PATHE Diffusor GRAMOPHONE ため息の出るボロさ

NHKの人気番組(だった)「プロジェクトX」や映画「日はまた昇る」で一企業人である、高野鎮雄氏をご存知の方も多いと思います。

高野さんの会社は昭和9年にアメリカの蓄音器製造会社の日本法人として、横浜は子安に誕生しました。
Victor Talking Machine JAPAN.LTD. 数年前までの日本ビクター株式会社です。

上の番組や映画で取り上げられた内容は、所謂ビデオ戦争を背景にしています。
すっかり過去のモノとなった「VNS vs ベータ」戦争ですね。

消費者の立場からすると同一カテゴリーに異なる企画のものがあることは大変煩わしいことですが、企業にとってはまさに命がけの問題で、その後も「MDとDCC」などなど。まだまだこれからも競争は続くことでしょう。

さて、時代を溯ること約1世紀。
兄弟で居酒屋を営んでいた、シャルルとエミールの2人はとっても好奇心旺盛で、機械好き。
その2人が1894年に作った蓄音器製造会社が 「PATHE Frers Co.」 パテ兄弟社です。

世はエジソンの発明したシリンダーレコードの時代。しかし、ほどなくディスクレコードが開発されパテも1906年にディスクレコードを発売した。
このレコードはシリンダーの技術を応用したもので、俗に言う「縦振動レコード」

勿論、その後レコードは「横振動」→「45度ステレオ」と移り、哀れ縦振動レコードは役目を終えて仕舞ったという次第。



しかし、趣味の世界とは難儀なもので、殆ど旧家の物置に眠っている縦振動レコードを引っ張り出し、
「うーん、横振動に無い味わいがある」と大見得を切って使い出す阿呆もいるものです。
しかし、その為には、なんとか聴く機械を用意しなければいけない。
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PATHE Freres CO. Diffusor GRAMOPHONE  (1921)

直径36cmの傘の中心、下向きにサファイアボールの針が付いており、基本的に針の振動をそのまま傘に伝えて音量を得る。
技術。というか、構造は糸電話ですね。

これがまた、ボロイ!!
長く使われなかったのでしょう。木材は虫害で穴だらけだし。金属はサビだらけ。
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ご覧の通りの徹底したトンネル工事の跡。

キャビだけ作り直そうかと思ったけど、そこは「鳴ればいいじゃん」が大嫌いな性分が邪魔をして結局再生への道を選んだ。
パラロイドという美術品の補修に使うらしい強化材を使って木部の補強をしつつ組み立てることに決定。

幸い、本当に不幸中の幸いで、モーターは到って元気
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小さいなりをして、静寂性とトルクは中々のモノ。

おおー、こんなところにも
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ル・コックがしっかりと刻まれている。

外注なんかに出さずに、一つひとつ手作りで全て自社製造していた時代の品だ。

作る人も、売る人も全て自分達の責任だから、これで半端なものは作れっこ無いよねえ。


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