fc2ブログ

「青少年のためのクラシック音楽入門」

さて、記念すべき第一回目の放送から考えます
もちろん内容は季節とか年中行事に左右されますが、一応4月スタートで12回+必要に応じて脱線することも良しとしましょう


第1回放送分

ここはやはり「音楽の父」に登場頂かない訳にはなりますまい
しかーし、ここで
トッカータとフーガBWV565やG線上のアリアを掛けるのでは私が製作する意味がありません

「そうそう、この曲知ってる、私もCD買ってみようかしら」
てな、生涯に30枚の CDを買う方のための放送ではありません

1曲目
ヴァイオリン協奏曲 ト短調 BWV1056  より 第2楽章   (約3分)
 N アーノンクール  Aアーノンクール

バッハは人類最高級のメロディー・メーカーですが、この番組のトップを飾るのは究極の1曲で視聴者の心を鷲掴みにする必要がありこちらの選曲になりました
演奏者の選定は多くの意見があって当然ですが、最もロマンチックで「あの世」感のあるアーノンクールご夫妻盤にします


さて、30分番組であればCMの時間などを除き、実放送時間は23分程度になるでしょう
すると、音楽をかける時間は15分から長くても17、8分
残りはお知らせの類と、作曲家や時には演奏家、あるいは曲にまつわるエピソードを伝える事がとっても大事になります

曲だけかけて「ほれ聞け!」では直ぐに飽きられてしまいますからね、多角的に興味を引く仕掛けが必要です

2曲目
教会カンタータ BWV147  Herz und Mund und Tat und Leben (約4分)
近年の古楽演奏で

BWV140と迷うところですね。どちらでもいいと思いますが、こちらは合唱なので信仰心増し増しでしょう

バッハの時代においては
音楽は権力と金、簡単に言うと教会と貴族に囲われていた飾り物だったかも知れないのだと、クラシックを聞いてゆく上で時代と共にどう変化していくのかは知っておくべき事柄だと思います




これはアーノンクールです、素晴らしいですねえ
放送ではもう少し編成の小さな透明感のある演奏が良いでしょう


3曲目
これで、本日のトリになります

ゴールドベルク変奏曲 BWV988 より エール  ニコライエワ (約5分)

演奏は81年のグールド、Kリヒター 盤と迷いましたが夜の11時半に聴きたいのはコレだなと
副交感神経を高めて眠りに付く前にはぴったりではないでしょうか、加えて次週もまた聞いてもらえる様な引っ掛かりを残すための曲でもあります




第2回目放送分

ここからはあまり順番にこだわりは無いのですが、1曲目は年代順でモーツァルトです・・・が・・・

1曲目
ピアノ・ソナタ K310 第1楽章 第2楽章の途中まで  Dリパッティ ブザンソン・ラストコンサート (約6分)

モーツァルトのその短い人生を、自らの青春の青白い炎を追い越す様に駆け抜けた。と詩的に捉えるならば
そのポエムに最もふさわしいのはこの録音だと言う理由です
第2楽章の透明感、哀愁も半端じゃ無いので少々
最近正規録音とは別のテープが発見されCD化されたので、より緊迫した音が聞けます

もちろん解説ではリパッティの生涯と当コンサートの意味も伝えます

2曲目
オルフェとエウリディーチェ  メロディ  J ヌブー (約3分)
シシリエンヌ  (約4分。時間が許すなら)

本当であればシベリウスの協奏曲の3楽章推しなのですが、初心者向けと言う事でメロディアスな小品を

3曲目

Jアクロン  ハイフェッツ編  ヘブライのメロディー  J ハシッド (約4分)

かのクライスラーをして
「天才演奏家は100年に1人現れる
しかしハシッドは200年に1人しかいない」と言わしめたハシッド君

演奏家としての活動はたった2年、SPレコード9面だけの録音を残して26年の凄惨な人生を閉じました
加えて「ロボトミー」についても簡単に触れておくべきでしょう(時間が許せば)







とても重いテーマの回になりましたけれど
青少年のリスナーに向けて「神も羨む程の才能を持って生まれながら、志半ばにて夭逝せし天才」の存在を知る事で
目の前の今日一日を精一杯生きる大切さが伝わると良いと思いますよ











沢山のブログが集まるサイト「日本ブログ村」に参加しました。
130以上のオーディオブログが参加しています。ぜひご覧下さい。下のバナーがリンク先です。
にほんブログ村 PC家電ブログ ピュアオーディオへ
にほんブログ村



