わざわざ「悪い音」を探し求めた日々
以前にも少し書きましたが、このプロジェクトの発端は
1)TDA1541A S-1 DACチップを使って渾身のDACセットを作り、EMT-981の本体再生を凌駕するDACセットができてよかったね
2)それをWE594システムやオートグラフに持ち込んだら「音が強すぎて音楽が楽しくない」との感想が出た
3)その時PHILIPS LHH-2000を聴いて「なるほど、そういうことか!」と合点が入った
EMT-981+TDA1541AのDACセットに比べると、帯域はゲキ狭だし、分解能は悪く団子になりそうだし、音が荒い気がする
噂によると14bit処理のまま出しているとか?・・・そりゃそうだよね・・・なのか?
4)けれどもLP時代にアナログ録音された演奏のCD盤は、楽興に満ちた鳴り方をする
1980年頃に、ラジオ局で放送に載せる際に、LPの音と違和感のないように作ったんじゃないだろうか?と想像させるに十分な音だった
5)そこまで違うならば、TDA1540(世界で初めて作られたDACチップでLHH-2000に搭載されている)を使ったDACセットを自分が納得する形で作らざるを得ない
オーディオを始めてずいぶん長い時間を楽しませてもらったけれど、オーディオ人格というかオーディオの概念を根こそぎひっくり返された気分になったのは久方振りのことです
考えても見て下さいな
オーディオをする殆どの人が、より良い音、より好ましい音を目指しているだろうに
この年になって(音質としては)より悪い音を探す旅に出る事になろうとは・・・思いも寄りませんでした
ここまで読んで、ピンと来た人はまずいないと思います、ポカンでしょうね
なので、お断りしておきます
アナログ時代に録音された超絶優秀録音のCD盤を再生するに当たっては現代の最高峰のハイエンドと言われる様なオーディオシステムを使ってもなぜ感激がないのだろう?
そこにはどんな秘密が隠されているのだろう?と言う興味のことです
オーディオ機器だけでなく、録音にも時代背景や生まれるストーリーがあって必然性を持っているのです
そこに感じられる、時代の空気までも再現して鑑賞するには
ただ単に、レンジの拡大やS/N比、BIT数やサンプリングを増やしてもそのベクトルでどれ程追いかけてもどうしようも無いのかしら?と思えるのです
好ましい例では無いですが
ハイエンドオーディオを構築されているお宅で、戦中のフルトベングラー指揮のCDを聞かせて頂いたことがあります
ご主人はいたくご満悦でしたが、私の耳にはトタン板をバシャバシャ叩いてる様な音にしか聞き取れませんでした
誤解のなきよう追記
フルトベングラーのCD盤であれば、相当に骨董品の我が家の装置でも50歩100歩の音しかしません
ですが、LPレコードになると、ハイエンドの装置では到底達し得ない深淵な演奏が出現します
なので、比較の仕方が不公平ですから「好ましい例ではない」と注釈を入れました
ところが、別のお宅で43年の運命(戦後ソビエトにパクられた例のメロディア盤)を聞かせて頂いた時には、自分の体が間違いなく43年のフィルハーモニー堂(カラヤンのおかしな八角堂ではありません)におかれた気がしたのです
そのお宅では、ウラニア盤の英雄も聴きましたが、音響的にはあらゆる最新録音を凌駕していました
それはまさに楽興の狂乱であり人類の宝と呼べる時間でした
加えて、誤解のない様に申し添えますが
オーディオ界に技術革新が起こって、戦前のモノラル録音やSP録音が私の使っている古いオーディオセットよりも迫真の演奏を聞かせる日が来るのならば
そう確信した瞬間に、今の装置を全て打ち捨ててその最新のセットへ入れ替えるに些かの躊躇もありません
私は物体としてのスピーカーやアンプ、レコード盤には何の執着もありませんので身軽なものです

我が家にあるのはAKKOPA盤
その時に聞かせて頂いたのは水色松明のモスクワ盤でした
でもそれらはみんな(オリジナル)LP盤での話
CDの復刻版で、そんな体験ができるものなのでしょうか?
TDA1540Dを使ったDACセットを作りました、もう1年以上前のことです
デジタル素人の私は、理解と実践を並行して行う必要があったので随分と手間取りました
まだまだ分からないことだらけですが、先日一つのステップを上がった様です

