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Kl-32611 メンテナンス記録 (1)

これは、少し前のことですがKlangfilmのKl-32611というアンプをメンテナンスしたときのことを順に書いてまいります。

ドイツから購入したのですが、動作品という訳ではありません。
70年とは言いませんがざっと4,50年分の埃と一緒にはるばる日本までやって来ました。

画像 022

構成は
Kl70501x2段→プリ出力トランス→メイン入力トランス→Kl70501→インターステージ→Kl72406pp→OUTトランス200Ω
これがステージ用
乱暴なことに片方のKl72406のアノードからC1本とポテンショメータだけでKl71411シングルのモニターアンプを取り出しています。

最初の2段がプリアンプに相当し、Photozelle(フォトセル)やマイクやレコードを切り替えて入力できるようになっています。
プリの終段とエキサイター段にはプレートチョークで+Bが供給されており、これだけでもただ事ではありません。

プレートチョークを抜き出した
画像 097
こいつが 約600H DCR10kΩという尋常じゃないものです。
前置の3段は固定バイアスになっており、ほぼ常軌を逸しかけた設計です。

私はこのアンプを目にした日まで、WE1086こそアンプ界の王者だと思っていましたが・・・
信号回路に7つもの「L」を持たせたドイツ人の常識こそ畏怖すべきと考えを改めました。

注)WEには86より古い41,42,43や8,9といった手の込んだアンプもありますが、ドイツ製の更に規模の大きなアンプはそれら名機を足元にも寄せ付けない徹底ぶりです。
いずれにしても、このような旧石器時代のアンプは実際に使う、又はお子守りをするとなるとこちらも正気の沙汰では済まないようです。
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コメント
教えていただき、ありがとうございました。

これは、また石器時代のアンプですね。
今、手を加えて鳴らさないと、このまま埋もれることになりませんか?
是非、鳴らせて頂きたいですが、確かに一大決心がいります。ん~。
2009/01/24(土) 00:50 | URL | チャウ #EoTN80yg[ 編集]
チャウさん。

お役に立てると良いのですが。
実はこのアンプは同じものを3年ほど前にメンテして、2台目を入手したのですが、仕事で忙しかったり、ご覧の通り手強そうなので見てみぬ振りをしていました。あんなに苦労するのはもうヤダーと。
この記事の物は、昨年決心して2台目をやっつけたときの写真です。
今は、ステレオで聴けています。
2009/01/24(土) 11:31 | URL | kaorin27 #-[ 編集]
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