スポンサーサイト



空より広く、海より深し

JAZZを聞いている方と話をすると、クラシックには簡単に手を出し難い。と考えている方が存外多い様に感じます

その理由の多くが「ジャンルや曲数が多過ぎて、どこから手をつけて良いか分からない」だそうだ(あくまで自分調べ)
まあ、クラシック・オンリーの自分からしても今からJAZZの大海に乗り出すには「ちと荷が重い」と同じ様に捉えている


しかし、上記の様に話してくださる方は、実はとても信用のおける人だ
ご自身がどれ程の時間と経済と労力と想いをJAZZにぶつけて来たかを身に染みているからこそ

これまでJAZZに燃やして来た情熱と同じだけの熱量をこの歳になって改めてクラシックに傾けることが出来るのか?
やり切った人間だけが知る「自分史の重み」を分かっているからこそ「荷が重い」のだ。 全くご同慶の至りである



対して
「俺は自分が気に入った物はなんでも聴くよ。音楽にジャンルは関係ないでしょ、共通言語だよ」
と、おっしゃる方とは音楽を語り合う事は無いだろうなあ。と反射的に思ってしまう

・・・本当は分かりませんよ、私みたいな半端者は子供扱いする様な強者かも知れませんが
まあ、そんな達人は目があった途端に分かりますよね、言葉を交わさなくとも

剣客同士の斬り合いなら間合いに入っただけで勝敗が分かるそうですから、世の中万事同じ事でしょう




もしも・・・途方もない仮定の話ですが
貴方がラジオ番組を作る人で、毎週・・そうですね火曜の23:00から30分間の番組を持って

「青少年のためのクラシック音楽入門」と銘打つレギュラー番組の編成を担当したとしましょう
四半期のクールで12週分あります  (人気があれば継続もありwww)

貴方はどんな曲を選曲しますか?

提供はユニバーサルミュージック・ジャパンですからクラシックのCDの販売促進に貢献しないといけません



このお題は
これからクラシックを聴こうとしているオーディオ好きのお仲間にどんなCDを紹介するか?と、同じです
責任重大ですね
ドップリと漬け込む為には紹介する側の手腕が問われます


このブログを読んでいただいている方も、自身のプログラムを想像して放送回順にラインナップして見て下さい
私は何度もシミュレーションしますが、中々大変な作業です


m58255291350_1_convert_20220719001918.jpeg

こちらは「管弦楽入門」です



さて今回の記事で、こんな事を言い出したのには「元ネタ」がありまして
さるオーディオ関係者の方のHPで「これからクラシックを聴きたい人へ」と言うページがあり、総数600曲になんなんとする長編で、まるで「レコード芸術誌 別冊 世紀の名曲決定版」の様な力作でした

一例を転記すると
シューベルト、フランツ(1797・1・31~1828・11・19)オーストリアの作曲家。

交響曲 第5番 変ロ長調。
交響曲 第8番 「未完成」 (7番と呼ぶ事もあります)
交響曲 第9番 ハ長調「ザ・グレート」(この曲も、7番、8番と呼ぶ事があります)
管弦楽曲 「ロザムンデ」 作品26
ピアノ五重奏曲 ハ長調 「ます」 
「軍隊行進曲」 作品51 (4手用のピアノ曲。全3曲の内、特に1番が有名で、オーケストラ編曲もされ、しばしば演奏されます)。
弦楽四重奏曲 第14番 ニ短調 「死と乙女」 ほか
歌曲:歌曲集に ●「美しい水車屋の娘」●「冬の旅」(5・菩提樹、11・春の夢、24・辻音楽師)●「白鳥の歌」(4・セレナード、12・海辺で、14・鳩の便り)
歌曲に ●「野ばら」●「魔王」●「さすらい人」●「死と乙女」●「音楽に寄す」●「ます」●「アヴェ・マリア」●「セレナード」(聞け、聞け、ひばりを)など


これを、初心者が聴きおうせるでしょうか?
私だって、何年も聴いてないのもあるし「ます」なんて最後まで通しで聴いた事は一度もないかもしれません

別項のブルックナーに至っては「交響曲 全曲」なんてのもあります   



こんな勧められ方をしたら、今の自分でもお腹一杯で消化不良になってしまいますね


お勧めする側は
まず、クラシックへの敷居がなぜ高いのかを知らなければいけません

時間が長い   これに尽きます

だから、「クラシック音楽入門」の番組は30分が良いんです

今日はここまでです
次回、ちょっとだけ私の番組を発表したいと思います


是非皆さんもプログラムを考えて見て下さいね








沢山のブログが集まるサイト「日本ブログ村」に参加しました。
130以上のオーディオブログが参加しています。ぜひご覧下さい。下のバナーがリンク先です。
にほんブログ村 PC家電ブログ ピュアオーディオへ
にほんブログ村