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30年ぶりに買えたレコード イ・ムジチ 小品集

二十歳の頃に購入し、「擦り切れるほど」聴いた1枚のレコードがある。

内容は決して有名な曲でもない、勿論高額な盤でもなかった。恐らく、中古で500円程度で買ったのだと思う。

でも自分にとっての影響力は強大だった。

それはイ・ムジチ合奏団の演奏で、タイトル名が「イ・ムジチ」という当楽団ご紹介レコードのような軽い乗りの1枚だ。

それまでは、クラシック大辞典に載っているような、BeethovenとかBach、Mozartを当たり前のように気難しい顔をして、気難しい音楽の方がエライんだ的な思い込みで聞いていたのだと思う。(実際に素晴らしい曲が沢山あることに間違いはないが)

そんな中でこの「イ・ムジチ」を聞いたことで「なんだ、クラシックにも愉しくて良い曲あるじゃん」と思ったわけ。
このレコードのおかげで、その後の音楽の嗜好が(ある程度)定まったと思う。つまり、仏やイベリア半島、ロシアなんかのマイノリティな地域の音楽の割合がとっても多くなった。

もう30年も前に買った日本PHILIPS盤をずっと聞いてきたけれど、この度晴れて初版のプレスを買うことが出来た。

PICT0512.jpg

Respighi リュートの為の古風な舞曲とアリア 第三組曲

様式は16世紀の舞曲だけれどレスピーギは20世紀を生きた人。古典のマントを羽織った粋人てな感じが本来のルネッサンスや古典曲を聞くよりも現代人の感覚に会っているのかとも思う。
イタリアの古典はいいよねえ、と教えられた。


Britten シンプル・シンフォニー

ピチカートの魅力に溢れた第二楽章を中心に爽やかさと古典的規律を感じる。
その後のピチカート好きを決定付けた。
自分的にこのスタイルではプロコフィエフの古典交響曲と双璧。単に好きなだけか・・・


最後にBarber アダージオ

この曲は「のだめ」で
飛行機に乗れない千秋に対して(ミルヒーから貰った時計を使って)のだめが催眠術で飛行機嫌いを克服させる場面で非常に印象的な使われ方をした。

千秋のトラウマによる呪縛からの開放を示す描写において、窓から差し込む神秘的な陽の明かりと共にこの曲が流れてくる。

千秋はその後、無事飛行機で北海道へ旅行してのだめがかけたもう一つの催眠術にしたがって「かに」をしこたま買い込んだ。




you tubeには沢山の同曲の動画があったけれど、この演奏は別格だった。




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コメント
この曲はN局の「オーケストラの森」で録画して居て
PCに録り込んで聴いて居ます
オケは神奈川交響楽団・・・N響に比べると小さい編成ですが
音はスッキリとして良かったですよ!
リュート・・・は小沢征爾の物をレコードで持って居ます

ヴァイオリン協奏曲を初めて聴いたのは40年も前の
イ・ムジチの例の「四季」それ以来ヴァイオリン協奏曲に惚れ込んでします(^_-)-☆
2011/11/22(火) 20:22 | URL | altum #VQ8ezY4k[ 編集]
altumさん、コメントありがとうございます。

このアダージオは編成の指示が幅広くて、弦楽四重奏+@でも演奏されている
そうですから、小編成の演奏にも爽やかさがあって良いのでしょうね。
ちょっと「切ない」曲ですが色々な演奏で聞いてみたいです。情報をありがとう
ございます。

リュートの為の・・・小沢さんのレコードは全曲盤でしたね。
溌剌としてキレの有る演奏で曲にピッタリだと思います。

「四季」の件は次回書いてみたいと思っています。
2011/11/23(水) 09:41 | URL | kaorin27 #-[ 編集]
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