klangfilmスピーカーとバフル (4)
これまで、Klangfilmがどのような考え方でバフルを採用したのかを、長年の思い込み?により検証してきました。
今日は2項目についてお話しします。
②バフルによってユニットの低域特性は向上するのか?
ズバリ!いって良くわかりません。
ユニットの前後から放出される音の打消しを抑制できることは解りますが、それだけではユニット本来の前方音を聴くだけで「向上」はしません。
しかし、前方から出て、後方に回り込もうとする音がバフルによって反射され再度前方に向かうとしたら音の量は増えることになります。
でも、このときの位相はどうなんでしょうか?我が家(個人レベル)の測定器でも測れるものなら、また挑戦したいと思います。
「わかりません!」とした根拠ですが・・・
Europaを購入し、バフルの無い状態からバフルを付けて聴いた当時を思い起しても、それによって明確な低域の増量感は無かったということです。
もともと、感度が高すぎる(一説では117dB/1m以上とも)ユニットですから、動かし始めに低音感はあるはずもありません。
3年以上音を聴き続けて、最近ようやく低域の充実を感じている始末です。
バフルの無いまま3年聴いていたらどうだったのでしょうか?・・・わかりません。
さて、「Europaの具合はわかった。でも、俺んちには無いぞ。どうしてくれるんだ」というご意見を受けて家庭内のバフル使用について少しまとめてみたいと思います。
①死ぬほど効率の高いユニットの選択
まずは、これに尽きると思います。
多くのコーン型ユニットは何らかの背面圧を受けて(ホーンの場合はそのロードによって)コーン紙に制動をかけて使用する設計になっています。
つまり、動き過ぎを押さえる感じですね。
この手のユニットをバフルで使うと、バフル板1枚では全く制動が掛かりませんから「箱鳴りのしないスッキリした音」どころか、コーン紙が行きっぱなしに成ってしまい低域の解像度は全く期待できません。
物理的にはフィックスドエッジ+べークダンパー時代の物が構造的にコーン紙の抑制が効いており結果が好ましいようです。でも、このタイプは当初まったくと言って良いほど低音感はありませんから気長に付き合ってください。
ハダカでは低音感が無いのに、バフルに付けたら最初から低音充分。何てユニットは危険です。
②小規模にバフルの持ち味を味わう為に
手元にWE.London.Ltdの資料があります。AltecのA5~A4に相当するものですが、この資料にヒントがありそうです。

◇まずはユニットの大きさに比して、あまり幅の大きくない、奥行きの深すぎない後面開放箱を用意します。
これを、しっかりと床から立ち上げます。
次いで、フロント両端に片持支持でバフルを付けます。(極端に剛性を求める必要はありません、幅は片方30cmからOKです)バフルの上下左右はフリーにして下さい。
何のことはありません。初期のAltecA5も全く同じ方式です。
WE系ではフロントホーンもバフルに分類されていたことも納得の形態ではあります。
◇もう一点。ユニットのマグネット側をグランドとコモンにしましょう。
これには前回ご紹介したKL-L305スピーカーの背面を参照して下さい。

