Deccaのレーベルについて Stereo初期 外伝
いつも楽しく読ませていただいている。メタボパパさんのブログ「メタボパパのオーディオ奮闘記」に、前回のRCA編に続いてDeccaレーベルの変遷が始まりました。
RCAは私にとっては広い海を地図無しで彷徨う状態でしたので大変に参考になりました。
そのRCAは私自身ほとんど手持ちがなかったので、勉強させて頂く一方でした。
今回はDeccaのステレオ初期とのことで、メタボパパさんの記事に乗っかるようで恐縮ではありますが、お節介なコラボを気取って、WBGの外溝盤を少しこちらで紹介させて頂きます。
古いDeccaのジャケットやリブレットには(恐らく)印刷の年号と思われる年月がありますが、1959年頃のリリースまでに外溝のプレスが存在していたように考えられます。

Decca SXL 2031-2 Wagner Die Walkure Act3 SOLTI VPO KIRSTEN FLAGSTAD (1957)
(タイトルの後の年号はリブレットに記載の物です。レーベルには1958とありますので、リブレットの印刷だけ早く上がっていたのでしょうか?)
その後に続くリング全曲録音のパイロット版として製作されました。
さて、オペラのような組み物では、外溝盤が2枚に中溝盤が1枚というように混在しているセットも少なくありません。
こうしたセットの場合には、実際的には少々困った現象がおきます。
メタボパパさんが書いておられる「若い番号の物ほど空気感が澄んでいる感じが際立つ」は仰る通りで、僕は楽器の乾いた薄い板の感じと聴いている特長が外溝はより強く聴こえるのです。
対して中溝(GG)盤は、もう少しツヤっぽいというか、滑らかな特徴を持つように感じますので、オペラを聴いている途中で少なからぬ音調の変化が生じます。
何気なくレコードを乗せ換えたときなどは「ちょっと、どっきり」します。
注意しなければならないことは、60年前の英国の製造物ですから、現代の日本の製造管理の常識をそのまま当てはめることは無理があるようです。
収録して、編集し、マスターを上げてカッティングにまわす。それと平行してレーベルの発注やジャケットのレイアウトを決めるのでしょうが、どこかの行程で遅れが発生した場合は、コレクターが指標とする「決まり事」にズレが出て所謂「例外盤」も出荷される場合があります。
マトリックス番号の後のマスター番号が同じでも、外溝と中溝が存在します。
恐らく、スタンパーの形状の違いだろうと想像できますね。

Decca SXL 2101-3 Wagner Das Rheingold SOLTI VPO (1958)
確かに、パンケーキ盤やナイフエッジ盤は盤面のスレに対しては脆弱ですので、スタンパーの交換時期に合わせて順次GG盤の中溝へと置き換えられていったようです。
何故中溝に変わったのでしょうか?
これは、私の超々カッテな想像ですが、3枚の写真に見られるように、外周の文字が溝で潰されて読みにくく、見苦しくなってしまっています。
中溝はSXLになって始めての採用です、デザイン的に文字情報の少ない場所を選んだのではないかと踏んでいますが、どうでしょうか?
さて、手持ちの中で一番遅い外溝盤は

Decca SXL 2129-30-1 Verdi Il Trovatore Erede Tebaldi Der Monaco (1959.4)
SXLの外溝盤は所有の全てが、所謂ナイフエッジ盤でした。
では、ステレオのパンケーキは存在しないのでしょうか?
そんなことは無く沢山プレスされていますが、その話題はまた回を改めてご紹介します。
私を含め、現在95件のピュアオーディオ・ブログが参加している、ブログ村オーディオカテゴリーへのリンクです。
是非覗いてみてください。ウエスタンや自作アンプ、自作スピーカーの情報が盛りだくさんです

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同じく、現在315件のクラシック音楽ブログが参加しているリンクです。歴史的名盤から、ニューリリースの感想まで、私もレコード探しの参考にさせて頂いています。