一番下がDACセット
今はもう別のプレーヤーが乗っています
ドライブとなるCD-Pは延べ10台も試したでしょうか
ドライブメカが違い、デジタル回路が違い、DIF回路が違うのでピックアップカートリッジの様に音が違います
数を試したのはメカや回路毎の音の傾向を知りたかったからですが、見事に裏切られました
解ったのは
部品が音を出すんじゃ無い、作った人間の音がするんだと言う、いつも通りの変哲のない結論でした
一例として日本で企画されたプレーヤはPHILIPS系列であっても本家とは異なる特徴(人によっては利点か)があります
一口で言うとハイファイ調で音楽の流れとかウネリが途切れがち
コンデンサや抵抗やダイオードをREVOXと同等の欧州製に替えてみても、意固地なように音は変わりません
そこで、基板を2階建てにしてベルギー製プレーヤーと同じ回路で組んでみると音楽に潤いが出てきます

写真には残していないけれど、倍は聴きましたよ
ある日の深夜、もう空が白み始める頃でした
ハンダ付けやら聴き比べにも疲れ果て、何も考えずにお嬢ケフレックのラヴェルの左手をかけた時にそれは起こりました
「あ、これはヤバいやつだ」と直ぐに気づきました

でもヤバいヤツは、大抵一晩寝ると何の変哲もない普通のヤツに戻ってしまいます
ここから重要なのは「再現性」です
私が30年かけて積み上げてきたもの、それこそが「再現性」です
電子機械工業製品であるオーディオは数字とそのパターン(回路もそうだし、組み合わせも)で動きます
結局寝ることができたのは「ノンストップ」で生田絵梨花様が歌い終わってからでした
続く
P,S
わざわざ「再現性」に触れたのは、特定のCDプレーヤやこのCD盤の音が優れている。と言う様な誤った印象を与えない為です
あくまでも我が家のシステム(5つくらいあるうちの一つ)で我が家のDACセット(市販品でないので入手不可)で私の脳味噌で聞いた印象です
このために前回の冒頭でブログなんか「自己申告」の自慰行為だと記したのです
世の中には、自分で「何か」を見つける手間を惜しんで、またはその能力の欠如によりネットで見た事を無思慮に真似てみる不届き者がいますが、オーディオの本質からは全く180度ずれた行為ですからいま直ぐに改めましょう
虚心坦懐、オーディオと格闘して流した一粒の汗と涙だけが貴方の家の音を輝かせるのです
断言しますが、このCDをお買いになって貴方のお宅で聞かれてもクソみたいな音しかしないですよ
その証拠にこの演奏は随分前から所有していますが、我が家でもずーっとクソみたいな音でしたから
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2)それをWE594システムやオートグラフに持ち込んだら「音が強すぎて音楽が楽しくない」との感想が出た
3)その時PHILIPS LHH-2000を聴いて「なるほど、そういうことか!」と合点が入った
EMT-981+TDA1541AのDACセットに比べると、帯域はゲキ狭だし、分解能は悪く団子になりそうだし、音が荒い気がする
噂によると14bit処理のまま出しているとか?・・・そりゃそうだよね・・・なのか?
4)けれどもLP時代にアナログ録音された演奏のCD盤は、楽興に満ちた鳴り方をする
1980年頃に、ラジオ局で放送に載せる際に、LPの音と違和感のないように作ったんじゃないだろうか?と想像させるに十分な音だった
5)そこまで違うならば、TDA1540(世界で初めて作られたDACチップでLHH-2000に搭載されている)を使ったDACセットを自分が納得する形で作らざるを得ない
オーディオを始めてずいぶん長い時間を楽しませてもらったけれど、オーディオ人格というかオーディオの概念を根こそぎひっくり返された気分になったのは久方振りのことです
考えても見て下さいな
オーディオをする殆どの人が、より良い音、より好ましい音を目指しているだろうに
この年になって(音質としては)より悪い音を探す旅に出る事になろうとは・・・思いも寄りませんでした
ここまで読んで、ピンと来た人はまずいないと思います、ポカンでしょうね
なので、お断りしておきます
アナログ時代に録音された超絶優秀録音のCD盤を再生するに当たっては現代の最高峰のハイエンドと言われる様なオーディオシステムを使ってもなぜ感激がないのだろう?
そこにはどんな秘密が隠されているのだろう?と言う興味のことです
オーディオ機器だけでなく、録音にも時代背景や生まれるストーリーがあって必然性を持っているのです
そこに感じられる、時代の空気までも再現して鑑賞するには
ただ単に、レンジの拡大やS/N比、BIT数やサンプリングを増やしてもそのベクトルでどれ程追いかけてもどうしようも無いのかしら?と思えるのです
好ましい例では無いですが
ハイエンドオーディオを構築されているお宅で、戦中のフルトベングラー指揮のCDを聞かせて頂いたことがあります
ご主人はいたくご満悦でしたが、私の耳にはトタン板をバシャバシャ叩いてる様な音にしか聞き取れませんでした
誤解のなきよう追記
フルトベングラーのCD盤であれば、相当に骨董品の我が家の装置でも50歩100歩の音しかしません
ですが、LPレコードになると、ハイエンドの装置では到底達し得ない深淵な演奏が出現します
なので、比較の仕方が不公平ですから「好ましい例ではない」と注釈を入れました
ところが、別のお宅で43年の運命(戦後ソビエトにパクられた例のメロディア盤)を聞かせて頂いた時には、自分の体が間違いなく43年のフィルハーモニー堂(カラヤンのおかしな八角堂ではありません)におかれた気がしたのです
そのお宅では、ウラニア盤の英雄も聴きましたが、音響的にはあらゆる最新録音を凌駕していました
それはまさに楽興の狂乱であり人類の宝と呼べる時間でした
加えて、誤解のない様に申し添えますが
オーディオ界に技術革新が起こって、戦前のモノラル録音やSP録音が私の使っている古いオーディオセットよりも迫真の演奏を聞かせる日が来るのならば
そう確信した瞬間に、今の装置を全て打ち捨ててその最新のセットへ入れ替えるに些かの躊躇もありません
私は物体としてのスピーカーやアンプ、レコード盤には何の執着もありませんので身軽なものです