えっ?マグネット辺りにボルトを通せる穴が付いていないって?
でも、間違っても桟を渡してユニットを箱の前面板に押し付けないで下さい。
この桟でユニットの重量を受けることが必要なのですから。
◇後面開放箱とユニットの分離
上記の通りユニットを後から支えられたら箱の前面板とユニットのメカニカルグランドを分離し、音が漏れないようにパッキン(やっぱり紙が便利)をして下さい。
以上で、簡易バフルの完成です。
全然簡易じゃないぞーって言わないで下さい。
ユニットをマグネットで固定できるかがハードルですが、バスレフの設計や密閉での吸音材や箱の補強とその成果を考えるとそれぞれにハードルはあります。
ユニットの特徴で、バスレフ向きや密閉向きがあるように、バフルにも向き、不向きがあるのは当然のことだとご理解願い頂きたいと思います。
次回は付録です。
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今日は2項目についてお話しします。
②バフルによってユニットの低域特性は向上するのか?
ズバリ!いって良くわかりません。
ユニットの前後から放出される音の打消しを抑制できることは解りますが、それだけではユニット本来の前方音を聴くだけで「向上」はしません。
しかし、前方から出て、後方に回り込もうとする音がバフルによって反射され再度前方に向かうとしたら音の量は増えることになります。
でも、このときの位相はどうなんでしょうか?我が家(個人レベル)の測定器でも測れるものなら、また挑戦したいと思います。
「わかりません!」とした根拠ですが・・・
Europaを購入し、バフルの無い状態からバフルを付けて聴いた当時を思い起しても、それによって明確な低域の増量感は無かったということです。
もともと、感度が高すぎる(一説では117dB/1m以上とも)ユニットですから、動かし始めに低音感はあるはずもありません。
3年以上音を聴き続けて、最近ようやく低域の充実を感じている始末です。
バフルの無いまま3年聴いていたらどうだったのでしょうか?・・・わかりません。
さて、「Europaの具合はわかった。でも、俺んちには無いぞ。どうしてくれるんだ」というご意見を受けて家庭内のバフル使用について少しまとめてみたいと思います。
①死ぬほど効率の高いユニットの選択
まずは、これに尽きると思います。
多くのコーン型ユニットは何らかの背面圧を受けて(ホーンの場合はそのロードによって)コーン紙に制動をかけて使用する設計になっています。
つまり、動き過ぎを押さえる感じですね。
この手のユニットをバフルで使うと、バフル板1枚では全く制動が掛かりませんから「箱鳴りのしないスッキリした音」どころか、コーン紙が行きっぱなしに成ってしまい低域の解像度は全く期待できません。
物理的にはフィックスドエッジ+べークダンパー時代の物が構造的にコーン紙の抑制が効いており結果が好ましいようです。でも、このタイプは当初まったくと言って良いほど低音感はありませんから気長に付き合ってください。
ハダカでは低音感が無いのに、バフルに付けたら最初から低音充分。何てユニットは危険です。
②小規模にバフルの持ち味を味わう為に
手元にWE.London.Ltdの資料があります。AltecのA5~A4に相当するものですが、この資料にヒントがありそうです。

◇まずはユニットの大きさに比して、あまり幅の大きくない、奥行きの深すぎない後面開放箱を用意します。
これを、しっかりと床から立ち上げます。
次いで、フロント両端に片持支持でバフルを付けます。(極端に剛性を求める必要はありません、幅は片方30cmからOKです)バフルの上下左右はフリーにして下さい。
何のことはありません。初期のAltecA5も全く同じ方式です。
WE系ではフロントホーンもバフルに分類されていたことも納得の形態ではあります。
◇もう一点。ユニットのマグネット側をグランドとコモンにしましょう。
これには前回ご紹介したKL-L305スピーカーの背面を参照して下さい。

えっ?マグネット辺りにボルトを通せる穴が付いていないって?
でも、間違っても桟を渡してユニットを箱の前面板に押し付けないで下さい。
この桟でユニットの重量を受けることが必要なのですから。
◇後面開放箱とユニットの分離
上記の通りユニットを後から支えられたら箱の前面板とユニットのメカニカルグランドを分離し、音が漏れないようにパッキン(やっぱり紙が便利)をして下さい。
以上で、簡易バフルの完成です。
全然簡易じゃないぞーって言わないで下さい。
ユニットをマグネットで固定できるかがハードルですが、バスレフの設計や密閉での吸音材や箱の補強とその成果を考えるとそれぞれにハードルはあります。
ユニットの特徴で、バスレフ向きや密閉向きがあるように、バフルにも向き、不向きがあるのは当然のことだとご理解願い頂きたいと思います。
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