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RCAは私にとっては広い海を地図無しで彷徨う状態でしたので大変に参考になりました。
そのRCAは私自身ほとんど手持ちがなかったので、勉強させて頂く一方でした。
今回はDeccaのステレオ初期とのことで、メタボパパさんの記事に乗っかるようで恐縮ではありますが、お節介なコラボを気取って、WBGの外溝盤を少しこちらで紹介させて頂きます。
古いDeccaのジャケットやリブレットには(恐らく)印刷の年号と思われる年月がありますが、1959年頃のリリースまでに外溝のプレスが存在していたように考えられます。

Decca SXL 2031-2 Wagner Die Walkure Act3 SOLTI VPO KIRSTEN FLAGSTAD (1957)
(タイトルの後の年号はリブレットに記載の物です。レーベルには1958とありますので、リブレットの印刷だけ早く上がっていたのでしょうか?)
その後に続くリング全曲録音のパイロット版として製作されました。
さて、オペラのような組み物では、外溝盤が2枚に中溝盤が1枚というように混在しているセットも少なくありません。
こうしたセットの場合には、実際的には少々困った現象がおきます。
メタボパパさんが書いておられる「若い番号の物ほど空気感が澄んでいる感じが際立つ」は仰る通りで、僕は楽器の乾いた薄い板の感じと聴いている特長が外溝はより強く聴こえるのです。
対して中溝(GG)盤は、もう少しツヤっぽいというか、滑らかな特徴を持つように感じますので、オペラを聴いている途中で少なからぬ音調の変化が生じます。
何気なくレコードを乗せ換えたときなどは「ちょっと、どっきり」します。
注意しなければならないことは、60年前の英国の製造物ですから、現代の日本の製造管理の常識をそのまま当てはめることは無理があるようです。
収録して、編集し、マスターを上げてカッティングにまわす。それと平行してレーベルの発注やジャケットのレイアウトを決めるのでしょうが、どこかの行程で遅れが発生した場合は、コレクターが指標とする「決まり事」にズレが出て所謂「例外盤」も出荷される場合があります。
マトリックス番号の後のマスター番号が同じでも、外溝と中溝が存在します。
恐らく、スタンパーの形状の違いだろうと想像できますね。

Decca SXL 2101-3 Wagner Das Rheingold SOLTI VPO (1958)
確かに、パンケーキ盤やナイフエッジ盤は盤面のスレに対しては脆弱ですので、スタンパーの交換時期に合わせて順次GG盤の中溝へと置き換えられていったようです。
何故中溝に変わったのでしょうか?
これは、私の超々カッテな想像ですが、3枚の写真に見られるように、外周の文字が溝で潰されて読みにくく、見苦しくなってしまっています。
中溝はSXLになって始めての採用です、デザイン的に文字情報の少ない場所を選んだのではないかと踏んでいますが、どうでしょうか?
さて、手持ちの中で一番遅い外溝盤は

Decca SXL 2129-30-1 Verdi Il Trovatore Erede Tebaldi Der Monaco (1959.4)
SXLの外溝盤は所有の全てが、所謂ナイフエッジ盤でした。
では、ステレオのパンケーキは存在しないのでしょうか?
そんなことは無く沢山プレスされていますが、その話題はまた回を改めてご紹介します。
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コメント
さすがに造詣が深く、とても勉強になりました。「聞くは一時の恥、聞かずは一生の恥」と思い、知る限りのことは書いて参りますので、おバカなことを書いていたら、ご指摘、ならびに深い情報を発信頂けるようよろしくお願い致します。
また、やり方が分かっていないのですが、何とかして、クリックしたら貴殿の素敵な文章にリンクできるよう挑戦してみます。
また、やり方が分かっていないのですが、何とかして、クリックしたら貴殿の素敵な文章にリンクできるよう挑戦してみます。
そちらのりっぱなブログに刺激を受けて、乗っかりばっかりで恐縮しています。
まず、レコードの記事の時には、読んでいただいている人たちの反応が薄いので、何とか盛り上げて行きたいですね。
まず、レコードの記事の時には、読んでいただいている人たちの反応が薄いので、何とか盛り上げて行きたいですね。
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