コンデンサーの音質比較 中篇・・・

現在記事にしている本アンプの進捗は1月10日頃の状況で、今日は2月2日だから3週間ほど前のことになる。
実は前々回の記事を書いてからとんでもない勘違いをしていたことに気付き既に実験を行って別の結果が出ているのでその過ちを正したいのだけれど、ここはぐっと堪えてコンデンサーの続きに行きたいと思う。


PICT1994.jpg


1)SIEMENS他 ガラス管コンデンサー(写真右上) 多分MPタイプのフィルムが多いと思う。他社ブランド名のものある

写真にあるようにこのサンプルで1958年12月の製造だ。かなり古い、1949年というレタリングのものも普通にある。
恐らく戦前からあると思う。それくらいドイツのアンプでは長らく主役として使われてきたタイプと言える。

AD-1ppアンプでは当初0.1μFをカップリングに使っていた。オリジナルのKL-V401アンプのカップリングをそのまま流用したため。
KL-V401を購入した時に、店主さんが「このコンデンサーがドイツの音を出してんだよなあ」と言っていたのを良く覚えている。
「ドイツの音」という定義は僕にはよく判らないが、これを使うと何かしら特徴的な音の性格を感じることはある。

その一つが、コンサートグランド級の大型ピアノは、開放弦の際に金属的な、不協和音的な「ウネリ」を発することがあるけれどそうした「裏で鳴っているノイジーな音」をピアノに限らず他の楽器にあってもよく表現するように思っている。
もう一点、ドイツ語の発音の語尾に多い「tz やzu」といった擦れるような音も他のコンデンサーより顕著かもしれない。
反面、ピアノやバイオリンの最高音は伸びきらずメタリックでヒステリックな音に転びがちなようだ。
この辺りの特徴をして「ドイツ的」と思われているのだろう。ちょっとこじつけ感はあるけれど。

AD-1のシングルの時はこれをカップリングで使ったことにより、バイオリンの高域が長い間悩みの種だったことを思い出す。

そんなイメージを持っていたので今回のppアンプでも高音が抜けてくれない犯人に仕立てられ交換を余儀なくされて各種のコンデンサーを付け替えてみたりして、そのおかげでこの記事が生まれたという訳だ。


こうした功罪を併せ持つ(どの部品だって全てそうだ!)このコンデンサーは、一つの増幅系の中でアチコチに使いすぎると金属的に成りすぎるが、かと言って完全に外してしまうと物足りなくなってしまう。どこかに少しだけ使うと程よい金属感を楽しめるという具合に。その使い場所がキモになると思う。

長い付き合いの中でついに居場所を見つけた。
イコライザーのロールオフに使う!! 言うことなしのバッチリフィットだった。

DSC01694.jpg
Ziessのアンプに多用されているガラス管コンデンサー。とてもドイツ的な音だろうか?そんなことも無いと思うけど・・・


2) WIMA Durolit 写真右列、中段 フィルムコンデンサー

続いても大変に有名なコンデンサーである。
時代的には上のガラス管の次の世代で60年後半から70年代に多用された。
一部では神格化されているNeumannのVGラックのアンプ=WV-1やLV-60の主力としても使われている。

新しい時代を反映して特に高い方向でワイドレンジを確保しているように感じる。ソプラノやバイオリンは随分と綺麗に伸びるようになったように思う。

しかし、この素晴らしい部品にも少々の不満が残るとすれば、中域から下がほんの少し「優しい」。
褒め言葉にすると「ピークが無く滑らかに下へ伸びる」と言えると思うが、意地悪に言うと「チェロバスのガリガリした荒さが出にくい」ことになる。
つまり1)のガラス管と対比するカラーを持つ。

最近の低能率ロールエッジのウーハーが発する滑らかな音を美点と捉えるか、綺麗なだけと嫌ってハードエッジの高効率ウーハーを取るか。使い手の感性が問われる難しい問題だが、このコンデンサーからも同質の設問を突きつけられる。

大変に優秀で支配力の強い部品なので、こちらもやはりバンドパスフィルターの箇所で使ってイイとこ取りにしている。


今日は代表的な2点だけで随分と長文になってしまったので・・続く。



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