲」の具体的な実態と不利益について書こうと思います

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前回の蓄音器買ったよー!と言う記事を見て連絡を下さいった方がみえました
蓄音器の後ろに写り込んだ物を指して

「ちょっと見ない間に新しい物増えたんじゃない? なんでブログに書かないのよ」

正直、沢山の物が入って来るので一々書いていてはキリが無いってのが本音なのですが、個々の物に対してあまり言及しないのにはもう一つ重要な理由があります




その前に、メーカー勤めをしていた時の昔話を一つ

12月に入ったある日、特定の機種(ペア40万円程のスピーカーで滅多に注文はない)の注文がそれも複数入ってきました
新人の私には理由がわかりませんでしたので、先輩に聞いてみました

オーディオ雑誌の「年間ベストバイ」の号が発売になって、受賞したからだよ

先輩はさも当然と教えてくれましたが私は我が耳を疑いました
オーディオを始めて以来、雑誌の評価を参考にして何かを購入した事がなかったからです
だって、何十万円、時には百万円以上する高額な買い物ですよ

書店の店頭に並んでいて誰でも手にできる様な雑誌の記事を根拠に購入の決定なんかできるわけ無いですよ


「何を買ったら良いのか」自分では分かっていない人の方が多いのかな?と思える現象でした

でも、メーカーや販売店から見るとそう言うお客さんはとてもありがたいんです、発売する時点では既に大量の商品は出来上がっているんで、売り手のマーケティング(誘導)通りに買ってくれる人が一番良いお客さんなんです



そう思って周りを見回してみると
無線と実験誌上であまり有名でなかった真空管を使った製作記事が掲載されると秋葉原から当該真空管が姿を消すんだと聞いた事があります

また、ブログを始めた頃先人は「自分が記事を書いて褒めた品物がヤフオクで高く落札される様になる」と言っていました
決してインフルエンサーでなくともブログで扱った物がよく売れると言うのは本当らしいです
そう気付いてからは、このブログで特定の品物を取り上げる事は減りました




ヴィンテージのオーディオを扱う際には真空管やアンプ、スピーカーなど1個だけ手に入る時が多々あります

やった、やった、いいの買ったんだぜ!
俺凄いでしょ、褒めて、称えて!!!!   ってブログでやるのがこの世で一番愚かな行為なのです


もう1個追加で買えばステレオで楽しめるし、2個セットならいざ売る時には1個だけよりも3倍、4倍の価値があるのに調子に乗ってぶち上げちゃったから、それを欲しがるライバルが増える事で、ブツは無くなるしオークションでの相場値段は上がり2個目を買い難くしてしまいます

自己顕示欲がブーメランとなって自分の首を締めちゃうんですから目も当てられません



先日の蓄音器を記事に揚げたのは40年越しの思いを遂げた後だからで、入手前だったら記事になんかしません
現在、3、4種類くらいのカートリッジを必死になって集めていますがあまり人に言いませんし、ましてやブログに書くなんてとてもとても・・・自殺行為ですからね


世界に目を向けると、まだ日本で価値を見つかっていない、価格も安いから沢山買える、だけどきちんと音を聞けばみんなぶっ飛ぶ部品なんていくらでもあるんです


身銭を切って購入し失敗する事を嫌がるから雑誌に取り上げられない無名(日本だけでね)の商品には見向きもできず
どこかの誰かが、メディアやNETで新しい物を推薦してくれるのを、NETサーフィン=パトロールするしかないんですよね




ドラマ「ドラゴン桜2」で桜木先生が世のオーディオマニアの方々に丁寧に教えてくれていました 現在は放送終了


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誰かに言われた通りに金を払い続ける人生を送るのか?
それとも、自分の生きる道を自分で決め、自分を取り巻く社会を自ら作り変える人になりたいのか?


ラーメン屋の息子とか自称目指せ東大くんが不毛な自己主張するのを聞いて、イライラしながらドラマ見ていたでしょ?

自分の狭い考え=安いプライドや自己顕示欲を捨てて、先達の教えを素直に聞いて努力すれば東大入れそうなのにねえと思いますよね




P.S

先週のオールナイトニッポンでのこと

乃木坂46のメンバーが宮城公演で出してもらった仙台の牛タンのお弁当を「余りに美味しくて」とブログに挙げた結果

東京に帰ってからお取り寄せしようとしたら「売り切れの為、注文停止中」だったそうな

ほらね、言った通りでしょ








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