我が家にあるのはAKKOPA盤
その時に聞かせて頂いたのは水色松明のモスクワ盤でした
でもそれらはみんな(オリジナル)LP盤での話
CDの復刻版で、そんな体験ができるものなのでしょうか?
TDA1540Dを使ったDACセットを作りました、もう1年以上前のことです
デジタル素人の私は、理解と実践を並行して行う必要があったので随分と手間取りました
まだまだ分からないことだらけですが、先日一つのステップを上がった様です

一番下がDACセット
今はもう別のプレーヤーが乗っています
ドライブとなるCD-Pは延べ10台も試したでしょうか
ドライブメカが違い、デジタル回路が違い、DIF回路が違うのでピックアップカートリッジの様に音が違います
数を試したのはメカや回路毎の音の傾向を知りたかったからですが、見事に裏切られました
解ったのは
部品が音を出すんじゃ無い、作った人間の音がするんだと言う、いつも通りの変哲のない結論でした
一例として日本で企画されたプレーヤはPHILIPS系列であっても本家とは異なる特徴(人によっては利点か)があります
一口で言うとハイファイ調で音楽の流れとかウネリが途切れがち
コンデンサや抵抗やダイオードをREVOXと同等の欧州製に替えてみても、意固地なように音は変わりません
そこで、基板を2階建てにしてベルギー製プレーヤーと同じ回路で組んでみると音楽に潤いが出てきます

写真には残していないけれど、倍は聴きましたよ
ある日の深夜、もう空が白み始める頃でした
ハンダ付けやら聴き比べにも疲れ果て、何も考えずにお嬢ケフレックのラヴェルの左手をかけた時にそれは起こりました
「あ、これはヤバいやつだ」と直ぐに気づきました

でもヤバいヤツは、大抵一晩寝ると何の変哲もない普通のヤツに戻ってしまいます
ここから重要なのは「再現性」です
私が30年かけて積み上げてきたもの、それこそが「再現性」です
電子機械工業製品であるオーディオは数字とそのパターン(回路もそうだし、組み合わせも)で動きます
結局寝ることができたのは「ノンストップ」で生田絵梨花様が歌い終わってからでした
続く
P,S
わざわざ「再現性」に触れたのは、特定のCDプレーヤやこのCD盤の音が優れている。と言う様な誤った印象を与えない為です
あくまでも我が家のシステム(5つくらいあるうちの一つ)で我が家のDACセット(市販品でないので入手不可)で私の脳味噌で聞いた印象です
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